吉井和哉GENIUS INDIAN TOUR 仙台市体育館レポート

初日、行ってきました。

どうか!

というぐらい以下ネタバレしてします。バレでないところなどここにはない!という潔さ。そして例によって長いです!ええ!いつもすいません!バレてもいい!という方は続きをどうぞ!

あれだけ「振り落とし」と予告しておいて振り落としじゃなかったら緒川たまきちゃんのように「ウソツキ・・・」って呟くところでしたが会場入っておお、インディアン嘘つかない。ステージは幕でちゃんと覆われていました。

客電が落ち、衛星レーダーのような映像が幕に映し出されて、Introduction。続いてDo The Flipping。個人的にはこの曲の頭で幕を落とすかと思ったんですが焦らす焦らす。結局これはまるまる幕越しの演奏でした。その幕をスクリーンになぜかここで蟻塚の映像が延々流れてます。けっこうリアル蟻塚の映像もあって虫嫌いにはつらい(笑)照明はサビのところでストロボをつかっていて、浮かび上がるシルエットに「ああ、インディアンの格好じゃない」と一安心(笑)

続いてアルバムの順番通りBiri。もうあまりに幕が落ちないのでDo The Flippingの最中から「はいここでドン!」「まだか!」を心の中で連呼するシマツ。Biriの歌いだしでようやくきましたほいきたドーン。

セットは背面にLEDスクリーン、それを取り囲むように森の入口(出口)を模したようなオブジェ。スクリーンの奥に円形の照明。半円の形でピンスポットライトが取り囲んでいて、さらに舞台袖にも高さの違う複数のピンスポットライトが。かなり凝った色使いの照明もあって面白かったです。

衣装は・・・あれ、ピンクのカーディガン?(笑)中はサテン地っぽい黒。首にスカーフ、物販で売っていたやつかな?これは途中で客席に投げていました。髪は結構短くなっていて、ちょっとほわっとした感じだったなあ。ボトムは黒で、ブーツインでしたね。新鮮!

それにしてもBiriの漢字で書いた愛を持って行けのところ、ぜってえええいい顔してるだろうおまええええ!みたいなキメっぷりで最高だった。あそこ好きだーーー

続いて昨年の夏の私のテーマソングだったWEEKENDER!おお!これくると思わなかった!「今年一番の仙台になるそうで」で歌ってました。この時だったか、ちょっとPAのバランスがおかしくなって、右のスピーカーからちょっと音が消えたようになった一瞬が。そのあとにも1回あったかな。

今までのツアーは、基本的にサポートの配置もバンドスタイルだったんだけど、今回バーニーもジュリアンもかなり下げていて、ホントにサポート!というニュアンスが強く出ている配置だったと思います。吉井和哉withバカバンドではなくて、吉井和哉オンステージって感じ。ってなんだその演歌ニュアンス。結構大きな変更じゃないかと思うんだけどどうだろう。

MCを挟んで上海。もーー、ただでさえエロ歌詞なのに、吉井お得意のフェイク入れまくり、吐息聞かせまくりのエロ×20な上海にメロメロ。いい!上海いいです!お得意のくねくね踊りも出ていたしやっぱ吉井はこういう曲輝くよねー。続いてルーザー、そしてSIDE BY SIDE!これも意外!でもいい!最初の時の、光ががーっと吉井に集まっていくような照明が素晴らしかった。この曲、at THE WHITE ROOMでも聴いたけれど今回の方が断然アグレッシブ。同じ曲でもこうも違うもんかみたいな。

そして、過去のソロツアーで必ず演奏されているCALL ME。やっぱコルミは外さないか~。でもSIDE BY SIDEもそうだったんですけど、これハンドマイクでCALL MEをやるってのは初めてだと思う。今までのツアーで見せていた粛々とした、という雰囲気ではなくて、これも相当印象のちがうCALL MEになっていて面白かった。「俺でよけりゃ必要としてくれ」の時にサイドからの赤のピンスポと青のピンスポに切り替わってこれも絵的にすごく心に残りました。

ここで吉井が初めてギターを持つ。そしてモバイルの「聴きたい曲投票」でも最下位をひた走るワセドンを。やー嬉しい、結構好きなんですコレ。ちなみに私の中のワセドンのイメージは「ムーミン」に出てくるモランだったり。ピーナツには似てないけどさ!この曲の時照明は全面緑で、それをステージ周囲の逆サスの赤いあかりがまるで森を囲む檻のように見えてすごくよかった。

背面にはLEDがあるんだけど、吉井の姿は全く映らず(ビデオカメラでは撮ってなかったしね)、イメージ映像、のようなものが映し出されているのですが、それが強烈だったのが次のシュレッダー。引き続き吉井はアコギ。最初は皆既日食の映像のようなんだけど、その太陽のコロナがだんだん女性の指に変化して、さらにそれが女性の髪に変化するという・・・なんか不思議な迫力だった。それで次に聞こえてきたのがあのイントロですよ。これも完全に意表を突かれた聖なる海とサンシャイン。懐かしいってのもそうだし、聴けて嬉しいってのももちろんすごくあるけど、何より唸らされたのがこのシュレッダーとの並びの絶妙さ。なにこのしっくりさ加減みたいな。Hummingbird in Forest of Spaceの中に入るならコレしかないだろう的なハマリ具合だったです。39108の時のように集大成集大成、サービスしまっせ!的にバンドの曲を入れてくるよりも、こういう風にひとつのライブという作品の中できらりと光る、みたいな風にやってくれるほうが個人的には嬉しいなあ。

その39108からI WANT YOU I NEED YOU。あの振りが健在で笑ったー。もちろん一緒にやりましたとも。そしてBLACK COCK'S HORSE、これも皆勤賞じゃない?

ここでMC。ジュリアンのことを「Mr.股間」と紹介(笑)そのジュリアンは日本に彼女と一緒に来ているらしく、リハのあと築地で巨大マグロを見に行ったそうです。「外国の人はよく行くんだって・・・だからいってやったんです、日本の女性は大抵マグロだ!」

しーん(爆)

さらに畳み掛けるように「やってみろって、見かけよりマグロだから!」うーん、潮のように引いていく会場、というか、リアクションに困るっつー(笑)でもそのあとで「すいませんウソですすいません」と平謝るところがMr吉井和哉だよな(笑)

前回のツアーの時にもカバーをやって、恒例にするとか言ったんで、うそつきになってもあれだし今回もやります!と言っていましたが、恒例にするって言ってたっけ・・・YOUそれよりも吉井武道館はどうなの・・・みたいな(笑)Oasisってバンド知ってますか?の言葉にわー!Oasisやんのか!と思っていたら私の大大大好きなDon't look back in angerだった!!ぎゃおす!ちょ、マジ泣き入りそうです!と思っていたのだが、歌いだしの

チキンライスによく似た赤い怒り

に思わずドリフのようなずっこけをしてしまう(笑)いや確かにSlip inside the eye of your mindってチキンライスに聞こえ・・・なくもない・・・けど!音で言葉を拾いながらもうまく意味繋げてるなあ、And so, Sally can waitをシャレにもならない、とかうまいなあと思って聴いていたのだが、2番の歌詞がすごかった。覚えてる限り、そのまま書きます。

1997年の10月はロンドンにいた

ケンジントンで聴いたこの曲が大好きさ

家族は元気にしているかい

イジメにあったりしていないかい

君が大事にしているものほど

これからも奪われていくだろう

でも生きていかなくちゃなぁ

すまん。泣いた。それこそシャレにならないぐらい。原詞の、Please don't put your life in the hands of a rock and roll band、ここのところに君が大事にしているものほどこれからも奪われていくだろう、という歌詞をあてはめたことに意味があるのかどうかわからないけれど、でも、と続いたその言葉に涙が止まらなかった。I heard you sayに「放て」「あじさい」という言葉を当てはめるうまさ、そしてAt least not todayに「飛び立て」。いやもう、会場中を走り回って300回ぐらいワンと吠えた挙げ句吉井の肩を掴んでゆっさゆっさ揺さぶりながら「天才!あんた天才だよ!」と言いたい衝動(どんなだ)に駆られた。すごすぎる。まさにGENIUS INDIAN。

で、大泣きしたあとに間髪入れずストーンズのLet's Spend The Night Together。これがもう・・・今泣いた烏じゃないけどもう爆笑で、泣いていいのか笑っていいのかわかんねえだろっつー。そちの名はなんと申すとかそなたがどうとか、もう腰砕けものの連打。CALL MEなんかではちょっとこのジュリアンの音違うなあ、という印象もあったのだけど、このあたりのジュリアンの演奏はさすがでしたなあ。

ここからは怒濤の畳み掛け、まずマンチー!いっやもう、多分この日一番テンション上がった。すごい、素晴らしすぎるよマンチー、へっへっ最高最高、まさに!みたいな。イントロからもう沸騰ものですもの。こういう曲こそまさに吉井和哉の本領発揮だよねー。爆発の股間、壊れたレコードのように何回も繰り返してた(笑)何回股間言わせるんですか!でもってこんなもんじゃまだまだマンチー始まらねえぞお!みたいな煽りにもう昇天。途中に「でもそんなの関係ねぇ」とか混ぜてくるし(笑)挙げ句吉井さん、「初日だけどもう飽きた!マンゴーって言うから『割れちゃった!』って言いなさい!」(笑)そして

ほらほらマンゴーが~

割レチャッタ!

のコール&レスポンス。なんだこの空気。素敵すぎる。

いい加減踊り狂ったあとにPAINってもう~、嬉しすぎて死ぬわ。アルバムで聴いたときにもちろんあーライブで盛り上がるんだろうなって思っていたけど、実際聴くと盛り上がるどころじゃないですよね的な盛り上がり(意味不明)。スネイク!のとことかマジ最高です。バックのスクリーンには精子が地球を目指す姿が。でもPainには合ってるよね?最後に胎児がバン!と映るのもすごい。

39108からALL BY LOVE。わー、これはどうしてもギターを見たくなってしまう病気が(笑)そして自分の血というようなものを考える曲だって言ってたかなあ、ひさびさのSWEET CANDY RAIN。

本編ラストはシングルを立て続け、WIINNERとShine and Eternity。WINNERはやっぱりちゃんとバンドアレンジで聴いた方が絶対いい。Shineはやっぱり手拍子発生してみんなで!みたいな空気でしたね。

アンコールでは上下白の衣装、しかもジャケット着用という盛装ぶりに歓声。こんな花婿どう?って聞いてました。どうもこうも・・・いいに決まってる(でへへへ)。そして雨雲。これ、この曲順やあのドラムのハイハットもだし、何より曲の佇まいがどうしても「人生の終わり」を彷彿とさせる。でも人生の終わり、というより、人生の始まり、という感じの歌だけれど。衣装をがちっと変えてきたってこともそうだし、やっぱりこの曲は気合い入っているなあという感じがした。歌詞を間違えていたのも気合いと空気が空回ったのかなみたいな感じだったし。そして演奏をそのままバンドに託して、手を上げて去っていき、ライブは終了。

もちろん私も、えっこれで終わり?と思ったし、っていうか最初何かの演出かと思ったし、アナウンスが流れたときにはなにこのTO BE CONTINUEDな終わり方は!三部作ってそういうことなの吉井ちゃん!と心の中で突っ込んだけど、でもそういう風に素っ気なくされるの嫌いじゃないぜ、むしろ好きだぜ、という私なのであって、なんかこの「足りない」感が明日へのファイトを燃やしてくれる的な、ああすいませんMですいません、吉井ちゃんの焦らしプレイが大好きですいませんみたいな。それに本編のカバータイムあたりで、これこのままWINNERやShineもやるとしたら相当本編長いぞっていう感じもあったので、ビックリはしたけどこれはこれでアリ、というかむしろ大アリだ!っていう。予定調和なアンコールよりこれぐらいの強烈なヒキがあるほうが燃えるというものですYO!

MCの中で「年末にちょこちょこっと」「2月にライブハウスで」発言があり、自分の中ではそれ含めて三部作といっていたので次回以降が引き続き楽しみです。

バンドは、先にもちょっと書いたけどジュリアンのギターもやっぱ相当癖があって、はまるときと違和感ゴリゴリのときと差があったかなと。PAの調子もいまいち、みたいなところもあったし、バンドアンサンブル的にもそれは39108のほうがまとまっていたとは思いますが、しかし吉井和哉with、じゃないステージ、ひとりでこの場をもたせる、ここは他の誰でもない吉井和哉のステージだ、という佇まいでのライブ、それをアリーナでやってのけるっていうことにはホントにもう唸らされたし、声の調子も絶好調でやっぱりがっつりライブに照準合わせてくるよなあと。回を重ねるごとにそこここの隙間みたいなものを埋めていくだろうしそれはそれで楽しみですが、初日ならではの味を久々に味わうのもよかったです。

この間のエントリですこし書いたように、なんか自分の中で吉井に対してまっすぐ気持ちが向かっていかない、みたいな日々が続いていて、でもそう、ライブを見たらやっぱりちゃんとわかった、ああこれだったんだなって、私の欲しいものはこれだった!というのが、ライブをみるとわかる。これ、っていうのはまさにこれ、としか言えない。ライブを見ているとわかるんですよ、これだったんだってことが。はっきりと指で指し示せるぐらいに。

さてこれから温野菜に名古屋、名古屋はちょーいいお席なので今回予習した吉井萌えポインツをひとつたりとも見逃すな!な気持ちで行って参りますよん、そして武道館と追いかけても追いかけても追いつけない吉井和哉のせいで指と指の間を(金が)すり抜けていくヲタ色の日々、ってなんか全然美しくないですが、そんな日々の始まりです。走れ止まらずにこらえるんだ、本当の敵は自分の財布の中にある。Let's party!