THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR GRATEFUL SPOONFUL@グランメッセ熊本に行ってきたのよ

行ってきたのよっつって、もう半年も前の話である。そう、今は2020年4月。半年…思わず遠い目になりますね。この時は、こんな未来がこようとは予想だにしていなかったね。ずーっと喉に引っかかった魚の小骨のように「熊本の感想書いてねーな…」ということは気にしていて、いやもう完全なる自己満足の世界だから書かなきゃいけないわけでもないんだけど、でも自己満足の世界だからこそここで放り投げたらアカン気がする、つーわけで、本当にメモだけでも残しておこうかなと。

 

グランメッセ熊本、お初どころか熊本も初上陸でした。やったね!経県値をひとつあげた!市内中心部からなかなかの距離のある会場だったので、移動になかなか苦心した!最終的にはこれもうタクシー一択だろって感じになったのは笑いました。こういうところで常に気持ちはひとつ!になれる友人のありがたさ。移動に苦心したのは、2日目がSUPER指定席で、それでべつにこれが初のSUPERってわけでもないんですけど、グッズをね!ご当地限定グッズを頑張ろうという目標があり、それにはSUPERの特典のあるこの日しかないってことで、並びに行ったのでした。正直、SUPERの印籠具合ハンパない。列の2番目ぐらいで買えたわ…すごいわSUPER…おかげでその時買ったキーホルダーは今も新居のキーホルダーとして活用されております。

 

初日は普通の指定席(しかも2次先行で買った)んだけど、初日の方がよっぽどSUPERなのではというあるある現象が(笑)でもどっちの席も楽しかったな。1日目はヒーセ側のはしっこだったんだけど、意外にヒーセが見えず、吉井ちゃんはよく見えた。下手の際まで来てくれるとめっちゃ近いー!って感じで楽しかったです。1日目のクローバーで赤裸々のとき目の前に来てくれて、ステージに倒れ込んだ吉井が起き上がる時にめくれたシャツと一緒に背骨が見えて思わず拝んだ思い出。

 

2日目はとにかくついに出た完ぺきな一本、という感じの完成度ですばらしかった。個人的に印象に残っているのはパール。この場所で聴くパールの、夜よ負けんなよ朝に負けんなよ、何も答えが出てないぢゃないか…はむちゃくちゃ沁みるものがあったし、吉井ちゃんもむたくた気合が入ってたと思う。あと、ついさっきスカパーの中継を見ていたんだけど、SUCKのあとのエマの事後感がすごい。なにあれ。あんな顔してたんか。あれが全国に…やばい…。

 

この日は吉井ちゃんが赤のファイアーバード使ってくれたので、Tacticsもパンチドランカーも「はあ~~~~よくお似合い~~~」と目をハートにして眺めておりました。中継見るとTacticsのときのメンバーそれぞれのアイコンタクトがかわいすぎて身悶えた。そしてパンチドランカーはいつ何時でも最高にヒリついていて最高にSUKI。やっぱりここで育ってるよなあ…と思うことが多い今日この頃ですよ。

 

最終日は各曲間の繋ぎもバシッと決まっていて、そこもよかった。なにより、この日近づいていた「憂鬱の台風17号」の影響で開催が直前まで危ぶまれてたし、実際帰宅困難になるのをおそれて参加を見合わせた人もそれなりにいたんじゃないかという状況で、メンバーの気合いの入りようもすごかった。吉井和哉というひとは自分で自分のことを「ミスター取り越し苦労」とか言うくせに、近づく台風、19年ぶりのニューアルバムをひっさげてのツアーのファイナル、場所は熊本。ここで決めなくてどうする、というシチュエーション、そういうプレッシャーに異常に強い。もう、そういうことを何度経験しても感嘆してしまいます。

 

バラ色前のMCで吉井ちゃんが言っていた言葉がすごく今(2020年4月)響く言葉だったのでメモ。

「みんなの心の中にあるスプーン一杯って、自分の心のなかにあるスプーン一杯ってなんだろう、それを探すツアーがあってもいいんじゃないかってこのツアータイトルにしました。そのスプーン一杯っていうのが何かは言葉にできないんだけど、この大好きな日本で誰かが困っているときに助け合ったり、心を痛めているときになぐさめあったり、喜びあったり、そういう気持ちがスプーン一杯なのかなって気もしています」。そして、「あなたの願いが叶いますように!」

 

これはあまり誰にも読まれないことを想定してこっそり書くのだけど、この感染症をめぐるあれこれが1年早かったらどうなっていたのか…ということを、考えなくてもいいんだけど考えちゃったりします。今年もドーム2本がすっとんだわけだけど、去年だったらもっと大変だったし、去年だったら折角の新しいアルバムを巡るあれこれのすべてが中止になったかもしれなくて、でも、ということは、今年そういう想いをしているアーティストがいるってことなんだよな…とか。そういう、他に想いを寄せることができることをスプーン一杯というのなら、今こそそれが求められている時もないし、そういう意味でも吉井ちゃんのMCの言葉が深く心に残りました。

 

このライヴの10日後に転居があって、あまり余韻に浸る間もなく生活に追われていたんですけど、この最終日のね、最後に、ダブルアンコールで「ボナペティ」のあとにメンバーがふたたび登場して、THE YELLOW MONKEYの電飾がバッ!っと点灯して、メンバーが逆光で浮かび上がって、吉井のアコギが鳴って、「ドームで待ってるぜ、WELCOME!」の流れは、このあとしばらく私の中の「幸せな瞬間第1位」の座をしめてこころをあたためてくれました。

 

またこうして今日のセトリ、あしたの衣装、来週のチケット、そういう話を心置きなくできる時間が、1日でも早く訪れますように。