つかめたのは

予告通り広島では「与える男」やったそうじゃないですか最近ほんとに嘘つかない男だなっていうことで宣言通り羨ましさのあまり冬眠にはいることにしますぐー

っていう冗談はさておきというかこのblogもツアー終わったらちょっとお休みするかもしれないんですけどそれはそれとして、これあと武道館とオーラス福岡残すばかりなんですけどどうなんでしょう、フーツアーのオーラス大阪ではバラ色ショック、39ツアーオーラス(予定)の武道館ではJAM色に染まった事件(勝手に事件化)、これ福岡もやっぱなんかあんじゃねーのそこんとこどうなのインディアン。今までバンドナンバー頑なにシングル枠出てないけどいよいよ解禁とかなったらどうする、今日は特別な夜にするぜ!とか言って「ROCK!STAR!」とか言って始まっちゃったりしたら多分もう俺その場に立ち会えないショックで記憶喪失になると思う。勝手になれよって話ですね。

むかしイエローモンキーがながーいながーいツアーを回っていたとき、いろんなファンサイトとかBBSとかでレポってのはやっぱあがってて、その中でも本当に昔からずっと彼らのライブのレポを書いて下さっていた方が、そのツアーの最終日のレポで「見れなかったライブの数だけ彼らの思いから遠ざかってしまったような気がする」と書いていたのがとても印象に残っている。

でもじゃあそのツアーならそのツアーのぶん、全通すればそういう思いを味わわなくていいかっていうとぜんぜんそうじゃないのですね。私はスプリングツアーでほぼ全通にちかいことをしましたし、実際全通した友人もいますが、でも全部見たら見たぶんだけ、彼らとの距離をますます実感するだけで、というかその距離を実感したくて通い詰めるのかなとさえ思う。まさに追いかけても追いかけてもだし、果てしなく追いかけてつかめたのは?っていう。つかめないなってことだけがわかる、それは1本見ても10本見ても同じような気がします。

話が飛ぶ上に飛んだ挙げ句戻ってきませんが、今回吉井がモバのBBSで「お手紙プレゼントご遠慮願いたく」の書き込みをして、でもって今回のツアーはアンケートもなくて、アンケートぐらいあってもよかろうもん、ダイレクトに実際来た客の声を拾うって大事だろうよという意見もあるだろうしすごく納得なんですが、でもアンケートないから手紙ダメだから声が届かないかっていうとそうじゃないし、もちろんBBSとかなくても声は届く。私の尊敬する劇作家であり演出家である野田秀樹というひとは、もちろんアンケート用紙を配りはするが、でも客ひとりひとりの声というのは実のところまったく信用していない、と彼は言う。客は客の文法でしか芝居を見ない、これはすごく名言ですが全くその通りなわけです。その日の体調、自分のバイオリズム、そういうものは芝居でもライブでもたいへん影響するものです。だからアンケートの言葉にそれほど重きを置くわけではない。

ただし、と彼は言います。その日の観客、としての全体の意思みたいなものは確実に存在するし、絶対的に信用する。それはどんな才能のある演出家よりも雄弁に役者にその日の出来を伝えるものだ。生もの、ライブというものはだから面白いし、そうしてだんだん客の手によっても育てられていくのだと思います。なにより吉井和哉というひとはたいへんに優秀なパフォーマーだから、そういった客の声(もちろん、具体的な歓声とかではなく)を聴くことに長けているし、それをいちばん信用してくれているんじゃないかと思います、思いますっつーか・・・思いたいっつーか。

そんで、何が言いたいのかって?言いたいことなんてなにもないのよん。