バラ色の日々 #10

ダブルアンコール。ライブでのお披露目はこの日が初ということもあってかその後お約束になった「ビューティフォー!」とか客に歌を完全に託したりする部分がない。原点を見るようで新鮮な気持ち。吉井のブレスの位置もまだ定まってない感じ。声がつらいところもあるけど、おりはそういうのは気にしないの。それもまた美しい記憶に時を経て変わっていくんだもんね。

今、のタイミングの曲をやるとやっぱりバンドがその佇まいになるというか、吉井はもちろんだけどエマやヒーセやアニーの音の感じも全然違うのが面白い。ホーンやコーラスが入ってるから余計そう思うのかな。それにしてもヒーセの格好良さったらどうだろう実際。バラ色のベースラインとかほんっと大好き。「茨が絡みついて」のときのエマもいいなー、あのアクション見るとわああ、エマだなあって思う。間奏に入るときの吉井のwe love youのあと、エマと吉井がお互いを見て笑ってるとことかもすげー好き。飛ぼうと決めた、でギターを離して両手を広げるところも。

後出しのセンチメンタリズムは排除して、なんて言いつつ後出ししまくってる気もするんだけど、最後の吉井の「また来年会いましょう」に思わず「うそつき」と呟いてしまった。もちろん吉井が嘘つこうとおもって言ったんじゃないってわかってるよ。でもってその「来年」、いや実際には年をまたいだけど、メカラの8があったんだから本当の意味ではうそつきじゃないってわかってる、だけどあの「来年会いましょう」はまたメカラで、この武道館でって意味だって思ってたし、そういうつもりで言ったんだと思うんだ。でもこの日と、そして翌日のファンクラブ公演が、THE YELLOW MONKEYにとって最後の武道館になってしまった。

でもそう考えたらさ、やっぱりこれ出してくれて良かったって思うな。武道館が日本で一番似合うバンドだったんだもの、その最後の勇姿にもう1回会えて、やっぱり良かったって思うよ。

それにしても、エンドロールはなぜ東京ブギウギなのかと小一時間(笑)