おたんじょうびおめでとう、HEESEY

2008年から3年続いたHEEFEST、今年はやらなかったね。いや、今年はやらないだろうなあと思ってはいた。去年最後の挨拶で、ヒーセがみんなにお礼の言葉を述べて、「それでね、来年はね、わかんない」って言った時から。

あのときのレポにも書いたけれど、ヒーセが最初から決めていたのだとしたら、1年に1回、ひとりづつ呼んで、そうして3年でおしまいだって思っていたのだとしたら、いや決めてはいなくても、奇しくもそういう流れになって、それでもうあのとき、これでひとつの区切りだって思ったのだとしたら、やっぱり私は胸がきゅーんとなって、そんで出てくる言葉はヒーセ、ありがとう、ってことだけだ。

ありがたいことに3回ともに拝見することができて、1年目のエマがゲストだったときの、あのかつて私を夢中にさせたギタリストとベーシストが向かい合ってニッコニコわらってお互いを煽り合っていたあの瞬間の気持ちとか、2年目のゲストのアニーが、やっぱりこれはきみの専売特許だよと思わずにはいられないBURNのあの独特のリズムを軽やかに叩いてみせてくれたこととか、そして去年の、あの一夜の夢とでも言いたくなるような数々のシーンを、今でも鮮やかに思い出す。

それは、どこかで一縷の面影、みたいなものを拾い集めないではいられなかったわたしにとって、本当に望外の贈り物だったし、ああやって4分の2がふたたび顔を合わせることで、自分の中でもすこしずつ「名前をつけて」いくことができていったんじゃないかとおもう。

それはほんとうに、ヒーセのおかげだ。

2009年の7月に、吉井のモバイル長期会員限定ライブのシークレットゲストでヒーセがでたときのことを思い出す。あのとき、HOTEL宇宙船とROCK STARを彼らは演奏したのだった。ヒーセが出てきた瞬間の熱狂もさりながら、私の中にいまも手触りまでも残っているような感覚があるのは、あのROCK STARのイントロだった。THE YELLOW MONKEYが解散してから、もう二度と触れることがないと思っていたものに触れられた瞬間。

ヒーセはどう思ったんだろうか、やっぱりこれだと思ったのか、違うと思ったのか、あのときはあのときだから美しかったのだと思ったのか、今は今で楽しいと思ったのか、そのどれでもであり、どれでもないのか。

私もいろいろ考えるけれど、でもやっぱり出てくる言葉はヒーセ、ありがとう、ってことだけです。何度考えても、何年考えても。

今日は、静かに誕生日を過ごされるのかな。いい誕生日になりますように。おたんじょうびおめでとーー!って、直接声をかける機会を3度もくれたこと、ほんとうにうれしかった。ほんとうにわすれない。ほんとうに、ありがとう。

おめでとう、すてきな48才のスーパードライビングベーシストに、愛を込めて。