さて、久しぶりにブログを書こうと思ったのは、詩集をつらつら読ませていただいて、今回は吉井さんのコメントがついているやつもあるので、ふむふむ~と思いつつ、楽しく拝読させていただいていたんですが、とある歌詞につけられた吉井さんのコメントに、わーーーーーー!!!!!!って、すっげーーーーーーーーーって、めちゃ興奮したんですよね。いやまじで本当このひとのこういう視点、ものの見方、一生私が得られないところだなって思った。
こういうときその場でSNSに衝動的に書いてしまいたくなるんですけど、正式な発売日より前に手に入れた、しかもみんなそれぞれのタイミングで読みたいであろうそのコメントの詳細を、SNSで即座に消費するのはさすがに他の人の楽しみを奪いすぎてんじゃねーかと思い、思ったんだけれど、でもあまりにもゆっさゆっさに心がふるえたので、そのことはどうしても書いて残しておきたい病が発動しちゃったっていう、そのせめぎあいの折衷案がこのブログです。
それは「Island」につけられたコメントです。
引用してしまっていいものか悩むが、このフレーズだけどうしても引用したい。
「しかしその日がくるまでは、これからも崇高な神と日常のゴミのことを同時に歌いたいと思っている。」
私がすごく好きな戯曲に、ソーントン・ワイルダーの「わが町」というのがあって、その「わが町」について「とても大きなものととても小さなものを同時に扱うと、そこに「詩」が生まれます」と評した人がいるんだけど、まさに、まさにだと思いませんか。あまりにもクリティカルなコメントすぎて、そりゃ私がこの人のことを永遠に好きなわけだよと思い知らされちゃったなって。
吉井和哉の歌詞の世界が独特で、唯一無二で、すくなくとも私にとってはどんな曲のどんな一行も安い言葉で書かれていない歌詞ばかりで、どうしてこんなに好きなのか、その理由を考えたことがなかったわけじゃないけど、でもこのコメントはあまりにも私のツボにぐっさりと刺さりまくってしまいました。神とゴミのことを同時に歌いたい。やばいなほんと。好き。もう、好きしかない(語彙力どこ行った)。
そのほかにも、あの曲にあるうっすらとした死のにおいにはそういうわけがあったのか、とか、ぜったい無理なのにムキムキマンになろうとしてたとか、あと「真面目に生きていたときの歌詞が強い」ってコメントもなるほどと思ったり、なんつーか、掘り下げ甲斐がある詩集だなあと思います。
自分で読んでいると、1stや2ndのときの歌詞は、あの頃の吉井和哉の濃縮還元という感じで、表現したい欲が噴き出ているように思えるけれど、それは実は逆で、1st2ndの頃に飢えていた、「吉井和哉」に飢えていた私の思いが乗っかっているから、そんなふうに感じるのかもしれないなって思いました。
今読んでいて新たに良さに気がつく歌詞もある一方で、最初からすごく好きだったし、今読んでも本当に素晴らしいなと思う歌詞もあるわけで、BELIEVEとかは間違いなくそのうちのひとつ。「離れてもそばにいても変わらない想いがある 人は皆星になる そのわけはその時わかる」…。ハーーーー。ため息しか出んのよ。
詩集とともに発売された缶バッジやアクキーのグッズもなかなかシンプルで美しく、歌詞のアクキーって…けっこうイイ!と盛り上がっています。むちゃくちゃかぶりまくってるんですけどね!(血涙)
ともあれ、このタイミングで出された吉井和哉の集大成のひとつ、タイトルも装丁もシンプルで、だがそこが良い!折に触れぱらぱらとめくってまた新たな発見をしたいなって思っています。最後になりましたが吉井和哉さんソロデビュー20周年&詩集発売おめでとうございます!!!これからも末永くよろしくお願いしたいの心よ!