TVのシンガー

6thアルバム「SICKS」収録。

詞がすごくシニカルで、好きな感じ。よりストレートな「審美眼ブギ」みたいな。

SICKSの曲だけど、TVのシンガーといえばパンチドランカーのツアーを思い出す。 今普通に曲をCDで聴いても、あのパンチの時のアレンジじゃないと物足りない自分がいます。加えて言うなら、TVのシンガーのあとは「ゴージャス」じゃないと気持ち悪いし。冒頭のヒーセの叫び声と、吉井とヒーセのアクションが大好きでした。

DVDでは、RED TAPEと3.10、そしてメカラウロコ8live at TOKYO DOMEに収録されているのですが、これもやはり断然3.10のものが素晴らしい。RED TAPEに入っている紫の炎の映像もそれは悪くないですが、正直3.10の「TVのシンガー」には敵わないなと。 でもって3.10を見たあとにメカラ8のこの曲を見ると、吉本ばりのズッコケをしてしまいそうなほどダメダメすぎて笑えてくるほどです。 同じバンドか、これ?みたいな。 遅いし音はヘコヘコだし一体感はまるでないし・・・いやもう誤解を恐れずに言えば「こりゃ解散するわ」っていうほどバンドマジックが消え失せてます。 続けてみると、本当にわかりすぎるほど違いが際だちますね。こういう、ある種「普通」の曲にこそ、そういうものが出てしまうんだなあっていう。

ちなみにTVのシンガーはBLUE FILMにも入っていて、とはいってもBLUE FILMは高橋栄樹のイメージビデオみたいなものなので別段見なくてもいいんですが、一部FIXのツアーの時の映像が入ってるんですよねえ。 なにがあざといって最後の、手で作ったピストルを自分のこめかみに向けている吉井の表情はがっつり押さえてあるところですよ。90%がいらない映像なのに、くそ・・・(吉井ファンの心理を)読まれてる・・・みたいな。 WOWOWで中継されたこの日のメンバー紹介で、ヒーセが吉井を「今日こそ本物のTVのシンガー」と言ったのがすごく印象的でした。

TVのシンガー これが現実君の夢など 木っ端微塵さ 寂しいだろ?そりゃそうさ