ROCK STAR

3rdアルバム「jaguar hard pain」収録。

JAGUAR HARD PAIN JAGUAR HARD PAIN

イエローモンキーのライブを代表する曲、というのはいくつかあると思うが、ASIANやSUCKなどを「表主役」としたら、ROCK STARこそが「裏主役」の代表だと思う。

クライマックスに持ってこられることはないが、しかし頻出率という点ではほかのどの曲をも凌ぐのではないだろうかと思うほど、この曲は彼らのライブの定番曲だ。 DVDでも、実にjaguar hard pain、Cherry Blossom Revolution、3.10、メカラウロコ8live at TOKYO DOME、そしてライブ帝国と5枚に亘って収録されている。 この数を凌ぐのは、ほかに1曲しか存在しない。

長いパンチドランカーのアリーナツアーにおいて、不動の2番バッターであり、必殺の打者でもあった。打席に立てば必ずヒット、そういう安心感がこの曲にはあった。 あまりにもそこにあるのが当たり前で、聴けることが当たり前で、その「当たり前さ」は最後の東京ドームまで変わらなかった。

イエローモンキーが解散してしまったことのもっともネガティブな側面のひとつが、このROCK STARをもう二度とライブで聴けなくなってしまったことにあると私は思う。それはほかのどの曲だって同じじゃないかと言われるかもしれないけれども、だがライブにおいて何よりも当たり前で、特別感の一切なかったこの曲とほかの曲ではやっぱり全然違うと思うのだ。 少なくとも、私にとってはそうだ。

特別な脚光を浴びることもほとんどないまま、ただひたすら熱狂的なイエローモンキーのライブを底から支え続けてくれた曲。 DVDで見ることの出来る映像を、どこがどうと言うことも、この曲においては殆ど意味がない。 その時の、そこでしかなかった良さが、どの映像にもちゃんとある。 それがこのROCK STARという曲の、ほかの曲にはない凄さではないだろうか。

死んだら新聞に載るようなロックスターに