僕が欲しい未来地図

昨日のトライセラの興奮を反芻しつつ、BEST盤を買おうかそれともLIVE盤を買おうか行ったり来たり。普通に考えればBEST盤なんだけど、なぜかこれにWARPが入ってないんだよなあー。

LIVE盤には入ってるんだおね・・・むむむ。 考えてても決まらないので去年暮れのCDJトライセラアー特集とか、去年夏に吉井ちゃんをゲストに迎えてやったANNのイベント録画したやつとか見てましたん。

いやでも、多分これ何回も言ってるんですけど、このANNのときのJAMはほんとにいい。吉井自身も9mmの菅原くんと対談したときに言ってたけど、って吉井の言葉の威を借る狐のようですが、でもほんとにいいと思う。誤解と顰蹙を恐れずに言えば、39108の武道館で吉井がアコギ一本でやったJAMの数倍いい。吉井が一人でやった意味合いを否定するわけではないけど、でも楽曲としての力強さは断然、このトライセラとのコラボのほうにあると思う。やっぱりうまいんですよ、トライセラの3人が。歌い出し、吉井は相当緊張してるんだけど、Bメロ歌い終わる頃には完全に波に乗っていて、それをあの3人の演奏力ががっつり支えているんですよねえ。

こういう風に、誰かと組んでやるっていうのも楽しそうだなあと思うんだけど。年末のジョン祭りのときに、一緒だったせっちゃんや民生となんかやれたらなって話をモバで書いていたけど、ほんとそういうのやってみてほしいなあーなんて。

話がちょっと飛ぶんですけど、あの吉井の自伝で私が感動つか感心したことがあって、それは今更ながらバンド時代も含めてプロデューサーというものをほとんど入れずに、つまりセルフプロデュースだけであれほどの作品を創り上げたってことなんですよね。去年の暮れから、立て続けにアーティストの回想録(吉井も含め)みたいなものを読む機会があって、それでやっぱり、プロデューサーってものの存在の大きさって私の思ってる以上なんだなあというのを実感していたということもあって、もちろんイエローモンキーも「バラ色」からのチャレンジシリーズというのがありましたけど、でもそこで劇的な改革があったわけでもなくて、それはやっぱり、あの人のなかに「鳴るべき音」っていうのが厳然としてあった(そして、それを見失った時があった)ってことなんだろうなあと。それはすごい、もしかしたら作曲とか作詞とかそういうことよりもすごい才能なんじゃないかなあと思ったりして。

先日出たトータスが書いた本の中でもあったんだけど、イベントなんかに出てリハをやると、ソロでやっているひとは自分の中に自分の音楽があるから、多少のブレや気持ち悪さを指摘することにためらいがない、みたいな話をしていて、あーなるほどなあ…と。

書きながら今ふと思ったんですけど、バンドをやっていくのが舞台の演出だとしたらソロは映画の監督みたいなものなのかな。自分の中にある世界を形にしていくものと、どうあっても他人に作品の肝を任せなければ成り立たないものと。ってどうでもいいうえにわけわかりませんね。 えっとそれでなにが言いたかったのかそれすらも見失いそうですが、そうそう、その「自分の中に鳴るべき音」があるというのは吉井のほんとに得難い才能であると思うけど、でも一度それをとっぱらって、どかーんと他人の手にプロデュースを丸投げしたらどうなるのかなあと思ってみたんですけど、どうでしょう。いやかな、みんなやっぱり。っていうか吉井が嫌がるか(笑)でも長いキャリアのなかで、そういう作品があっても面白いかなという気もするんですよね。