鬼ヘビ

対談特集号、ということでたいへんに読み応えがありました。まず思ったのが、このロッキンオンお得意の対談って、大抵もとから親交があったりどちらかに(もしくは双方に)リスペクトがある組み合わせで行われるのがほとんどだけれど、実はそういう組み合わせでないほうが面白いんだなというのが今月の4本の対談を読んで思った一番の感想。

吉井と大木さんについては、渋谷さんが冒頭で書いているように「接点があるようでない」「どちらかがどちらかの大ファンというわけでもない」というスタンスなんだけれど、過去数多くやってきた吉井のbridge(またはJAPAN)誌上での対談の中でも1,2を争う面白さだったと個人的には思います。それは二人に通底する世界観があるから、というよりも、お互いにシンパシーを抱きすぎていないところにこそこの対談の面白さがあると思った。今号の4本の中で、民生とフジファブの志村くん、あと宮本とチャットモンチーの対談は、たいへん微笑ましく可愛らしいものではあるけれど、それぞれへのシンパシーが全面にあるので、言ってみれば共感の枠を出ないところがある。それが悪いというわけではないし、ファンとしてはそういう「ほめほめ対談」みたいなものはすっごくうれしいもんです、それはよくわかります。

でも吉井と大木さん、あとDAとリップの対談はお互いへの敬意はもちろん根底にありつつも、でもここはちがうよね、という部分も絶対的にあって、そこが見え隠れするというのがなかなかにスリリングでよかった。違うけど、でもそこを尊重できるみたいなね。

あと、この対談4本はそれぞれ渋谷さん、山崎さん、古河さん、小松さんとそれぞれインタビュアが異なるんですが、これはやはり渋谷さんに一日の長というのか、話を引き出すうまさは群を抜いているなあと改めておもいました。

以下対談に限らず思いついたことメモ書き。

・いずれも絵になる二人のショットですが、私にしては珍しく表紙の写真が一番すきかも

・もしくは後ろの方で出てくるポラの写真

・大木さんの「何かに操られてるこの世界は!」ってすげーわかる!

・私も思ってた、あの「トゥルーマン・ショー」じゃないけど、この世界を大きな箱に入れて誰か見ているみたいな妄想

・そういうSF小説とかも異様に好きだったもんなー

・「『JAM』やってグっときた」うんうん、そらそうだろうよ

・やっぱり渋谷さんに「なんでやらねえんだよ」って言われてたんやねー

・いやでもやってよかった、わたしもあの曲は絶対あの場所で鳴らされるべきだと信じてました

・JAMと球根を例えて「天国と地獄」。こういうところが吉井にはかなわんと思うところ

・わかるわ~、ACIDMANってヘビの質感あるよなあ~~

・ポロシャツ、髭、総スカン。当たり前だ!(笑)

・美徳=スカート。すげえ

・血の轍は「完全断る」けど、「轍」はある、と即答できるところが大木さんすごい、すごいというか、自分の中で「あり、なし」のジャッジが明確なんだね

・そして意外な共通項「字が下手」(笑)

・ライブでの大失敗、超弩級発言キター(笑)

・いや、まああれは大失敗だよねホント。あの岡山の夜を返してくれ的な(笑)

・大木さんの映画チョイス面白かった。ゲルマニウムの夜って花村萬月だよね?

・吉井くんは黒猫チェルシーをチョイス!

・しかしフェスで初音源ってことはトリビュートのオファーはそのあとってこと?ずいぶん慌ただしいな

・「めったなことでは対談のオファーを承諾しない」宮本浩次

・あーやっぱなー、そうなんだなーー

・山崎さん渋谷さん双方の筋金入りのお気に入りであるのに対談とかって宮本少ないもんなあ

・マサムネくん、峯田さん、チャットモぐらい?

・というかそれぐらいチャットモンチーがお気に入りであると

ピロウズチャットモンチーは激賛していたなあ

ピロウズの対バンのときは「この世の果てまで」を、ロックロックでは「バニーガール」を、エレカシ主催の野音では「悲しみの果て」をカバーしたんだよね>チャットモンチー

・そのあたりも先輩バンドにはうれしかったりするんではないでしょうか

・すくなくともさわおはめっちゃ喜んでいたw

・宮本が、バンドの中心として差配する立場になるのか、強権発動する立場になるのか、という話をしていて、それに対して「それだけバンドをなんとかしたかったってことですもんね」と答えたところにじんとした

・久美子ちゃんの「ライブを見てもこっちも闘いみたいな感じがあるからいい意味でごっつい疲れる」っていうのがわ か り す ぎ る

・ほんと吸い取られるよね!エレカシのライブって!

・しかし宮本はうまいことおべんちゃらを言う人ではないから、この人がこれだけ絶賛するというのは相当感じ入ったところがあったんだろうなと思う

・ミュージシャンじゃなかったら、の宮本の答えが「図書館の係の人」。そのまんまじゃないですか(笑)

・志村くんはいっつも違う帽子!なんだこのおしゃれさん!!

ジェンガをやるふたり、すげえかわいい。

・この間のマリーズ志磨さんの「武道館、横アリ、ドームで解散」(吉井曰く「重傷だなあ」)もすごいけど、志村くんの民生年譜への刷り込みもすごい

・事前アンケートの中の「お互いかなわないところ」とかのほうを拾ってほしかった感はあるなあ

・魅力的な男性の条件とか、女性とは?って話で宇宙観が出るふたりともあんま思えないつーか

・それよりは口説き文句のほうでしょっていう。民生の「無言」とかまさに!おまえ、やらしい!みたいな感じでいいじゃないですか~

・フジファブの「来年の夏やるおっきなライブ」ってなんだ!なんだなんだ!

・とりあえず民生は出るんだな(笑)

ビークルヒダカさんのインタビュー、コレは面白かった。こういうの読むとやっぱ渋谷さん流石だなあと思う

・「ロックンロールオリンピックに出るかインディーズフェスに出るかって言われたら当然インディーズを選んでたのが、これからはロックンロールオリンピックだなっていうモードにはなってますね」

・椿屋中田くんのインタビューやってるのが高橋美穂さんなんだけど、これは個人的な感想かもしれないけど文中に(苦笑)が多すぎる。すっごく気になります。そんなカッコ書きなくてもちゃんとニュアンス伝わってるし、表現として安直という感じがします、すくなくとも雑誌編集者としては。他のインタビューもそうなので、癖なのかなあ

・BOOMの20年史はもっとたっぷり読みたかった・・・!

そういえば今日の吉井さんのモバイル更新みて、グループ魂を思い出したのは私だけではないはずだ!チャーのギターをダーってやりてえ!ダーのギターをチャーってやりてえ!やんないけどね!!逆だけどね!!