「9999」

ふ、ふ、ふ、フラゲ日ですよってにーーーー!!!! にーーーー!!!!!!!

 

いやーTHE YELLOW MONKEYの新譜でこの台詞を書く日がこようとは。万感胸に迫るなんてもんじゃございません。19年ぶり9枚目のアルバム「9999」、明日発売、本日店着日!無事手にしました!ありがとう!ありがとう!

 

さっそく歌詞カード見ずに頭から通して聴いたんですけど、いやもう一言でいうなら 愛せる これに尽きます。このアルバム、愛せる。うれしい。既発の曲とLAでの新録とを交互に並べてるのもすごくよい。ラジオプロモーションであらかた新録も耳にしていたんですけど、やっぱり通して聞くと別の感慨があります。再集結後に世に出てた楽曲、ALRIGHTとかStarsとかロザーナとか、わりと歌詞が大きい方向に向きがちで、それはTHE YELLOW MONKEYとしてもう一度、って立ち位置からすれば当然の流れだったと思うんだけど、どうしようもないあなたとわたし、そういうミニマムさもTHE YELLOW MONKEYのもう一つの魅力だったじゃないですか(じゃないですか論法)。言ってみれば「五足で1000円の靴下」みたいなことだよ。

 

一方、ドラマのタイアップになった楽曲はテーマが別に与えられてることもあって、わりと方向性が自由だったでしょ。砂の塔、天道虫、I don’t know。で、そこに今回LAで録音された楽曲がはいるんだけど、まさに大きな世界観のものから魚眼レンズで覗いたようなものから、私的な思いがふんだんに織り込まれたものもそうでないものもあって、それが既発の楽曲をうまく繋いでくれているという感じ。この中に入ることによってStarsや天道虫やロザーナ、Horizonもまた魅力を増す感じがあると思うんですよ。

 

「この恋のかけら」の「助手席にはいつもの死神がいる」って、「僕は死神に気に入られた旅人」を思い出さずにはいられないし、だけど今は「残された時間は長くはないぜ」って踏み切る力のある歌になるんだなって思う。「Love Homme」なんてもう、くっそどエロい。曲も詞もエロい。THE YELLOW MONKEYにはほんとこういう生と性と死の空気が似合うよ。ライヴで、ベースしか演奏してない時間、みんなでハンドクラップやったりすんのかな。楽しみだな!

 

エマ曲の「Breaking The Hide」、ドレミファソラシドを普通に歌詞にしちゃうのすごいし終盤には「どこへ帰ろう うちへ帰ろう 土へ帰ろう 海へ帰ろう」なんてすごいパンチラインくるし、中盤の展開がすごいエマっぽくて最高。「Changes Far Away」って今までありそうでなかったタイプの曲ですよね。個人的には「でも噛みしめる孤独もオカズ」って表現にひっくり返りました。お前のそういうとこ…好きに決まってるやろー!

 

「Titta Titta」のあっけらかんとした空気も好きだし、あとなんといっても「Ballon Ballon」!めっちゃ好き。めっちゃ好きです。やっぱ歌謡モンキーに弱いな私。いやだってこれ絶対ライヴでめっちゃ盛り上がりますよね!?それを想像しただけで白飯3杯いけちゃいますわ。

 

最初に「愛せる」って書いたけど、そんな言い方すると過去のTHE YELLOW MONKEYのアルバムで愛せないのがあるのかって感じだけど、そんなもんない、ないですよ。でも、その愛にもいろいろあるわけです。ひとめぼれのようなものもあれば、長い付き合いのうちにだんだんと情が深くなっていたもの、判官贔屓のような気持ちでつい気にかけちゃうもの…。「9999」はほんと、愛しい、って感じなんです。世界一好きなバンドがいて、いちどは喪ったけど、また帰ってきてくれて、掛け値なしに心の底から愛しいとおもえるアルバムを出してくれる。そういったいままでのいきさつ、ここにたどりついた過程をまったく考えずにこのアルバムを聴くことは私にはできないし、それでいいと思ってます。

 

そういうアルバムを出してくれたことだけでももちろん最高ですが、さらに最高なのはその愛しいアルバムを引っ提げたツアーがもう目の前に迫ってるってことです!マジか!ヤバい!2019年のピーク、もうから来た!