20GO

YOSHII LOVINSON 1stアルバム、at the BLACK HOLE収録。  

at the BLACK HOLE

 ソロ1枚目のアルバムの1曲目を飾った曲が重要な曲でないわけがなく、最初のライブツアーであるat the WHITE ROOMツアーはもとより、MY FOOLISH HEARTツアーでも、39108ツアーでもセットリストの中に組み込まれていたことがそれを証明している気がする。音源にはボーカルと後半のドラム以外は吉井が自宅で録ったデモがそのまま使用されており、「自分のたいせつなものやくだらないものに跳ね返って録った音たち」で出来上がっているそうだ。

1曲目はこの曲以外にありえない、と本人が語っていた記憶があるが、その理由は本人のみぞ知るところだとしても、個人的にはこの曲の歌詞はソロの詞作の中でもっともすきなものだといってもいいかもしれない。吉井さんの詞の、どういうところが好きなの?と言われたら、私はこの曲を例に出しますね。

それぞれのツアーが映像に残されているが、これもまたある程度時間を経た今、時系列で順番に見ていくとその違いが如実で面白い。at the WHITE ROOMのNKでは吉井はまったく微動だにしない。動かないこと山の如し、お前は溶ける静止画か!と言いたくなるほどに動きがない。動きがない、というだけではなくて、この時はやはりまだ一種のリハビリ中だったのだなあと思う。心がこっちに向かってきていないというのかなあ、声も、自分のために出している声という感じだ。MY FOOLISH HEARTツアーではその声がやはり「届かせる」声になっていっているし、39108では当てぶり大好き吉井ちゃんが一瞬たりともじっとしていない(笑) 共通するのは常に照明のイメージが緑だってことでしょうか。 39108の映像では、曲の最後に吉井が武道館の国旗に向かって敬礼をする、ちょっと懐かしい姿が映し出されています。

金目のもの買って 乗りたいだけ乗って 食いたいだけ食って 豚みたいに死んで 身内だけ愛して 全部顔に刻まれた大人になる日を迎える