ひとりでふたり

発売日にきっちり買っていたのですが(そして読んだのですが)、なにしろ直後にトリビュート研修メカラメカラメカラ、エントリ書く時間がないっつー!しかしせっかくのエマ様表紙ですもの、メモ書きのエントリと一緒にするのは勿体なかろうもん。同じ号にHEESEYのインタビューも載ってるしね!

 

てっきりバンドでの表紙かと思いきや菊地英昭単独という、想像の斜め上すぎて実際本屋で見たときいひひと笑ってしまいました。いいんじゃないでしょうか、私は常から申しておりますけれども、雑誌なんてだれかの強烈な個性で作った方が面白いに決まっていると思っておりますので、このロクジェの偏向はある意味すばらしい。

エマのロングインタビュー、有賀さんと三国さんへのインタビュー、SICKSアルバムレビュー、95年当時のメンバー全員インタビューの再録と、相当なボリュームです。エマのソロワークスに参加されているおふたりのインタビューもあるし、こりゃ立ち読みで読める量じゃない(笑) いろいろと興味深いエピソードなどもあり。そうそう、有賀さんのインタビューの中で、吉井がHUMMINGBIRDのレコーディングのとき「2年後の結成20周年のタイミングでもう一度(4人で)やろうという話が出ている」と有賀さんに言い、それに添って写真集の制作が計画されたという話をされていらっしゃいます。

これ、あーって思うのは、このとき、つまり2007年年末の吉井武道館のときにね、吉井がMCで、イエローモンキーもデビュー15周年です、おめでとう!こうして昔の曲をやることにいろいろ言う人もいるかもだけど、でもやらないでいるのももったいないし、そのうちほかの使い方だって出来るかもしれないし、と言ったことだ。ああいうことを言うってことはやっぱり裏になにか、動いていたものがあったからこそなんだよなー、でなきゃ言わないよなーと改めて思ったりしました。

そんで、あのときのバラ色、号泣したなあ・・・とか、そんなことも思い出しをり。 有賀さんのインタビューは基本、HEAVENに沿って話が進んでいるので、写真集読みながらチェックすると倍たのしいっす♪ でもって、個人的にはもー読みながら目が潤んでしまったのが三国さんのインタビュー。いやほんとこれはロクジェGJとしかいえないわけで、だってTHE YELLOW MONKEYは4人だけど、でも5人目のメンバーはって言ったらそれは三国さんじゃんか。バンドが駆け上がっていくときも、持ちこたえているときも、ずっと誰よりも一番近くにいた人だもんね。パンチドランカーの間奏がたいっへんだったとか(あれでもマジかっこいいよ、毎回燃えていた)、JAMやSO YOUNGのイントロは緊張するとか・・・中でも、天国旅行のアウトロをエマとふたり任せられた、任せられたからにはやるしかない、いつも終わるとエマと顔を見合わせてエマがニコっとわらってくれた、って話にはぐっときた。そして、多分今はもう、あのピアノソロは弾けないだろうとも。

そうそう、THE YELLOW MONKEYはほんとにみんな人間として基本のところがちゃんとしてたって話で、アニーがレコーディングでお弁当を食べててサウンドチェックとかに呼ばれると、ちゃんとふたをして「サウンドチェックが終わったら残りを食べます」って書き置きしていく、って話とか、あー菊地兄弟だよー!とか思ってにやにやしてしまったり。 その三国さんのインタビューでも少し話が出ているんだけど、エマのインタビューで「イエローモンキーは特殊な音域にあった」「俺はベース寄りの音を出すし、ヒーセはギター寄りの音を出す」という話が出て、それですーーーーー!!!と首がもげるほど頷いてしまった。ヒーセの音が「歌うベーシスト」と言われるように相当にメロディアスなのはもちろんなんだけど、そうなんだよエマの音ってベース寄りなんだよ、いわゆるギターヒーロー!って感じの佇まいとはやっぱ違うんだよなあとメカラBOX見た後だとより実感してそう思います。その二人の音の絡みがマジ最高だったもの。当たり前だけれどバンドって本当に小さかったり大きかったりする化学反応があちこちで起こって、それではじめてバンドとしての魅力が、音が、物語が転がりはじめるんだなあ。

巻頭の写真、これひとりのエマがもうひとりのエマを見ている、という構図になっていてすっごい好み。最初見たときお!新国立劇場で撮影したんか?と思ったら東京現代美術館でしたね。まあ同じ建築家なので間違えても無理はない。っていうかほんとソックリです!