吉井和哉 Flowers & Powerlight Tour 2011@NHKホール2日目レポート

13年ぶりのNHKホール。

思い出が満開。

以下ねたばれれん!

この日は2階席から見てました。会場に入るまで、13年前のNHKホールで自分がどこから見たのかはっきりしなかったのだけど、中に入って自分の席に座って思い出しました。あの時も2階席だった、2階の、正面の、ほとんど一番うしろ。

お衣装、最初はたぶん三重で着てきたのと同じだったんじゃないかなー?黒ジャケットに大判ラメのストール。寒かったからかな。いやでも、個人的にこのスタイルは満点パパなので嬉しかったです、3曲の命だけどさ(笑)それでそのあとはシャツに着替えたんだけど、ストライプの…遠目に見るとクーザのような色合いの…笑っちゃいけないあっはっは(笑ろてるがな

ホール2daysの2日目だったので、もしかしたらチェルシーを変えてくるかなと思ったけどそのままだった!嬉しかった~~。最初に下手の方に走っていってステージから降り、さんざんに客を煽ってるのが超絶かっこよかった。ハンディのマイクに向かってめっちゃアピールしてるのが見えました。そのあと上手の方でも降りてたね。前日モバイルのほうで、ステージから上がるときに膝ぶつけたみたいな写真をUPされてましたけど(こういうパターン前にもありましたよね)(鼻ほじほじ)、今日はひらりと華麗にステージに戻ってらっさいましたね。マイクスタンドに戻るのが若干いつもより遅めだったけど、ほんとにアウトロの最後の最後まで気が抜けない(というか、そこがザ・吉井とでもいうべき見所なのだからして)かっこよさ!

最初のMCのときに、ヤバイ、今日はヤバイ予感がする!とそこでも客を煽っていたような。

ロンサムジョージは見るたびにエロ度が増していくんですが、ハンドクラップのときももっともっと、とでもいうように手で客のレスポンスを要求してましたね。あー、こういう吉井だいすきなんだ私…なんでしょうねこの煽られたい欲!イースターの吉井ギターは、お遊び的なフレーズがはいることもあるけど、この日はわりとあっさりめ。ライブ後、福岡初日と熊本2本目以来、というお友達が、イースターのイントロいつからあんなんなったん…!と言っていたのでそうでしょわかるよ天国旅行かと思うよねうんうんと慰めておきました(笑)いやでも京都のときにはすでにアレ?って思った記憶があるので、ほんといつからなんでしょうね。

日替わりポジション、この日は欲望!スタンドマイクだったんだけど、途中のメラメラだかネバネバだかの歌詞のときに左手を伸ばして指を激しく動かすっていういやー書いてても赤面しますけど吉井さんお得意のあの動きがあってぎょぴーって失神しそうになりました。吉井の指の動きマジどエロ。

13年ぶりのNHKホールです、とあいさつ。何度も立ったことのある、思い入れのある会場ですと。テレビ番組でも(ポップジャムですな)。そこで佳史さんの方を見て「あとでまた話すけど、実はそのテレビで一緒にでてたことがあるっていうのがさっき話しててわかりまして」って言ってました。いやいや確かにどこかでトライセラとかぶってても不思議じゃない。しかし「あとで話すけど」つってそれっきりだったけどねこの話…。NHKホールといえば関東圏のひとにはやっぱりポップジャムの観覧でお馴染み、という感じなんですよね。私はそれにはついぞ参加することができなかった、当時すんごいうらやましかったの思い出すなあ。

あと、今日がNHKホールは節電のための試験開始日なんだそうで、なんとその第1号だ!と。「試されてるぜ、俺たち!」と(笑)「だからちょっと暑いかもしれません、でもライブは熱い方がいいもんね!」(うんうん!)「痩せるよ!」(う…うんうん…)

おじぎ草、球根と吉井お得意のヘビー級の曲から幕をあける中盤。NHKホールで聴く球根はまたいっそう沁みますな。2階席だったので照明もとてもよく見えて、ステージの床をずっと花の形をしたライトが照らしているのが印象的でした。

しかし、吉井のさっきのMCを聞いたからというわけでもないんだろうけど、暑い!気がする!暖かい空気が上にあがってくるからか?全然関係ないのか?

MUSICの最初のステップ、今日はがっつり見れたおー!CDで聴くよりライブで聴いた方がずっといい!っていうのは吉井さんの場合バンドでもソロでも変わりませんが、このMUSICもそういう1曲。フッフー♪も楽しいし、見返りフェイクは最高だし!クランベリーは上から見てると確かにどこのゴスの集会だって感じが漂ってて最高ですね。これもツアーの序盤より格段に温度があがっていってる気がします。

今回のツアー、私はどうもシュレッダーか次のONE DAYで感情のピークが来ることが多いらしく、どういうマジックなのか大抵どっちかで「ううっ」(気持ち悪くなったんじゃないよ)ってなるパターンが多い…この日はONEDAYでした。これももしかしたら何度も書いていて耳にタコっていうか目にタコかもしれないけれど、私はこの曲の「降りた電車に誰が乗ってたかなんて気にするな もう彼らは遠くへ行った」っていう歌詞が、ほんとに、ものすごく好きなんです。吉井さんのソロの歌詞で確実に5本の指に入るキラーラインだとおもってる。その時々で、私は自分が「遠くへ行って」るほうにもなるし「遠くに行かれた」ほうにもなるのだけど、どちらにせよ圧倒的なイメージを喚起させるすばらしい歌詞だなと思うし、毎回私が「ううっ」(気持ち悪く)(もういい)となるのもむべなるかなだと思う。

ライブハウスでは演奏されないGOODBYE LONELY。この一手があるかないかっていうのはやっぱりかなりライブの印象を左右するのかな、と思ったり。どっちがいいとか悪いとかではもちろんないです言わずもがなだけど。それにしてもギターソロのときの吉井は美しい、とても。

それで、私はこのおじぎ草以降の流れっていうのは私が見たホールのライブではほぼ鉄板だったので、この日も当然次に来る曲を予想していたわけです。予想しつつ、ステージを見ていると、吉井がステージの前の方に出て、なにやら客を煽っている。ん?今日はやけに激しくバラ色に入るのだな。そこになんということでしょう、係員が私の方に近づいてきて(通路前の席だったの)やおら

「○○○さまのお連れ様ですか?」

えっ?いいえ違います、と答えた瞬間それが聞こえた

sweet & sweet!!

えええええええっ!もう係員そっちのけでステージをガン見する私である!っていうか、っていうか、ちょっと空気読んでほしかった…!(いや向こうもお仕事ですものね無茶言うたらいかん)だって、だってSweet&Sweetだよ?えっえっえっなんなのこれなんなの、夢?

もうここからライブの話関係無く泣きたくなるほどノスタルジックに走りますけど(ブログタイトルに偽りなし)、NHKホール、Sweet&Sweet、といったら思い出すのはどうやったってTRUEMINDに収められている映像しかない。かつて全曲感想のときにも書いたけれど、THE YELLOW MONKEYの中で好きな曲10曲、といわれてこの曲は入らないかもしれない、でもベストライブ映像を選んだら間違いなくランキングする、THE YELLOW MONKEYのライブの楽しさをここまで凝縮して伝えているものはこれを置いて他にないと私は今でも確信しているほどです。私はあの約3分半の映像を、何百回見たかわからない。それを憧れのNHKで、同じ場所で聴くことができたというこの喜び。大袈裟でなく、ああ、生きてりゃいいことあるんだな、そう思いました。ライブハウスの時に確認できなかったけど、吉井さんの持ってるギターは白のテレキャスだった、と思います。ギターソロから吉井のシャウトが入って、そこからの展開、あの天井知らずな感じ、そしてギターは君の手を縛り、で吉井はギターから手を離して「オレの手を縛り」ってやってくれたのだった。君次第でここは、の時もかならず右手でここ、というアクションをしてくれた。もうほんと、何と言っていいのかわからない。あの3分半。夢のようでした。

うおおおおおお、と観客の降ってくるような歓声の中、間髪入れずにビルマニア。そう、これずっと金沢でも三重でもレポで書こうと思いながら抜けてたんだけど、吉井がビルマニアのときに観客にマイクを向けるじゃないですか、マイクスタンドを高々と掲げて。それで、金沢と三重ではそのあとマイクを下ろしてマイクを外してなぎ倒してたんですよ。それで、ああっなんとここでスタンドプレイ!って思ってたんだけど、この日はマイクスタンドを下に下ろさずに、マイクだけ外したあと

う し ろ に ほ う り な げ た

んです…なんという…なんという…かっこいいいいい!!!ああ見えて普段機材の扱いがとってもジェントルなのが吉井さんのいいところなんですけど、時には娼婦のように、あっちがった時には野性味あふれる感じもぐっとくるわけで、おいおいナンダヨナンダヨ吉井ちゃん!いいぞもっとやれ!なんてことを興奮の中で思ったり。しかしアウトロのときのあの首を左右に振る動き、その激しさからも吉井の気合いが伝わってくるようでした。

LOVE & PEACEの前のMC。震災のあと、なんだかすごく落ちてしまったりしたけど、でも結局自分は歌を歌っていくしかない、そういう人生なんだということ、こうしてライブに来てくれている人は、吉井和哉を好きで、どこかその魂に感じるところがあるんじゃないかとおもう、そういうひとたちに一人でも多く、無事でいてもらいたい。

LOVE&PEACEという曲は、私は初めて聴いたときからほんとうに自分の心に真っ直ぐ響いたし、届いたものがあったけれど、今まで聴いた中でいちばん魂が震えた、と思ったのは神戸で聴いたときだった。それは吉井さん側のことではなく、ひとえに私の感情の入り方によると思うけど、でもこのNHK2日目はそれに匹敵するような、なんというか静謐さがあった。わたしの気持ちだけではなく、どこか会場全体が、ひとつの同じ思いを抱いているというような、そう思わせる雰囲気があった。

アンコール。すでにお馴染みになった小芝居?コント?(笑)今日はなぜか佳史さんが走り回っておったよ…ほんと愛すべきひとだなあ。つーか佳史さんと吉井がステージの上でいちゃこらしすぎっつーか後ろの佳史さんにファンが反応して、吉井が佳史さんに「なになに?」って聞いたら佳史さんがしらんふりするとか、吉井が佳史さんにエア吹き矢やってそれに反応してあげるとか、曲間もふたりでわらわら喋ったりとか、ほんっと仲よくてうらやま、あっちがったほほえましいです!

メンバー紹介、ほんとに鶴谷さんのスパンキングが気に入ったんだね…今日はひとりで喘ぎつつのスパンキング!をやって、挙げ句客に「こういうの好き?」って聞いてさらに繰り返すっていう…バーニーをシールドでスパンキングするプレイとかほんとマジ変態です。変態、大好きです(おっととんだカミングアウト)。いやそういえばこれもレポに書いてないけど、三重のときのバーニーへのスパンキングが吉井の腰を使ったとてもお子様にはお見せできない有様だったな…ということを改めて思い出しましたマル

あなたにこのよのぜんぶのしあわせをあげるうう!と吉井が叫ぶのが大好き、CHAO CHAO!あーたのしい。あーたのしい。最後、合ってない音でダ~~~~リ~~~~~ンとケンジサワダしてました。そしてWEEKENDER、今日は天気が雨だったんだけど、雨が降る、すぐにやむ、のところ、すぐにやむうううう!!ってちょっとやけっぱちみたいに言うのが毎回すごく大好きなわたくしです。えへ。そして「今年一番のライブになりそうで」って言ってたね!

神戸のときにも言っていた、10年を7回か8回やったら、人生は終わりだからね、という言葉を吉井は言った。こう言うと寂しく聞こえるかもしれないけれど、だから1年か2年、うまくいかないときがあっても、あまり悩まずに生きていきましょう。土の中にいてもね、咲いていないときでも、花は花だから。

途中何度か、やばい、今日のライブは最高だ、と吉井は言っていて、それは私もそう思うし、そう思ったのは私のこのノスタルジー満載の思い入れのせいだけじゃないとも思っています。何度か客席の拍手が大きく長く続いたのも、吉井がそれに答えたのも、とてもいい光景だった。でもなにより、この日のライブが最高だったのは、いろんな偶然が、または奇跡のようなものが重なって「最高になった」んじゃなくて、吉井さん自身が「最高のライブにしたい」という強い意思をもって臨んでらっしゃったからだと思うし、今回のツアーのすばらしさも、何よりそこにあるんじゃないのかなってことを、この怒濤の吉井ライブ連打の中でおもいました。

ツアー日程が発表になったときから、絶対に行くと決めていた、2daysとも行くか2日目だけにするかだけが問題だった、それは吉井さんがモバイルでも、MCでも語ったように、13年ぶりのNHKホールでのライブ、というのが一番の理由です。13年前のNHKには、吉井さんやTHE YELLOW MONKEYと関係があるようで、直接にはあまり関係がないかもしれない、個人的な思い出がたくさんたくさん詰まっています。そしてレポでも書いたけれど、私がおそらく人生で、これほど繰り返して見ることはない、というライブ映像がシューティングされたところという意味でも、わたしにとってNHKホールは永遠の憧れであり続けるんだろうと思います。

1日目の開演前に、吉井がモバイルで「ぼくにとっても思い入れのある会場」と書いていて、歯医者の待合室でそれを読んだ私は、吉井、私も、私もだよ、と歯の掃除をしながら涙ぐむほど共感して、歯医者に「痛いんですか」とか聞かれて「ひいいええええ」と答えたとか、どうでもいいですねこれ。それほど思い入れていたということです。そして昨日、あのツアーが僕の財産になったことは確かです、と書かれていたのを見て、またすこし泣きました。これもどうでもいい話です。どうでもよくないのは、あの日のNHKホールでのライブがほんとうにたのしく、過去ではなくあたらしい記憶を積み重ねていくライブだったということ、ただそれだけです。