吉井和哉長期モバイル会員限定ライブ「さんじとおまつ」レポート

そうですね、そういえば七夕でした。

と、ライブが終わってから実感した。

 

一緒に行く友人たちと有楽町で待ち合わせて新木場へ。新木場・・・個人的にはなじみのある駅なんですけど、COASTは初めて。開演時間ジャストぐらいについたので、あまり待つこともなく入場って感じでした。しかし開場前にあんなに緊張したの初めてだ!だってチケットだけじゃなくてレシートと携帯画面とあとドリンク代の500円と、もー何回確認したかわからん。レシートを絶対なくす!と思ったわたしはチケの裏にセロテープで貼り付けていたのですが、結局レシートは確認されなかったね。まあ画面とチケット確認するだけでも精一杯だわなあ。

 

SEはツアーと同じかな?CALL MEはかかってた。客電消えた瞬間に前方フロアに一気に人がなだれ込む!本日の吉井さんのお召し物は黒いジャケットで黒いインナー、サングラス(ツアーでかけてたやつじゃなかった)。かっかっかっ、かっこいい!名古屋のホールもわりといい席だったのでその時も思う存分くらいまくったんですが、いやーライブハウスはやっぱし近いよね・・・そしてその近さでくらう吉井のかっこよさ。1曲目何かと思ったらまさかのチャンダラはじまり!!

 

正直なところ、ツアーの間だし、セトリはほぼツアーと同じなんでないかとわたしは予想していたんですよね。だから最初は、その後代々木にも遠征決まってるし、あーどうしよう、どうすべ、と申し込みするかどうか一瞬迷った。迷ったけど、吉井の例の「なんでもありなやつ」っていうのがやっぱりどこか引っかかって、当たるも八卦当たらぬも八卦じゃ!えーい!と申し込んでみたのでした。ところがモバイルの書き込みで意外とリハちゃんとやるんだな・・・と思い、もしかして結構変えてくるのかも!でも期待しすぎはいけん!と揺れ動く乙女心。そこにまさかのチャンダラ始まりですから、うお!これは!みたいな。えー今日は何が飛び出すの?みたいな。

 

フロリダで一斉にフロアが揺れ出す。次の曲に行く前にドラムの吉田さんがしばらくイントロを叩いていて(このイントロがROCK STARと同じなんすよ、もーびっくりした)なんだなんだ!と思ったらあのリフ!ぎゃー!うれしい!くちびるモーションきました!「今日ちょっとキメたい」のときに客を指さし!ぎゃおー!ぎゃおすー!「あなただけのメニュー あなたにだけコース」つってた!どんだけあなただけ!

 

この時点でもう汗が滝のように!暑い!やばい!かっこいい!

 

最初のMCで「初めてのモバイル会員限定ライブ」と言い出す。あれ?温野菜の立場は?(笑)これはこのあと何回も言ってました。どうあっても今日を1回目ということにしたい的な(笑)「皆さんはラッキーですね!」「だって宇宙一周旅行というツアーの最中に、七夕の日に一緒にいられるんですよ?」おっとどうしたその上から目線、でも嫌いじゃないぜ、むしろ好きだぜ(笑)そうそう、舞台の上のマネキンに浴衣が着せてあって、さんじさん!おまつさん!って吉井が呼んでたな。客に「晴れてた?」って聞いたのこのときだっけ?「じゃあ、今日は会えてるね(はあと)」みたいな。フゥ~!

 

いやーしかしほんとに吉井はギターを持つべきだと、先日の名古屋レポでも延々どうでもいい理論を展開して無駄に力説したばかりですが、マジでギターをもった吉井はエロス!エロスの神!ウォーキングマンとかハンパねえ。ギターを弾きながらのけぞるときの頭の動きね!そして反られた首の美しさね!はいちょっと今時間止めてみようか的な完成度だと思うがどうか。続いてSIDE BY SIDE。お気に入りだね~この曲。しかし過去聴いたどのSIDE BY SIDEよりも圧倒的なボーカル力だった。聴かせまくるという感じ。絶好調だなあ。

 

ここでツアーではお馴染みのピカチュウを取り出してひとりご満悦の態。ということで次は20GOかな、と思ったらまさかのジェニー!うおう!COASTの天井にあるミラーボールが回ってくれんかなと思わず見上げたがそれはなかった(笑)バーニーのアルペジオのところで「魔法の呪文TMPを一緒に叫んでくれますか!」の煽り。Tは金運があがるT!Mはそれ以上老けないM!コラーゲンたっぷりです!どこも頭文字合ってないやんけ!なんてツッコミはノンノン(笑)吉井ちゃんが言いたいだけだからこれ!でもって今日のPは「バーニーの携帯が見られるP!」

 

え?

 

と一瞬会場のノリが止まったような気がしますが気のせいでしょう!そして本当にバーニーの携帯を持ってくる吉井。ぱかっと開けて待ち受け見て「うおおっ!」「うわあっ!」はいはいもう小芝居いいから、ね?「彼はこのアルペジオが苦手です」「あっ今アルペジオが乱れた!」「返して欲しいか!返してくださいって言え!」

すいません吉井ちゃん、これ今なんの時間?(笑)

 

次がまさか!のCalifornian Rider!久しぶりにやるぜ、かなんか言ったっけ?いやー久しぶり、久しぶりにもほどがある!相変わらず当てぶり満載だったわ~。このあとのMCで、やおら「今度は俺の携帯見せるね」ってさっきのバーニーのはフリかい!白い携帯を出してきて、このMCは携帯をみながらやりまーす、みたいな。なんだそら。客からえー、なにー、みたーい的な声が飛ぶと「メニュー+0、はい俺の電話番号!」と画面を一瞬チラリ。世界一どうでもいいチラリズムです、本当にありがとうございました。携帯をいじりながら「あっ、電話かかってきちゃった」。ええええ、という客のブーイング。やおら電話に出る吉井。「なに?え?今仕事中だよ・・・ちょっと待って・・・しょうがないなあ。今から行くよ」って吉井!

 

見てる方が恥ずかしいというこの新手の羞恥プレイどうにかして!(爆)

 

続く曲がCALL MEとわかったときの客のこの「ああ、」みたいな声にならない半笑い感。みんな気持ちはひとつだな!(笑)

 

CALL MEも結構久しぶり?そうでもない?最後の歌詞、3つ早く「永遠に」に入ってしまって最後トワトワの大サービス。でもCALL MEの歌詞間違え珍しいかも。曲のアウトロでスタッフからギターをかけてもらってそのままシュレッダー、続いてONE DAY。客席は途中から空調をかなり効かせてたけどステージ上もそうとう暑かったんだろうね、ふわふわだった吉井の金髪がだんだんしっとりとストレート気味になっていってて、それもまたセクシー大明神。

 

次のMCでやおら「あれでしょ?ノリのいい曲で盛り上がりたい!って思ってるんでしょ?」うん、はーい!とか言ってごめん(笑)「やだ!」ええええ。「やんない!」えええええ。「吉井和哉の静かな曲はハードな曲より(速い曲より?)熱い!」おおおおお(←みんないいお客さんだ!)「盛り上がる曲はね、アンコールにとっておいて」。

 

 

7月7日はなにかと縁がある日だ、って話したのはここだったかな。前やっていたバンドが解散した日、父親が死んで静岡に引っ越した日(ここで客のええ?みたいな声に「何?引っ越しちゃまずかった?でも引っ越したからこそいろんな出会いがあって今こうして歌っていられるわけでね!」)初めての会員限定ライヴも、ここでどうしてもやりたかった!そしたら空いていたのが7月7日だけ!

 

恋の花オリジナルバージョン、ルビー、このあたりはツアーと同じ流れだね。恋の花はほんっといいわあ、これぞ吉井和哉の真骨頂、ほかの人にはできない、ってこれ前も同じこと書きましたね。てへ。トブヨウニで一気にあがる客席のテンション!そのまま待ってましたのビルマニア!ビルマニアってマジライブだと異様にテンションあがるんですけどどうしたら!?フェス1発目これでいってくれないかなー、確実にかっさらえる1曲だと思うんだけど!

 

本編の流れが最後の方ツアーと同じだったので、アンコールどうくんのかなー、盛り上がる曲やるつってたしなー、ファナカンやんのかなー、とか考えてました。ROCK STARやんなかったし、今日は吉井ロビンソンお蔵出しスペシャルかも!とか。

 

アンコール1曲目。足下をみながら「ここからが緊張すんだよなー」。がんばって、みたいな声に「え?なに?吉井さんハゲ?」でやおら両手で髪の毛つかんで前方につかつかと迫り来る吉井。すげーもうその格好がおかしいんだけど顔がめちゃめちゃカッコイイんすよ(笑)「えーっと、くらーい時代のね、浮かばれない曲をやります!」といってスティルアライヴ。おめでとうございます、本日の「歌詞gdgdで賞」はこの曲で決まりです。ひどい!結構好きなのにこれ!(笑)なんか、ここぞというところがすべてハナモゲだったよーな。「この先のことなど尋ねたい」とか。あとサビめちゃめちゃだし。間奏でやけっぱち気味にいえーい!とか言ってごまかしてんじゃねーよ!終わった後「いやー今歌っても暗いね!」「鳥と話したいって!」えー、いい歌詞だと思うけどなー。

 

開演前に友人と、今日発光やんのかな?ZEPPでやるっつってたしやるんでない?とか言ってたんですが、きました発光!長かったなライブお披露目まで!でもお初にしてはしっくりいってた感じしました。当たり前だけどCDよりぜんぜんいい。しかし、盛り上がる曲ってわざわざ言ったわりにここまでそんな爆発力ないけど、と思っていたらWEEKENDER。このときなぜかまた一気に客が前方に。わたしもかなり流されてさらに前に。

 

このあと、てっきりたたみかけきたぜイェーイ!と思ったら何事かステージ上でこそこそと喋るスタッフと吉井。ライトがついて、吉井が「あのー、あのね、トイレ行きたくなっちゃったんだって」ええええ!横で心の底から申し訳なさそうな淳悟くん。うわ、え、ジュリアンがどこかでトイレ行ったってきいたけど、ここでか!マジか!吉井が「大?ねえ大なの?」「何分?え?10分も!?」ここでなんか、おかしいと気がついた。10分て。そんなわけない。なんだ。なんだこれは。淳悟くんを見送った吉井が「どうしようかー。喋って繋ぐか。あ?70GOやる?」とかなんとか。それで、「あのね、じゃあ代わりにベース弾いてくれる人今日呼んでるから」ここでもう、誰が出てくるのかみんなわかったと思う。今までの比じゃないほど一気に押し寄せる人、声、つーか叫び。

 

ぎゅうぎゅうだったと思ってたフロアに、まだこれだけ人が押し寄せることができるのかというぐらい、すごい勢いだった。その勢いのまま、ヒーセ、ヒーセ!!!って叫ぶ声がヒーセコールになって、みんな拳を振り上げていて、ぎゅうぎゅうの中から、ヒーセが淳吾くんの立ち位置にさがって、サンダーバードをかけてもらってるところが見えた。吉井が、知らない人もいるかもだから!ってすっげえ嬉しそうな、ニコニコした顔で言って、知らない人!の問いかけに「はーい!」って声がして、吉井が爆笑して、その声のほうこうに親指たてて「GJ!」ってやってて、ヒーセはあのいつものにかっとした笑顔で「こわくないよー」って言ってた。前のバンドで一緒にやってた、って吉井言ったっけ。言わなかったっけ。ベースを弾いてチューニングを確認する、その音からもうぜんぜん、ぜんぜんヒーセだった。宇宙一周旅行だから、って吉井言ったかなあ、ごめん、もう記憶が曖昧だ。そしたらあのベースが聞こえてきた。ホテル宇宙船。ヒーセの、ヒーセの音だよ!もう、あんな叫んだことねーよ、「か~ぎ!」って、わたしも、まわりのみんなも、絶叫してた。ふたりとも、ニコニコしてたなあ。これはなんだろう、これはなんだろう、泣きたいのか叫びたいのかわかんない。ただ、ホテル宇宙船の「ずっとこれが続けば いいな いいな」って、わたしは心の底から叫んでたとおもう。

 

そのあとに、あのイントロが聞こえてきた。その瞬間、ホントに思わず、死んでもいい、ってわたしは言った。以前全曲感想をかいたときに、わたしは、解散してしまったことのもっともネガティブな側面のひとつは、このROCK STARをもう二度とライブで聴けなくなってしまったことだと書いたけれど、そして今でも本当に心からそう思っているけれど、その、二度と聴けないと思っていた「あの頃のROCK STAR」に、あの瞬間、ほんの一瞬だけ触れることができた気がした。それほどまでに、圧倒的にTHE YELLOW MONKEYの音だった。吉井はステージ上を駆け回り、ヒーセのベースが唸り、前に出てきたヒーセのシールドを吉井がさばいてあげたりして、ヒーセがそれを見ながら本当に嬉しそうにわらっていたりして、私はもうどうしていいかわからなかった。涙はでなかった。ただ飛んで、叫んで、笑っていた。あの頃みたいに。

 

解散したばかりの頃、誰かが、THE YELLOW MONKEYの音ってヒーセのベースだったんだな、と言ったことがあって、私もそれには頷かざるをえないと思ったのだけど、あのふたりが並んで立ったときの圧倒的な「バンド感」はほんとに不思議なぐらいだった。時間にしたら、10分ぐらいだったのかな。一瞬のようにも、永遠のようにも思えた。ヒーセが着ていた衣装、どこかで見たことがあるなと思いながら、どこか思い出せず、ヒーセを見送って、吉井が「盛り上がったでしょ?」って、いたずらが成功したときの子どもみたいな顔して言って、ああ、うん、うん、ありがとう!吉井ありがとーー!「七夕で、今日は晴れたからね、こうして(とヒーセが去った下手の袖をさして)会えたのかな、みたいなね・・・って、昨日も会ったんだけどね!」あーなんつーかわいい顔して言うんだよ、もう!

 

 

全身の持てる力と体中のエネルギーというエネルギーを放出しきった、という感じで、淳悟くんが戻ってきた後の(小芝居までさせられて、ほんと淳悟くんおつきあいしてくださってありがとうだよなあ)、メンバー紹介は、半分夢見心地だった。ラストは一周旅行だけに出発点に戻って「またチャンダラ」。ふわふわとした宇宙旅行の余韻を味わう気持ちで聴いた。吉井は汗だくで、私もそうで、みんなそうで、ふわふわと幸せそうだった。

 

会場の外で、あの騒ぎの中はぐれてしまった友人が出てくるのを待っていると、私の隣の男の子が、しゃがみこんで、携帯電話の向こうの相手にむかって、おれ、もうマジで死んでもいいっす、もう、マジで、ほんとに死んでもいいっす、って何回も言っていて、それを聞きながらなんだか泣きそうになった。帰り道も、なんだか、感慨にふけってしまったなあ。なんつっていいのかわかんない、みたいな。胸いっぱい!っていうの?しょうがないよ、だって、やっぱり私の心の一番星だもの、THE YELLOW MONKEYは。

 

ヒーセもblogで書いてくれていたけど、私も、もういいのかなって、こういう幸せでいいのかなって、そりゃ本当に本当の本音を言えば、もっとって、2分の1じゃなくてって、思うことあるけど、でもこれでもいいのかなって、みんな仲良くて、楽しそうで、音楽とともにある生活を続けてくれていて、それとふれあうことができて、たまに、こんなサプライズもあるよっていう、それでもいいのかな。それを楽しみに頑張れるのかなあって、思ったりしました。

 

 

参加できた私はラッキーでした、できるだけ細かく、思い出せるだけ書いたつもりだけど、ライブの空気をちょっとでもお伝えすることができていたらいいなと思います。吉井さんは、モバイルにレポート書くとこないからね、書いちゃだめだよー、しーって、秘密にしたほうが美しいこともあるでしょ?楽しかったって、それだけ書いてくださいって言ったけど、そこは逆らわせて。だって私が逆の立場だったら、やっぱり知りたいと思うだろうしさ。

 

 

本当に七夕の一夜だった。もう会えないと思っていたことと再会できた一夜だった。

晴れてよかった。

ありがとう。

ありがとう。

なんべんでも言うよ。

 

 

 

長期モバイル会員限定ライブ「さんじとおまつ」 セットリスト

 

1.またチャンダラ

2.フロリダ

3.くちびるモーション

4.ウォーキングマン

5.SIDE BY SIDE

6.魔法使いジェニー

7.Californian Rider

8.CALL ME

9.シュレッダー

10.ONE DAY

11.恋の花(オリジナルver)

12.ルビー

13.トブヨウニ

14.ビルマニア

EN~

15.スティルアライヴ

16.発光

17.WEEKENDER

18.HOTEL宇宙船

19.ROCK STAR

20.またチャンダラ