THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary LIVE YOYOGI SPECIALに行ってきたのよ

30周年記念ライヴ、3本目はなんとエマたんのエマ誕!えまたん!バースデー!!ということで、私はと言えば横アリに続いてまたもやトレードで首の皮が繋がるというあれでした。首の皮ありがとう、首の皮がんばれ。

 

思えば、THE YELLOW MONKEYのライヴでメンバーの誕生日に当たるのこれが初めてな気がする。解散中にヒーセのお誕生日イベントとかはあったけど。エマ誕だから、エマ曲多めではくるだろうなと思ってたし、それは誰もが予想してたと思うんだけど、まさかの

頭からエマ曲全部出します

みたいな思い切ったことをしてくるとは!完全に予想外。横アリのセットリストが「横アリの思い出詰め込みました」風で、かつ再集結後の楽曲がむちゃくちゃ絞られてたので、これは再集結の象徴的な代々木は新しい楽曲多めとか…?っていう予想よどこ行った。

 

とっぱちがZOOPHILIAってのもすごい新鮮だったんだけど(ROCK STARとかと同じで、だいたい2曲目とかに入りがちなイメージ)、その次のセックスレスデスで文字通りひっくり返りましたよ。え!?どうした!?ここ横アリじゃないですけど!?まさかの1999年3月10日以来のご登場じゃないですか!?っていう。ZOOPHILIAもセックスレスデスも背後のモニターに歌詞が出てて、その歌詞の出方がまた凝ってて、いや、さんざんやりこんだZOOPHILIAはともかく21年ぶりのセックスレスデスで歌詞出すとか吉井おまえ勇気あんな…とか思ったとか思わなかったとか。サンタが生まれずに召されっぱなしだったのはご愛敬。

 

何しろセックスレスデスインパクトがディープすぎて(そしてまじまじと歌詞を見させられて、改めてすげえ歌詞だなオイと感嘆してて)ことここにいたるまでその意図に気がつけなかった私。まあZOOPHILIAについてはあんまりエマ曲ってイメージなかったのもある。でもあとで配信見たらオープニングSEがeienだったのね。そうだったのね。いやマジで徹底しとるな。

 

で、短いMC挟んで次がTVのシンガーだったので、そしてそこからゴージャスにいかず創生児だったので、ここでようやく「お?これはもしかしてエマ曲の固め打ちなのか?」と気がついた私。そして次に思ったのは「ってことは?イエイエもやるってことですか?街の灯もやるってことですか?(大歓喜)」創生児の、みんな大好き兄と弟の一人芝居、ツートンカラーの縞模様の波のごとく入れ替わる人格、何度見ても楽しいですね。これができるのに芝居がからきしできないのがほんと吉井和哉の面白いところだよ…。占い神頼み相談、でカードをめくる仕草をするとこ大好き。入れ替わって「聴きましたか?今の泣き言」のサドっぽい言い方も大好き。アホのソテーってしかし、なんつー言い回し。最高すぎる。

 

そんで次に何が来たかっていうと…クズ社会ですよ。赤いバラですよ。クズ社会の赤いバラですよ。マジか…!?これが出るってことはもう、あれじゃん、全部やるんじゃない?全部、全部やるんじゃない!?と色めき立つわたし。それほどにレア。超弩級のレア曲といって差し支えない。パンチドランカーのツアーで、後半のアリーナではセトリから漏れたため、なんと98年10月6日の岡山、そうあの岡山以来のクズ社会…!いやしかし、改めて言いたいんだけど、なんでこの曲こんな放置されてたわけ!?むちゃくちゃかっこいいじゃん!!もっとやってよお!それもこれもえまたんのエマ誕のおかげかと思うと…!えまーー!ありがとうーー!!!

 

Breaking The Hide、最後に吉井が膝から崩れるのがむちゃくちゃ絵になってよかったのであの瞬間をモニタで抜いてほしかったし配信でも抜いてほしかった!WOWOWさんで放送されるとのことなのでぜひ映像効果ないやつでお願いします。THE YELLOW MONKEYのライヴ映像に余計な効果はいらんのです!あんなの飾りです!偉い人にはそれがわからんのですよ!(はいガンダム

 

MCで「お気づきかと思いますけどここまで全部エマさんの曲」「スペシャルエマデーです!」ここでエマが持ってるギターが遠目にはあの青のレスポールスタンダードでは…?その昔ポルシェのステッカーが貼ってあり、ポルポル君と呼ばれたあれでは…?って感じだったので、モニタ―にむかって「ええいギターを映せギターを!」とテム・レイになるとこでした(またガンダム)。最後エマが吉井の方近寄っていかないな?と思ったら吉井が「ボーカルエマ」つって最後のフレーズをエマが歌いました!何がかわいいって最後のコーラス合わせようとして目線を交わす吉井とエマだよ。あーかわいい。あーかわいい。

 

そしてきました街の灯!!いやこれこのあとNeurotic Celebrationそしてイエ・イエ・コスメティック・ラヴと続いてまさに「エマ曲どレア祭り」に突入していくわけなんですけど、Neuroticとイエイエは再集結してからDRASTIC HOLIDAYツアーでやってたんだなってことを自分のブログを検索して気がついた私です。いやそれにしてもよ。街の灯は2018年のメカラでやっているけどその前はメカラ9だし、さらにその前は94年のジャガーのツアー、Neuroticとイエイエも解散前も年末公演でちらっと顔を見せたけど、その前は平気で3年間4年間披露されずみたいな楽曲なわけで、その前のセックスレスデス&クズ社会の「これがまた再び聴ける日が来るとは」感も含めてレア祭コア祭り感がさらに倍っていう。エマ誕まじでありがたさしかないな…。

 

私は街の灯がむたくた大好きなので、この漂う年末感、まるでミュージカルの一幕のようなシアトリカルさ、歌の中でちょっかいかけて遊ぶ吉井の楽しさ、もー全部好き。バックの街の風景の映像に、看板の文字が歌詞の一部になってるのむちゃくちゃ洒落とった。Neuroticもすごく「年の瀬!」って雰囲気があって、大好きなんだよね…思えばこのあたりのエマ曲の、吉井の憑依型とはまた違うシアトリカルな楽曲の雰囲気、むたくた貴重だな~と改めて思ったな。汚れたお金はチョト欲しい、って歌うロビンちゃん永遠に大好きだよ。Neuroticの曲間で「拍手でエマさんコールをやる」「拍手でハッピーバースデーを歌う」という無理筋のお題が出るも、なかなかにデキるオーディエンス、マジで一発で決めたのすごかった。褒めて伸ばすロビンせんせいもご満悦でした。個人的には「エマさん」を「エマさ~ん」にしてみよう(拍手で)ってことで、最後にぱあっと花が開くように手を広げるようリクエストがあったんだけど、それをヒーセもアニーも一緒にやってるのがね、このバンドのかわいさが天元突破してたよ。

 

そしてお待ちかね、みんな大好きイエ・イエ・コスメティック・ラヴのお時間です!!はーーー!!ありがたいー!!そんで、このときモニターが全面ニコ生の画面になって、見てる人のコメントがざーーーっと!ざざーーーっと!!これほんとすっごく!!!よかった。なんかねえ、ステージを挟んであっちとこっちで握手をしたようなね、そんな感覚になりました。モニタに映る「コメント流れてる!」「会場に行けたみたい」「大好き!」の嵐、ホントあの瞬間マジで愛しかなかったな。しかも曲がイエイエでしょー!?この曲でコメント流そうって決めたひとにお歳暮を贈りたいです。でもってイエイエももっといっぱいやってくれていいんだからね!!!ちゃんと「け、け、け、結婚してくれ!」ゆうてくれてたし、声が出せないからというのもあるけど、こうしたハッキリしたアクションつきのコール&レスポンスがある曲はむちゃくちゃ盛り上がるんだよね。吉井が最初のコールのまえに「わかってる!?」って言ったのもよかったなー。

 

MCで、今日は客入れのSEも「エマさんに捧ぐセレクト」をしたらしい吉井がしみじみと「自分とヒーセは音楽的な趣味も似通ったところがあるけど、菊地兄弟はしみじみと変態」「ここまで10曲やったけど、THE YELLOW MONKEYだけどTHE YELLOW MONKEYじゃないみたい」「(ヒーセに)兄弟が入ってくれてよかった、俺らだけだったら大変なことになってたね」と語り、アニーがここで「大事だけど変わった臓器」と言ったのに吉井も我が意を得たりと「さすが頭いい!」とわちゃわちゃしていた。私はと言えば開始から吉井がエマの年齢を「59」「58」と刻み、ここで「57」(正解は56)と重ねてボケるのを、エマがずーっと「まだ遠い」「まだ遠い」と、決して「いや56だし」と吉井のボケを殺さないツッコミをしているそのやさしさライセンスに打たれておりました。あと後半はもうステージの4人が4人だけで楽しい時間と化しており、4人がオフマイクで何か言っては笑うっていう…うんうん楽しいんだねうんうんよかったね、と孫を見るおばあの目線もかくやであった。

 

この楽曲をやるのは間違いないだろうなと思ってた空の青、これほんと代々木の思い出の曲になったなーと思った。こうして思い出って地層のように積みあがっていくんだな、それがまた何年後かには「忘れられない日」として刻まれていって、また思い出になって…っていう。空の青終わりでモニタが逆回しの映像になったのも、「奇跡を信じています」の言葉が出たのも、2016年があったからこその演出で、THE YELLOW MONKEYがこの場所でライヴをやるのは2016年ぶりではあるんだけど、でもそこから今まで積み上げたものがあるからこそこれを「懐かしい」と思えるんだよな。

 

どレア&どコアなエマ曲固め打ちから一転、後半はザ・王道!!というセットリストでした。これ、終演後にこのセトリの流れ誰のアイデアだろ?ってお友達と話してて、私は最初吉井なのでは?つってたんだけど、いやーこういうのはもうスタッフ発なんじゃないかって言われて確かにな~と思ったんだった。吉井ってわりとセトリの流れについては頑固というか、美しい流れにこだわるところがあるし、だからこそ生まれた名シークエンスが山ほどあるわけだけど、ここまでの固め打ちってのは確かにこのバンドにとって新境地感あるよなと。

 

ALRIGHTも改めて代々木を象徴する楽曲だなーと思ったし、バラ色も、今までいろんな場面で聴いてきた楽曲でも、この場所で聴くとやっぱり2016年のことを思い出すのが不思議。あとSUCKね!!私はさーもうてっきり、ハイ今日はお誕生日だからね!マスクも売ることだし!存分におやんなさい!おやんなさいな!と思って身構えてたんだけど、あっさりスルーしたので(絡みを)、いや…チッスせえへんのかい!と完全に心が吉本芸人になっていました。なんなのこの飴と鞭…飴と鞭…?なのか…?

 

本編ラストはHorizonで、スペシャルエマデーを〆るにふさわしく1サビをエマが歌うという。ここでとっさにいつもヒーセとエマがコーラスをやってる1サビをエマメインで、って振る吉井もすごいし、ここでスパッと歌うエマもかっこいい。ダブルネックのHorizon新鮮だったなー、わたしエマのダブルネック大好きだからホントいつ何時でも歓迎しますよ…。

 

アンコールもゴリゴリの王道選曲で、天道虫からのラブショー、そしてASIAN。ラブショーで、これは今日はひさびさに言ってくれるのでは?と思った「あなたは私のエマ」が期待通り聴けて大満足でした。ASIANの電飾見ながら、2016年5月11日の代々木のライヴで、今考えたらそんなことあるわけないのに、ASIANをやらなかったらどうしよう…って怯えてたことを思い出したりしましたよ。

 

メンバー紹介も、何しろ4人がとにかく楽しそうでしょーがねー!って感じだったな~。途中のMCで菊地兄弟を腎臓とたとえたのを引っ張ってヒーセが吉井をTHE YELLOW MONKEYの心臓、つったんだけど、それを吉井がまぜっかえして膀胱?股間股間は臓器じゃないじゃん!とか言いながら、on VOCALをon膀胱といい発音で言ってみたりして、ヒーセに5秒じっとして!と言いながら1秒で笑いが止まらない吉井とか、「止まってるの不自然!」ってエマと言い合ったりしてるのとか、それ聞いて爆笑してるアニーとか、エマのティッシュ借りて涙をふくアニーとか、またつられて自分も涙をふくエマとか、兄弟で拭いているのレアだよ!っていう吉井とか、なんかもう完全に4人が楽しそうすぎたよ。ほんとそれが何よりだよ。

 

ラストの曲はJAMで、一瞬意外だな、と思いつつも、いやそういえば、2016年の再集結のツアー、ラストナンバーはJAMだったのだった。そういうところでも、なんだか律儀なひとたちだなと改めて思った。

 

終わった後も4人が去りがたく、私たちにはまったく聞こえないオフマイクの会話でゲラゲラ笑っていて、笑いながら去っていって、あーーー終わっちゃった…となんだか彼らが消えた舞台のそでをずーっと見てしまうような心持ちになった。

 

途中のMCで、次の武道館が終わったら次の予定は決まっていない、2016年から今まで突っ走ってここまで来たから、しばらく休んで好きなことするのもいいかもしれない、と話し、はっきりと「お休みにはいります」という宣言があった。ファンというのは都合のいいことしか見ない生き物なので、なんだかこうして4月の東京ドームを仕切り直したことで、また気が変わったりして…なんてことを思ったりしなかったといえばうそになるけど、そうは問屋が卸さないのよね。

 

寂しいけど、この日遠くのステージの彼らを見ていて、結局のところ、こうしてずっと好きなんだなって思ったし、離れてる時間があっても割と平気なほうだと思ってるんだけど、それでも寂しさの気持ちのメモリが減らないのは、やっぱりどこかに、今のこの世界に、不安を抱いているからなのかもしれない。実際に何が、というわけではないけど、私は勝手にこの1年間、このバンドに、吉井さんに依存していたところがずいぶんあった。

 

でも、「2016年からのシーズン2は、ちょっとまじめにやりすぎた」「次に帰ってくるときは、もっと好き勝手やらしてもらう」という吉井のコメントにはそう、そう!そうでなくちゃ!と思ったし、私は芯からこのバンドに振り回されることが大好きなんだなと思い知りましたね。

 

最後に、バラ色のときに吉井和哉が言っていた言葉を引用します。あまりにも完成されたフレーズで、これがあのライヴの興奮の中で出てくるとは、あんたマジで天才なんじゃないかと思わず配信見ながら書き留めました。どんなときでもライヴという場に光をもたらすバンドだし、本当に好きになってよかったと思った夜でした。

 

声に出す声より

身体の中に響かせる声に出せない声の方が

もっとでかいかもしれませんから

心の中でたくさん大きな声で歌ってください

 

THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary LIVE YOYOGI SPECIALセットリスト

 

1.LOVE IS ZOOPHILIA

2.セックスレスデス

3.TVのシンガー

4.創生児

5.クズ社会の赤いバラ

6.Breaking The Hide

7.THIS IS FOR YOU

8.街の灯

9.Neurotic Celebration

10.イエ・イエ・コスメティック・ラヴ

11.空の青と本当の気持ち

12.ALRIGHT

13.SPARK

14.バラ色の日々

15.SUCK OF LIFE

16.BURN

17.Horizon

~アンコール~

18.天道虫

19.LOVE LOVE SHOW

20.悲しきASIAN BOY

21.JAM