ロックロックこんにちは!PIRATES OF 10RIBIANレポ【いろいろ編】

さて、全体の感想をざっくりと。

本日のトップバッター真心。エゾでも聞いたけども、相変わらず満足度120%のセットリストで堪能。エゾで中盤からしかちゃんと聴けなかった「拝啓、ジョンレノン」をがっつり聴けたのと、「空にまいあがれ」がすごく耳に残った。ラストのEVERYBODY SINGIN LOVESONGもすげー良かったです。この間出たRIJFのフェス特集号で倉持さんが「やらなければならない曲、っていうのがたくさんあるのは幸せなこと」と言っていたけど、今年のフェスでの真心ブラザーズセットリストの神っぷりはそんな心境からも来ていたりするのかしら、と思ってみたり。

この6969の出演メンバーの中でもっとも曲を知らない(ジェイクシマブクロとKREVA以外は、実はどのアーも1枚はCDをもっている。レミオは「雨上がり」を持っているのだ)KREVA。しかし最高に楽しかった。まず、「後ろで休んでいるひと、前に来ないと後悔するぜ」と初っ端から煽っていて、何かと思ったらなんとスピッツとのコラボだった!チェリーとメモリーズ・カスタム。当たり前ですが(スピッツ主催のフェスなので、当然スピッツファン率が高い)めちゃくちゃ盛り上がる!途中のMCで言っていたんですけど、以前にロックロックに呼ばれて出たとき、最前列のお客さんが座っていたらしい(笑)だから今回は頑張る!と話していました(自分の力不足なんだけどとフォローもしつつ)。全体的に、自分を客観的に見て、でもアピールを忘れないというなんだか氣志團の團長を彷彿とさせるMCのうまさに惚れ惚れ。

今日の出演者の中で本当にかなりアウェイ感が強かったと思うんですけど、お客さんは皆、自分のことも自分の曲も知らないというスタンスを最後まで貫いていて、サビを前もって聞かせたり、知らない人でも楽しめるように!という心遣いが細部にまでちゃんとあった。でも、最後の3曲の前にちゃんと自分のために前方まで観に来てくれた人に感謝を言っていたり、ヲタへの心遣いも忘れてない(もし私がスタンディングで押されまくってそれでも頑張って見ているときに、アーティストにこう言われたらその苦労が一瞬で報われるだろうなあと思うほど愛情のある口調だった)ところもぐっときた。そして、「残りの曲は盛り上がるということよりも、僕自身をよく知ってもらうために」と言って「音色」をやっていました。

何より心に残ったのは、最後のナンバーとなった「イッサイガッサイ」での最後の歌詞。

今日のライブが終わって

何もしないようで何かしてた

なんだかんだお前がいれば 実際やっぱり楽しめた

今日のライブが終わって

何が残って何を忘れる

脳のファイルをかき集める

イッサイガッサイのみこんで

「今年の夏」の部分を「今日のライブ」に置き換えて歌っていたこの歌詞で実はちょっと泣いてしまったんだなあ。何もしないようで何かしていた、何が残って何を忘れる。フェスの儚さと相俟って泣けてしまったんですね。

HIPHOP自体は好きな音楽ではないし、KREVAのCD買うとかいう風にはならないかもしれないけども、彼のステージングはすごくプロフェッショナルだなあと思ったし、私はそういう姿勢でお客さんに相対峙するアーティストには尊敬の念を覚えます。

民生は念願のひとり股旅!!!いやはや最高でした。一緒に見た友人じゃないけど「あー民生と結婚したい」。私もそう思う!空気はあくまでもゆる~いのに、パフォーマンスにまったくゆるさがないという。ちびリズムマシーンとともに演奏した「渚にまつわるエトセトラ」、民生の可愛さに死ぬかと思いました。「雪が降る街」聴けて本当に本当に幸せだった!!しかも「働く男」まで!!泣いたよ。ああ、泣いたさ。「働く男」の時、民生が何回も「知ってる?」「これ知ってる?」と呟くのがツボ過ぎてもう・・・どうしてやろうかと。

民生はMCもほんとうに面白くて「今日はすごいですね!出演者が・・・」「もう楽屋裏は大変です!」「スター同士の火花がすごくて、(そこには)いられません!」とか(笑)あと、「なんで俺がこの(トリ前)タイミングなのか!」「それはミスチルスピッツの転換が大変だから、間に入れられてるんです!」「僕らスタッフあわせて6人です!」「転換の少ないアーティストがご入り用の時は是非呼んで下さい」(笑)

と、いうことを言いながらCUSTOMで完全に場をさらってしまうあたりが格好良すぎる。やっぱすげーなー、民生はさーー。バンドで聞いたCUSTOMも最高だったんですけど、ひとり股旅だとまたなんか違う凄味があるのね!

6年ぶりに生で聴くスピッツ。6年前というのは2000年のひたちなかなので、フェスでしかスピッツを見ていない私です(笑)CDはそれなりに持ってるんだけども。お気に入り曲の筆頭であるところの「青い車」を聴けて超感動!!今年のひたちなかでやったって聞いて口惜しい思いをしてたんだよ・・・中盤にゲストのパフィーが出て、TOKYO I’m on my wayと愛のしるしを一緒に。TOKYO~はスカのリズムがたのし~い!愛のしるしも大好きな曲なのでうれしかった(関係ないがこの曲を聴くと絶対に映画の「ウォーターボーイズ」を思い出してしまう)。

スーベニアの中でもお気に入りの「みそか」と、続けて「8823」の楽しさに跳びはねつつ堪能!8823での田村さんのはじけっぷりにある意味感動した。すごい・・・好きになりそう。

マサムネくんのなんともほんわかMCも健在で「10年やってきて、さっき演奏しながら感動してしまって・・・じ、自分の歌にってことじゃなくてね!」(自分の歌に感動してもいいんですよマサムネさん!)「さっきミスチルのライブで桜井さんみていたらやっぱりもっと動かないといけないのかなあと思って1曲目端っこまでいってみたんですけどちょっとはあはあしてしまいました」(無理しないでー!・笑)「でも奥田さんを見ていたらあんまり動かなくてもいいのかなあという相反する気持ちが芽生えつつあるんですけども」(民生はそれ、楽譜あるから、ね?)

それにしてもこういうイベントをこつこつをやってきて10年、というのは掛け値なしにすごいことだと思う。

もうひとつ、今日のアクトですごく実感したのは、スピッツってバンドだなあということです。何を当たり前な・・・と言われそうだけども、バンドと名乗っていても全然バンド特有のマジックを感じないところなんて山ほどあるわけで、でもスピッツはね、バンドだったわ。あの、バンドでしか味わえない空気がちゃんとあった。それはスピッツのライブは、楽しいはずだよなあと。そういう空気をちゃんと持ち続けながらここまで第一線でやってきていることの凄さに感じ入ってしまいましたよ。

アンコールは「空も飛べるはず」。6年前の1曲目だったなあなどと思わず昔を思い出し。

最後は紙テープと、会場の真横からあがった花火で終了。花火すごくキレイだった!今年はフェスでしか花火を見ていないけれども、どのフェスでも幸せな気持ちで花火を見ることが出来てほんとうによかったです!