いつかの女の味

 「いつかの女の味がするぞ」男はそう言って三角形のチーズを投げてよこした。

藪から棒になんですが、吉井ちゃんの10月28日の更新「家が私の星」が何回読んでもイイ。っていうか、テキスト全体というよりもこの書き出しがしびれる!しびれる!そこにしびれるあこがれるゥ!

つい先日紀伊國屋書店の「本のまくら」フェアが話題になっていましたが、「いつかの女の味がするぞ」ってそれだけで相当すばらしい書き出しだと思うのよね…!

だってこの「女の味」っていうのがそのものズバリ一夜を共にしたことを言っているともとれるし、「いつかの女」が好きだった味、ともとれるし、いつかの女が作った料理の味ともとれるし、たとえばここで三角形のチーズじゃなくてカクテルかなんかだったらどっこいハードボイルドな風がぷんぷんするじゃないですか。

しかし「三角形のチーズ」ってのもまたいい。まさに「シンパシーとワンダー」のぎゅっと濃縮された一文だよ…(惚れ惚れ)だいたいこの「家が私の星」ってタイトルだって、ヒーセと一緒に飲んだ「イェーガーマイスター」=「いえがまいすたー」=「家が私の星」…っていう全力でズッコケ!みたいなあれなのにめちゃくちゃ美しいタイトルじゃないか。いやぶっちゃけ私個人としては「わが星」という、まさに「家が私の星」(に限りなく近い)という台詞のある大好きな芝居のことを思い出してしまって勝手に興奮しているシマツですよ。

そのちょっと前の「心は強くだけど乱れる」もすばらしくテンポがよく、とくに「マムシが空を飛んでいった」からの「アニーが太鼓を叩いていた」は何とも言えずおかしい。そのあとの「マムシ」「白い鳩」の畳みかけも爆笑。もう絶賛。

いつか「家が私の星」って曲作ってくださいよぅん(おねだり)

さて吉井ちゃんねるではじまっている(とっくに)log:music楽しく拝聴しております。1回目も先日聴きましたでござりまするが、何に笑ったってCALL MEの「折り畳みの真実」を「電話のことですね!スゴイ!」とか言われちゃって「これごめん傘なんですぅ~!」ってくだりです。ぎゃー!俺も完全に「電話」のテイで全曲感想書いてた!ちょう恥ずかしい!いや恥ずかしくはないけど!つーか電話ってことで拾っておいたほうがよくね?みたいな気さえするけど!いやはやことほどさようにファンはファンの文法でしか見ることができない。僕はいつかそう言ったね。

そして今日公開された2回目、FLOWERに寄せられたメッセージが3月18日のMステのことで、うんうんと深く頷いたもんだった。ひな壇にいる時も誰も喋ってなかったって話、そうだよなあまるで吉井の顔が蝋人形のようだった…とか、Mステもともとあまり得意じゃないし緊張しちゃう、とか、中原さんの話とかあの「JAM」の話とか、決して大仰じゃなく語る吉井ちゃんの口調のやさしさよ。

でもあの日のFLOWERはほんとに忘れがたい。吉井ちゃんが歌い終わったあとに私がこうツイートしたのいまでもはっきり覚えてる。「圧倒的じゃないか、わたしのロックスターは」。

リハもはじまったそうですが、そう思えば(思わなくても)もう初日が目の前だ!ぎゃおー!新潟!吉井ちゃん見に新潟行くの初めて!圧倒的なわたしのロックスターに会えるのを(あと鮨を食べるのを)楽しみにしておりますけん!