吉井和哉TOUR2009 宇宙一周旅行 名古屋センチュリーホールレポート

名古屋センチュリー2daysに参加してきました。あまりにも楽しかったのでレポ書いてみます。2日分まとめて書くので話が飛びまくりますがごめんなさい。以下バレてます。そして書き終わってみて思いますが、またもや長い。どうしたことだこれは。

 

 

って、レポとか書くの久しぶりだからもうすっかり書き方も忘れましたけど何から書いたらいいの?吉井ちゃんがかっこよかったってことから書いたらいいの?今回のツアーが相当な勢いで俺好みだってことから書いたらいいの?そう、もうぶっちゃけドンズバだった。

ともかく今回何よりも大きいのは吉井が大半の曲でギターを持っているってことだと思うんだ。吉井よお前はギターを持つべき、たとえそれがネックレスでも、とかねがね主張してきた私ではあるが、ここにきてその願望が一気に花開いた感満載である。どうしてそんなにギターを持ってもらいたいのか?決まってる。エロいからだよそのほうが。レポと題しておきながら一向にレポが始まる気配がないまま先を続けますが(飛ばし読み上等)、あのですね、歌うときのスタイルをハンドマイク、スタンドマイク、ギターボーカル、という風に大きく3つに分けるとすると、この中で一番制約がないのはもちろんハンドマイクですわね。次がスタンドマイク、そしてもっとも制限が大きいのが言うまでもなくギターボーカルだ。制限が大きい、これだよ。いいですか、マイクスタンドの前にぼーっと突っ立ってる吉井ちゃんと、スタンドに手錠で繋がれてる吉井ちゃんとどっちがエロいかなんてもう3才の子供でもわかるような話なのであって、つまりその束縛感が吉井のエロさを倍増しにして見せるんじゃないかとライブを見ながら私はひとりで考えた(集中しろよ)。吉井ちゃんのエロさを100とするとハンドマイクの時はそのエロさが左右への動きや手や足やステップやそういういろんなところから放出されるわけだけれども、ギターを持ってるときはそのエロさが首、頭、表情、そしてギターのネックを持つ手、ほぼこのあたりに濃縮還元されるわけですよ、質量不変の法則よろしく吉井のエロ不変の法則になぞらえば、つまりその限定された部位から放たれる吉井のエロはこの際混ぜるな危険レベルの濃度なんではないかということをこの秋の学会で発表はしないが勝手にひとりで納得した。早い話がギターを持っているときの吉井の一瞬の首の動きやネックを滑る手や右手の中指にピックを挟むときのエロさは異常。そういうことです。

そんなことを考えながら1曲目の「ノーパン」を聴いていたのである意味その時点でノックダウン的なことではあった。しかしノーパン1曲目とは勇気ある選択。SEのギターの音から入っていく演出はすげー好みですが、名古屋1日目と2日目でその曲が違った気がするんですけど気のせいかもしれません(Franz Ferdinandの Call meのあとね)。

しかし2日間通してなによりすげえと思ったのは吉井の声の絶好調ぶりであった。とくに名古屋1日目はどうしたことかというようなパワフルボーカルぶりを見せつけていて、最後の方はなんだかもう笑えてきた。トブヨウニなんかワンフレーズ丸ごとアレンジしまくりみたいなときもあったが、でもこれはコーラス部隊がいるおかげなのかもにーなどと思ったりいたしました。トブヨウニだけじゃなくて、がっつりコーラスが入ってくれているから吉井が遊ぶ余地も出てくるのかなーと思ったり。

私はノーパンが大好きなので(ってここだけ切り取るとただの変態な件)、できればノーパンの後半はもっとプログレよろしく展開させまくってほしい!と思っていたんですが、ウォーキングマンがやってくれましたね。このときのアウトロの吉井ちゃんの顔!顔!顔!大事なことなので3回言いました!いやーマジで最高なんじゃないでしょうか。

今回ドラムがトライセラ吉田佳史さんで、それも私にはツアーの大きな楽しみの一つだったんですが、期待を裏切らぬすばらしさで大満足です。佳史さんのスネアの音が個人的に大好きなんですけど、あの乾いているのに重い、みたいな音にヘヴンリーがよく合ってた!YOSHII LOVINSON時代の曲も佳史さんが叩くとまた違う乾いた空気が入るような感じがあって面白かった。それに佳史さんも叩いているところがものっそいカッコイイんだよな~~、正直今回のツアー吉井か佳史さんしか見ていなかったかもしんまい。

ピカチュウアレンジからの20GO。このあとがジェニーに繋がるわけですが、1日目の時、ジェニーに入るタイミングで吉井と佳史さんが譲り合ったというか、ん?みたいな感じで吉井が振り返ってドラムがどん、と入ったんですけど、そのあとのジェニーの入りの吉井のテンションの高さが面白かった。吉井としては思いがけない空白ができちゃった、という感じだったのでそれを振り払ってテンションあげよう!とするような。ああいうとき人間って一気にアドレナリン出ますよね。ってこれべつに佳史さんが悪いっていうんじゃなくて、まだツーといえばカーみたいな感じにまでは至っていないというだけのことで、実際2日目にはかなりアジャストしてきていた気がします。でも個人的にはあそこもう少し佳史さんのドラムが早く入ってもいいなーと思いますが。

ジェニーはCDで聴いたときからライブは楽しいだろうなーと思っていましたので、ジェニーからMUDDYの流れは鉄板という感じ。MUDDY!久しぶりに聴けて嬉しかった。以前にも書いたことがありますが吉井のソロの楽曲中もっともライブでの披露を待ち望んでいた曲でしたし、しかもドラムが佳史さんでしょー?合わないわけないんだよっつー。「どれがおれのはか」の所は1日目がバーニーに、2日目は佳史さんにそれぞれ時代劇風のカツラをかぶせるという悪戯を。なにがしたいんだおまい(笑)そして次にくるのが会場を興奮の坩堝にたたき込むあの曲、ROCK STAR。

私は今回初日からネタバレを読みまくっていましたので、当然この曲をやるって知っていましたし、ジャガーの曲がどうこう、という発言を読んだときから、やるならROCK STARか赤裸々じゃないかなと漠然と予想もしていたので、「えっこれをやっちゃうの」みたいな気持ちもなかったし、いやむしろ楽しみだ!久しぶりのROCK STAR!と思っていたんですよ。ぜんぜん平気じゃねーかと、一時はROCK STARはやってほしくないななんてことを、考えなかったわけでもないけれど、いやもうどうやったってあの頃のROCK STARはない以上、今聴けるROCK STARがあるならそれでいいじゃねーか、みたいなね、そんなフラットな気持ちでいました。

でもあれだ、いやーほんとすいませんでしたと。ハンパねえ。ROCK STARハンパねえ。あの頃はあの頃とか、そういう綺麗事いってるのはどの口かと。あのイントロ聴いて、わー!って歓声あげて、交互に腕を振り上げるお馴染みのアクションをやりながら、ぜんぜん楽しいのに、笑ってるのに、両目から涙だけがざーって流れてくるんですよ。細胞にしみこんだ記憶が一斉に立ち上がるような、おまえナメんなよと、多分THE YELLOW MONKEYの他のどの楽曲よりも繰り返し繰り返し聴いたその記憶が、「そういうもんじゃねえんだよ」って全身から訴えているような。なんだったんだあれは。たとえは悪いがまるで怨念のようなヘビーさだった。

楽曲ってすごいな。歌の力ってやっぱすごいわ。魂あるわ、あれ絶対。

そんなことなもので名古屋の1日目はそのROCK STARショックがかなり尾を引き、あとは何を聴いてもなにかを思い出す状態だったのですが、2日目にはさすがに曲を堪能するところまで回復し、吉井ちゃんの例の横歩きもばっちり拝めて幸せでした。でももうあれだな、吉井も完全ライブアレンジで頭入ってるのな。「君たちの目が欲しいぜ!」とか、「死んだら新聞死んだら新聞」の連呼とか、あと最後の音締めのときのフレーズとか、まんまじゃねーかよーーー(遠吠え)みたいなことではあった。

今回のツアー、個人的に絶賛したいのが照明チームの仕事師っぷりなんですけど、これは確実に今までのどのツアーよりも好きだと断言できる。特にこの後半の照明デザインっぷりは神としか言いようがなく、SNOWの前に「この映像は音に反応するんですよ」という説明があって(2日目の時ここで客から拍手歓声が自然発生。吉井ちゃん嬉しそうでした。1日目は吉井ちゃんが『歓声でも反応するんじゃない?』とマイクを向けた)、そのあとのスクリーンに映る雪の残像のような映像、それまでフットライトで照らし出されていたメンバーがアウトロで何度か白くて強い光を浴びて影が残像として残る、そこから吉井のギターの音だけを残してシュレッダーのイントロ、歌に入る一瞬前に映し出される赤い宇宙、そしてスポットライト。完璧すぎて鳥肌。

映像が音に反応するんですよ、というMCのときに、「僕の声がこうして形になって見える、だけどそれもこうして一瞬後にまた消えていってしまう、人間というものも同じかも」という話があって、それは2日間とも同じだったのだけど、2日目はそのあと、今日偉大なるアーティストが亡くなった、という話にふれ、長生きしたいなと思った、だけど逝くときは、みんな逝くからね・・・才能のある人ほど早く逝く、ぼくは才能あるわけじゃないから、努力型だから大丈夫、でもほんとうに、長く歌っていきたいと思いました、と言い、でも彼もまたどこかで生まれ変わって、新しい何かを生み出すだろう、と言って、この日のSNOWを偉大なるKING OF POPに、マイケル・ジャクソンに捧げていました。

恋の花のoriginal lyricsがモバイルにあがっていたのは知っていたのだけど、なんとなく見たくなくて、結局歌詞を見ないまま当日を迎えたんですが、歌詞もだけど音もバンドで再生させた楽曲になっていたとは!と驚き。JAPANでも後半のクライマックス、と言われていたけど、これはホントに吉井和哉真骨頂という感じ。歌詞がはっきりそうというわけじゃないんだけど、歌い方というか、フレーズとフレーズの間の音の取り方っていうか、なんとなく4000粒やシルクを彷彿とさせるなあと思う瞬間が何度かあった。だからここある意味ルビーと女唄の連打って見方も出来るのかなとか。あと、曲が展開した後の照明がまた最高で、吉井の足下のプロジェクタでバックに映像を映し出しつつ、そのなかに吉井のシルエットが浮かんで、映像が木、水、雨、宇宙、森、というようにスライドしていくところなんか、あまりにも劇的だった。

本編ラストにビルマニアとは、この引き上手め!みたいなね。盛り上がらないわけないだろうっていう。ビルマニアはぜったいフェスでもやってくれるよなー、もう今からちょう楽しみなんですけど。「愛する世界に」のところで、佳史さんがオリジナルにないフィルを入れていてめちゃくちゃ格好良かったっす!

アンコール、これは1日目は多分ほかのセットと一緒なんだよね。PHOENIX、WEEKENDERでShineとチャンダラ。PHOENIXカッコイイし大好きだし、WEEKENDERは何回聴いても「遠回りしても」のところでぐっときちゃう子ちゃんなのでこのセットも存分に魅力的なのですが、そのあとがShine~チャンダラなので、もう1枚爆発的な曲があってもいいかなと思っていたんどす。そしたら2日目がI WANT YOU I NEED YOU、FOR ME NOWでWEEKENDERという流れで来てよっしゃぁ!みたいな。でもってこのI WANT YOU I NEED YOUのときに吉井が、あのすーぐ前髪気にしちゃう吉井が、おでこから髪を後ろにかき上げて、かき上げたままマイクスタンドにかがみ込んで歌う、みたいな場面があってもう俺は思わず腰が砕けたよ。なんだあれ。どこまで格好良かったら気が済むのかと問い詰めたい。小一時間問い詰めたい

チャンダラの前にメンバー紹介なんですけど、吉井ったら1日目はバーニーを紹介するのを忘れて(歌い出して客の(バーニー!バーニー!)みたいなリアクションに気がついて途中で止めた)、でもって2日目は鶴谷さんを紹介するのを忘れるという・・・お前なあ!(笑)期せずしてチャンダラの歌い始めを4回も聴いてしまった。鶴ちゃん忘れの時あまりに動揺したのか、マイクを放り投げてくるくる回す、みたいなことをやってしまったのだけど、慣れてない上に動揺してるから案の定落とした(爆)もうgdgdです。落とした瞬間の「あ!」みたいな顔が面白いやら可愛いやら。チャンダラの最後、皆が(ドラムの佳史さんも)立ち上がって一礼するのがすごくかわいくてすきだ。一緒にお辞儀したくなる。

1日目はこのあと、各地で出たり出なかったりの吉井弾き語りJAMがあったんですが、個人的な好みを言えば2日目のセット(アンコールでもう1曲増やしてチャンダラ終わり)のほうが好きです。まあこれは少数派かもしれないけど、JAMはバンドの音で聴きたいんだよな。せっかく佳史さんいるのになあ。でも39108の武道館で聴いたJAMよりは数倍よかったです。吉井ちゃんご自慢のギターも堪能できたしね。やる前に、最初はソロになって初めて行くところで記念的にやろう・・・と思っていたんだけど、結局札幌でも長年お世話になったイベンター(WESSの山本さんだよね~、ミスターRSR。だから今回札幌WESSじゃなかったんだな)が新会社を立ち上げたお祝いにやったし、まあやればいいんじゃないかと。演奏されない曲ほどかなしいものはないし、と言っていました。「自分が5分歌うことで皆さんの一生の思い出になるのなら」って。これはでもいい言葉だよね。

そういえば1日目の時はJAMの前に今後の予定を言います!と言い出して、「今後の予定は・・・白紙です!」えええええ!「アルバムの予定もありません!」ええええええ!「再結成もありません!」えええええ!「ええええってなんだ!ないよ!(笑)」ここでぼそっと「うん、まあ、見てみたいよね」みたいなことを言っていた(笑)最後に思い出したかのように「あ、ZEPPがあった」って、それを言うだけでよかったのでは(笑)

全体的にMCも少なめ、タイトに仕上がりつつありといったような印象でした。いやあもう完璧、言うことない、なにもかもができあがってる、というようなライブではなかったと思うんだけど、たとえばバンド間のコミュニケーションだったりそれぞれのタイミングだったり、そういうズレがあっても吉井がそれをきっちりリカバリしていくところが何度か見られたのもよかったし、テンションをあげてすごいことをやるんじゃなく、普通に、淡々とすごい熱量を放射していく、という私がもっとも興奮し、のめりこんでしまう姿勢で挑んでいらっしゃるなあと思うところも随所にあってよかった。あと、照明の話はさっき触れましたけど、今回スタッフワークは本当にいい!なによりPAだよ、もう帰り際PA卓の横を通るとき思わず拝みそうになった、宗さんを。お願いですから吉井の嫁になってください。

そんな感じで、個人的にはこのツアー自体が相当お気に入りな感じですね。まだあとこれから何本か見られるのが嬉しくてたまらん。代々木はほんとのところ会場がいまいち好きになれないので、テンションあがんねーとか思っていたんですけど、このホールでの空気を吉井がどうアリーナサイズに変えていくのか、楽しみすぎる!