吉井和哉 Flowers & Powerlight Tour 2011@名古屋センチュリーホールレポート

途中のMCで吉井が「名古屋最後」と言ったけど、名古屋つってもZEPPとここだけじゃんと思ったひとは手ぇ挙げ。しかし、このあとは広島福岡沖縄、そして東京にラスト仙台、なんだかんだと回ってきてくれた東海地方ラストのライブでございました。宇宙一周ぶりの名古屋センチュリー。私のお席は3階、後ろまでぎっちりは入っていなかったので私の後ろにはもう2,3人しかいない!という状況の中楽しんで参りましたのことよ!

以下ねたばれれん!

チョー個人的なことを最初に言いますけど、この日はほんとに仕事でサイテーでサイアクなことがあって、いやもうこれはライブに行けないのではとも思ったんだけど、行けたとしても今日満喫できるかどうか全然自信ない、そう思っておったのだす。それでもちろん、人間そんなにうまいことできてませんから、ライブ見てもうすべてが雲散霧消、霧は晴れ心がお坊さんの澄み渡り博愛に満ちる、なんてことは起こるわけがないんですが、それでもなんつーんだ、私の敬愛する劇作家の言葉を借りれば「絶望の原因そのものには無力でも、涙を拭くハンカチにはなれる」っていう、ほんとにその言葉どおりだったなとおもいます。救われた!とかじゃない、けど、ありがてぇ、たすかった、今日がライブでたすかった、そうおもいました。だからまず、吉井ちゃん本当にありがとう。

すごく上の方からのぞき込む形だったんだけど、3階は段差がものすごくあるので足下まですっきりと見えました。登場の時のジャケット、スタンドカラーと袖のキラキラ具合から言ってJAPANJAMで着てたやつと同じと見たが、どうか!あれとってもお似合いだったものねえ。チェルシー、上手のほうはずっと奥まで行ってたけど下手にはあまり行ってなかった。でもって今日は遠いんだしいい加減「あなたにもあげたい」の時に吉井じゃなくてバーニー見ようとか思っていたのにダメでした。もう絶対吉井見ちゃう。なにこの条件反射。でもって私の席から見える訳がないのだが、吉井がアクションしながら口をゆがめて嗤っているのが見えた気がしました。なんて便利なんだ、妄想脳!

当たり前だけど、曲間の煽りとか、MCのときとか、そうでなくても歓声に応えたときとかに、3階~~!って呼んでくれるとちょう嬉しいし、なにしろ私は妄想脳なのでどんなに遠くても「吉井がこっち見て歌ってる」ぐらいの勘違いは朝飯前なので本当に便利だなと思いましたマル。そして今日はもう絶対いいライブになる、間違いない、始まる前から「気」が違う!と。

ロンサムジョージの前にお着替え。なんと、真っ白のシャツ!え!ほんと?いや遠目なのでよくわかりませんもしかしたらジャケットだったのか?いやでも、ギター抱えてMCしながら袖のボタンをはずして(ブシッ)(鼻血ですか?)、袖口をおりおりしてまくっていたのでやっぱりシャツだったんだろうと思います。白シャツ…こんな、三度の飯より白シャツが好きな私なのに…この時ばかりはちょびっとオペラグラス持ってくればよかったと思ったとか思わなかったとか(普段持ってないのす)。つーか吉井ヨォォ!シャツを着たなら袖をまくるんじゃないわヨォォ!あの袖ボタン外しっぱなしのだらしないのがいいのに…まあギター弾くのに邪魔なんですよねハイハイ。でも正直ちゃんとまくれてないからしょっちゅうだらっとなってた気がするけどね!結局無問題だけどね!

最初のギターが相変わらず天国旅行みたいね、と思いながら聞いてたイースターの、前世でも出逢った 絶対探すからね、という歌詞のところで、意味もわからず私が急速に感極まってしまい、自分でも動揺した。そんでそのあとなんであんなに感極まったのかな、って思ったら、たぶんその歌詞の優しさにしてやられたんだなあと、そうか私は今日、吉井ちゃんにやさしくしてもらいたかったんだなーと。

欲望との日替わり枠、かな?今日はOK!この曲、吉井ちゃんのいろんな当てぶりが楽しかったり格好良かったりするのはもちろんなんだけど、個人的には間奏部分が最高だと思ってるんです!今日はバーニーのギターソロに行く前の吉井が「憂愁の狭間で」っていうとこが悶絶もんのキレ味で、そこからバーニーの渾身のソロ、そこに重なっていくドラムとベース、センターでステップを踏む吉井、どれもこれもが絵になるったらないっていう。

最初に書いた「名古屋最後」のMCはここだったかな。観客にいまいちどうリアクションしていいかわかりもはん!という微妙な空気が漂ったとみるや食い気味に「なんだこの空気!w」いやだからせめて東海地方最後とかそういう大きなくくりでお願いしますヨw「あのねえ、最後だっていうのはねえ、サービスするってことだよ!」キャーーー!と打って変わって大喜びのオーディエンスなのであった。そして「3階のひとは今見えてないかもしれないけど、今どやがおしてます!」だって。いや、吉井ちゃんが自分で「どやがお」と思ってるのは多分ただの「かわいい顔」になってる可能性大だからね!YOUの真のどやがおは無意識の時にこそ現れる…!(何このキャラ)

花の曲を2曲、でおじぎ草と球根。今日はピアノソロのほうでしたね。そして、あれだ、もう多分この日センチュリーにいらっしゃった方は「あああ」と思われるでしょうが、あのピアノソロのときの「フゥ~~~!」という歓声というか奇声というか。うん、あれ、確かにひどかった。だが3階席の(一部の)真の悲劇はまだそこからだったんだぜっていうね…!

さっき妄想脳なんてことを冗談めかして書きましたけど、私基本的にライブの時、どれだけ後ろであってもオペラグラス使わないし、メモとかもとらないし、だからもう、遠ければ遠いほどその世界に入り込んでいくには集中力頼みなんです。いろんなことを記憶のフックに引っかけるのも、曲の世界を味わうのも、吉井が今どんな顔をしているのかって妄想するのも、すべてが集中力にかかってる。それでちゃんと集中していれば、どれだけ遠くてもちゃんと1対1の世界に入っていけるんですよ。でもねえ、殺がれたね、あまりにも。端的に何があったかというと、件の叫び声の方は3階の最前列で、立ち上がって踊りまくっていらっしゃったのですな。そんで、あの手すりの高さでそれはやっぱり危険なわけですよ。張り紙だってしてあるし。だから係員が注意しに来た訳です。まあここまではいい。知らずに立ち上がっちゃった!そういうこともあるだろう。しかし係員の制止をガン無視したのですその方は。肩を叩かれ、話しかけられても、一切ノーリアクション!何!もう!こわい!

まあだから、あれです、MUSICとクランベリーをほとんど覚えてないです。しかもあのクランベリーの最初の映像あるじゃないですか、あそこでもう一人来た係員とちょっと口論になるという。鐘の音の間に聞こえてくる(席自体は離れているので何を言ってるかはわからない)人の声。なんつーカオス。私はまだ無理矢理目線を外せば外せないこともない!(でもその先にあるのは天井)という感じだったけど、その後ろの方とかね、マジ気の毒すぎて…そこからずーっと係員が横に立ちっぱなしだったのでげす。

昔ここのblogで引用させてもらったことがあるけれど、喪われた集中力の向こうで音を聴きながら、かつて私が熱狂していたサイトを運営していた方が書いた文章を思い出していました。

でもそれでも、ライヴにはそれぞれの楽しみ方があって、

叫びたかったから叫んだひとは、そのひとの自由を行使しただけなんだよね。

けど、そのひとには、

私ひとりかもしれないけど、

他人のライヴを楽しむ自由を奪ったのだということを、知って欲しい。

いったん気持ちが途切れると、もう一回そのステージの中に気持ちを持っていくのがかなり大変なんだけど、なんとかONE DAYの頃には体勢を立て直して見られたかなという感じです。このツアーのONE DAYには助けられてるわああ~~。GOODBYE LONELYの前に吉井がぴょんこぴょんこ跳ねて観客をあおっていたのかわいかったな。でもって、「吉井ちゃんにやさしくしてもらいたい」モード続行中の私は「可哀想にね 可哀想にね」でクるだろうと思ってたらやっぱりまんまとキてしまって、うるうるおめめになっていたとか内緒だ。

それで、次の曲なんだろう、ギター持つかな、どうかな、と思っていたらかけてもらったのが黒のフライングV。えーっ!それで始まったのがSWEET&SWEET!!わーーーフライングVでこの曲!!わーなんかまたオマエはな!ってこと言うようであれですけど、手を縛り、のときの3階の自分の目線からの画があーーTRUEMINDのやつみたいとかね、そんなことで喜んでどうするおめでたいな私。でも吉井ちゃん今日も自分の手でやってくれてましたよ!フライングVを間奏で一生懸命かき鳴らす姿のかっこかわいいことったら!そのままの勢いでビルマニア、最初の「なごやああああああ!!!」で客席も最高潮、そして今日も出ましたマイクスタンド吹っ飛ばしプレイ!にゃー!かっこいいにゃーー!

ラス前のMC。年末行けなかったとこまわってきます、とborn againツアーのご報告。続けて「じゃあ名古屋はどーなんだって言われそうだけどw」と言ったら、客席から\えー!/吉井「えーじゃないっ!!(←カワイイ)」「中止になったところに行くツアーなのっ!」「まあ、来年またツアーするから!」\キャーー/「あっ、するカモーネw」「まあ、なんかしらやりますよ…」そんでもって、年内に曲をリリースしたいと思います、と言ってました。なんかねえ、もう決定っぽい言い方だったなあ。

やっぱり吉井さん自身も、一回仙台でライブができて、またどこか地に足がついた感があるような気がしました。腹が据わったというのかしら、NHKのときよりも、さらに。今日のLOVE&PEACEはよかったな、最後「すてきな日曜日を」って言ったときは一瞬「まだ火曜日だけど!」と思ったけど、いや曲の中の日曜日の話だよねもちろん。

アンコール、シャツは赤(と黒)のにお着替え。コーラスし終わったら佳史さんがタンバリンをスタッフに返して何かを受け取ってるのが見えた。その袋を開けて、そして鼻につめる仕草…

まさかの ろ く で な し !!!(いや曲はHIGH & LOWです)

フッ、こちとら梅ちゃんのディナーショーにだって足を運んだ人間だぜ、少々のことではびびらないぜ、びびりはしないが佳史さん…あんた漢だ!おおこれが僕の愛これが僕の心臓の音。上手に走って豆を飛ばし、下手に走って豆を飛ばし。佳史さんが戻ってくる時間を稼ぐためにハーモニカ入るタイミング遅らせてたような気がwそして「春日井のグリーン豆!」と宣伝し、曲が終わった瞬間に土下座する佳史さんたるや。二度も土下座してた。そして吉井は佳史さんが吉井の後ろを通ったときに吉井にぶつけた豆が床に落ちているのを発見し、拾い上げ、あーーだめだめとジェスチャーする佳史さんを尻目に

パクッ

と口に入れました。おお、なんといういたわりと友愛じゃ!(そうか?)

メンバー紹介、さすがにもう鶴ちゃんへのスパンキング攻撃は飽きたのか(なと思ったらその後の曲でやってましたね…)あっさりめ。淳吾くんに「前に出るのが似合うようになった!」と言ってから「ごめんごめん元から似合うよねうちのバンド以外ではそうなんだもんね」と(笑)そしてバーニーは例によって楽しそうにいじりまくるっていうね!

今日はアンコール1曲多いよっ!と勢いよく宣言して、だけどそのまま「あなたにこのよのぜんぶのしあわせをあげるう!」とCHAOCHAOに。はらっ、ということはこの後にアッパー系がくるってことね!?まさか!?もしや!?しかし、あのCHAOCHAOのイントロのときの、ハンズクラップしながらアヒル口で頭を左右に振る吉井って、なんかもうあそこだけ切り取ってポスターにしてもらいたいぐらい最高だと思うんですけどどうですか。いやアヒル口は私の妄想入りだけれども。でも絶対アヒル口だろうあいつ(決めつけ)。

そして次のイントロ!!!いえええええええいいいい!!やっぱり!!きた!とうとう!!7本目にしてとうとう!!

プリーズプリーズプリーズ!!!

思わず言ったね「やっと聴けたよ~~~!!」2回目のUKUSAJP、のときJPを客に叫ばせたんだけど、用意ができてなくて反応できなかったのが悔やまれます!もう1回!もう1回チャンスください先生!(わがまま)

WEEKENDERでは間奏でバーニーのみならず淳吾くんも前に!!うひょーい初めて見たかも!いいぞいいぞ!もっと出ちゃえ!途中のMCで吉井も言ってたけど、ほんとにバンドとしての化学反応が起きつつあるというか、まさに時代は今、ナポリタンズw

僕たちの力ではなくて、音楽の力を実感している、と言ったのは最後のMCだったかしら。音楽の力が科学の力で照明できる時代が来そうな気がする、と。

でもねえ吉井さん、わたしはそんな時代来なくていいと思っているよ。

目に見えないものを信じるちからをくれるからこそ音楽は偉大なのだとおもうよ。

私は少なくとも今日、科学で実証できないちからを吉井さんからもらったよ。

FLOWER、「偏り過ぎてた」を「偏りはじめた」と歌ったあたりからかなりあやしかったけど、とうとう完全ハナモゲになりましたねえ。どうしたんですかいったいw思わず笑ってしまったけど、でもこの曲の価値を損ねる訳ではない、もちろん。心の中で歌うもよし、大声で歌うもよし、って言ってましたね。確かにこの曲はみんなで歌う姿も美しいんじゃないかと思わせる。

しかし、まだまだと思っていてももう残りは7本、ですか。はあ~。なんか、ツアー独特の、祭りのあと的な寂しさにだんだん浸食されつつあるのを感じるよ!き、気が早いな俺。ひさびさにたくさん足をはこんだっていうのもあるんでしょうけども、それよりもやっぱり「ツアーの醍醐味」を味わわせてくれるものだったからこそかなーとおもいます。いやだから、総括するの気が早いって!

私の次の参戦は東京、国際フォーラム2daysです。大ラスは仙台の花たちに託すとして、ラス前に気持ちよく吉井ちゃんを送り出してやらねばねばですよね。今日はトラブルはあったけど、私自分で遠くから見るのもこれはこれで好きなんだよな~って実感しましたし、自分の妄想力の逞しさも再確認できたし、なんといっても地元だし、やっぱりとても楽しかったです。でもって、最初にも言ったけど、そして最後はけていく吉井ちゃんの後ろ姿にも言ったけど、ありがとうって、ほんとうにある意味あの日の私の命綱でした、このライブが。だからありがとう。ほんとーに、ありがとう。