希望のストローク

一番好きな曲はノーパンで、またチャンダラの歌詞も大好きなんですけど、一番好きな歌詞はONE DAYのこれ。

降りた電車に誰が乗ってたかなんて 気にすんな もう彼らは遠くへ行った

すごく普通の言葉で、普通の言葉しか使っていないのに、なんというか、圧倒的なイメージを喚起させるというか。 たとえばこの「降りた電車」っていうのはTHE YELLOW MONKEYのことであるという風に解釈することも可能だし吉井くん本人もそういう意味で書いているのかもしれないんですが、本人が「どういう意味で書いたか」なんてことは実はその表現においてほとんど意味のないこと、ほとんどと言い切っちゃうとあれだけど、それほど意味のないことのような気がするんですよね。 遠くへ行った、というのはもちろんTHE YELLOW MONKEYのことでもあるかもしれないし、BOWINMANをやめたことなのかもしれないし、すでに人生を終えて去っていった人のことなのかもしれないし。 そう思うと、この3行はあのうつくしい小説をなんとなく思い起こさせるなあとも思うのですよ。

「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。」ジョバンニが斯う云いながらふりかえって見ましたらそのいままでカムパネルラの座っていた席にもうカムパネルラの形は見えずただ黒いびろうどばかりひかっていました。ジョバンニはまるで鉄砲丸のように立ちあがりました。そして誰にも聞えないように窓の外へからだを乗り出して力いっぱいはげしく胸をうって叫びそれからもう咽喉いっぱい泣きだしました。もうそこらが一ぺんにまっくらになったように思いました。 宮沢賢治銀河鉄道の夜

あと、全然関係ないけどジェニーをライブでやるときはミラーボールを回して欲しいな(笑)