楽園 #7

12月28日にここでやるのは2回目になります。

できれば来年も再来年も、できればメカラウロコ7、8、9、…18、19、と成人式を迎えるまで、続けられたらなと強く思います。

どうでしたか?今日はねえ、普段やれないようなことをやりたいなと思ってちょっと挑戦してみたかったんですけど、THE YELLOW MONKEYを初めて見にきてくれるお客さんもたくさんいたと思います、当然最近のヒット曲とかも聞きたいのもわかりますし僕たちもやりたいのもやまやまだし、もっとほかにやりたい曲もあって、武道館さんさえ許して頂ければ3時間でも4時間でもやる体力はあります!しかし、チラリズムを愛するTHE YELLOW MONKEYとしてはやりすぎもよくありません!だから今日は不満の残る方もいるかもしれませんが、俺たちは最高のライブができたと思っています。

あとこれは言っちゃいけないんですけど、コロムビアレコード移籍したんですけど、べつに大げんかしたわけじゃなくて、コロムビアの人間は大好きだし、ただ今後の俺たちのやり方を見ていてくれればなんで離れたかもわかるし…もしかしたらまた戻ってくるかもしれないけど、すごくいい形で別れられた、別れたって言ったらへんだけど、契約をきった、とおもいます。コロムビアさんのスタッフも、今日来てるかわかんないけど、ありがとう。すごくいいメーカーです、愛してあげてください。

そして新しいファンハウスレコードも、今までロックをやったことがないとか言われてるけど、俺たちが最初にやってやるから。一緒にやっていきましょう、そして皆さん、来年も俺たちといい1年にできれば、いろいろあると思いますけど、いいなと思います!今日はほんとにどうもありがとう、サンキューグンナイ!!

最初にこのメカラBOXを、10から9,7と時間軸を遡って見たときに、最後のこの「楽園」でわたしはちょっと恥ずかしくなるぐらい涙を流してしまったのだけど、こうして何度繰り返し見てみても、あのときの強い感情が甦ってきそうな一瞬がある。それは、後出しのセンチメンタリズム全開で言えば、結局のところ、ここで語られた美しい未来はついに叶うことはなかったということを知っているからだし、だからこそ、その美しい未来を信じて「黒い海を渡ろう」としている彼らの背中があまりにも健気に思えてしまったからなんだとおもう。

彼らが最終的に「解散」という結論に至ったことについて、怒りを爆発させたり、誰かを責めたり、「下手人」を決めつけたりというようなことを、私はまったくしなかったとは言わないけれど、でもそういった感情はどこかの時点で消え失せて、でも最後まで残るのは、押部さんの言葉を借りれば、彼らに対する「引きずるような残像」そのものだったし、名前のつけられない想いだったからこそ、それは熾火のように私の中にずっと残っていたのだった。

そういった思いのすべてを昇華できたとはいえないのかもしれないけれど、この映像を見られたことは私にとってやはり大きな節目だった。そう思う。本当になんといえばいいのかわからないが、この一瞬のきらめきは確かに存在したということ、「しぬほどかっこいい瞬間があった」こと、大事なことはそれだけで、結局のところ、それがすべてだったということなんだろう。

新しいレコード会社でリリースする新しい曲を、最高のライブの最後の曲に選んで演奏する彼ら。慣れてなくて、なんだか荒削りだけれど、それすらものみこんでしまう勢いのままに演奏される「楽園」。

とびきりかっこいい。

それしか言葉はない。

最初から、それしか言葉はなかった。

そう思う。