離れるな

PUNCH DRUNKARD PUNCH DRUNKARD

15thシングル。PUNCH DRUNKARDのアルバムのリリースから3ヶ月後にシングルとしてリカットされた。

しかし、これをリカットしたことについてはスッキリしないものが残ってしまったなと思う。これはシングルではなくて、あくまでもアルバムの中の最後を飾る曲(PUNCH DRUNKARDのラストはラブショーですが、あれは明らかに付け足し)として存在して欲しかった。メンバーだってそういうつもりじゃなかったのかな。

シングルなので当然PVも作られたわけだけれども、数あるイエローモンキーのPVの中でこの「離れるな」のものは個人的にどうしても好きになれない。時間がない中で作らなければならなかったのはわかるけれど、それならPVの中にも使われているホールのライブ映像をそのままPVにしてくれた方が何百倍もよかったんじゃないかと思う。もともとライブ映像が一番格好いい人たちなんだから。

アルバムの最後を飾る曲だから、とうぜんPUNCH DRUNKARDというものを象徴する1曲でもあって、113本のツアー全てにおいて、本編ラストでこの曲が演奏された。離れるなって言われても、頼まれても離れねえよー、とか冗談を皆で言いつつ、それでもこの曲のどこかひりひりとした空気は、聴くたびに胸をしめつけられる思いがした。特に、ファイナルである3月10日の1日前、3月9日の横浜アリーナで、最後の力を振り絞るように歌われたこの「離れるな」は忘れられない。

DVDは3.10と、ライブ帝国に収録されている。演奏の最後でエマと吉井が寄り添いおでこをつけてギターを奏でる姿が私はとてもとても大好きで、ふたつのライブ映像のどちらにもそれぞれ良さはあるが、この最後にふたりがお互いの弦を弾くところがきちんと捉えられているライブ帝国の映像の方が個人的にはおすすめです。

燃えるような恋とは一体なんだろう あの日君は心臓の匂いがした