SUCK OF LIFE

2ndアルバム「未公開のエクスペリエンス・ムービー」収録。

未公開のエクスペリエンス・ムービー 未公開のエクスペリエンス・ムービー

イエローモンキーの楽曲の中には「吉井にしか歌えない」と思うものが数多く存在するけれど、このSUCK OF LIFEも間違いなくその中のひとつ。 正確に言えば「吉井以外が歌ってもちっとも良さがわからない」という感じ。

しかし、更に言えばこの曲は「イエローモンキーにしか歌えない」曲だとも言える。 極端な話吉井がソロでこれをやったとしても(やらないと思うが)絶対にこの曲の持つパワーは再現できないだろうなと思う。それはエマと吉井のふたりがいても同じだ。イエローモンキーでなければダメ、この曲はそれぐらいTHE YELLOW MONKEYというバンドを象徴する一曲と言っていい。

今もし目の前に神様が現れて「1曲だけライブでTHE YELLOW MONKEYを再結成させてあげようフォッフォッフォッ」とか言われたら、私は多分SUCK OF LIFEか、条件付きでASIAN BOYを選ぶ。 なぜかというと、幸福だったからだ。SUCK OF LIFEをライブで聴いている時の感情、それは「幸せ」という言葉以外では言い表せない。あの手拍子、「SUCK !OF LIFE!」と叫ぶときの一体感、マイクスタンドをぐるんぐるん回す吉井、ハイキック、なにもかもが大好きだったからだ。 後半はやらないこともあったけども、メンバー紹介をこの曲でやるのも恒例だった。

パンチドランカーのツアーを終えたあとのインタビューで、吉井は「SUCK OF LIFE(を歌うの)はしんどかったな」と冗談まじりに語っているが、この曲は確かに演るほうにも聴く方にもパワーを要求してくる曲だ。 それを歌うのがしんどかったというのは、だから頷ける感想だし、逆に言えばこの曲を軽々と自分のものにしていたころが、THE YELLOW MONKEYというバンドがもっとも充実していた頃なんだろうとも思う。

DVDに収録されているのはCherry Blossom Revolution、3.10、BOXのbonus discとメカラウロコ8live at TOKYO DOMEの4本。 ありえないことだが、Cherry Blossom Revolutionで吉井はSUCKの歌詞を間違えている。それも大幅に。たいていは間違えてもうまく誤魔化すのだが、全く誤魔化しきれていない(笑) ある意味貴重な映像です。

悪女の深情けは無用さ女狐の涙に用はない 君の彼はゲイでおまけにデブ 幸せなんて言葉はない