吉井和哉.HEARTS TOUR 2012@名古屋センチュリーホールレポート

新潟のあと仙台、札幌とまわってツアーも4本目!間にすごいのが挟まりつつも(いや正直かなり引きずった)ツアーに舞い戻ってきた吉井ちゃんです。しかしこのあと武道館2daysでもう折り返しなんだから短いよな今回のツアー…って、F&Pが長かったからそう思うだけなのかしら。開演前の更新をみたら今回の衣装はGUCCIに協力してもらってるとか書いてあって、えっ…初日の感想に「変な柄」とか書いてごめん…とか思ったり思わなかったり…まあ思わなかったんですけど…

この日は2階席で見ていましたが2列目で、最前列は着席しているので視界がオールクリアな状態でとてもみやすかったです!あと2階席は照明が堪能できるのがいいですよね~。って、照明のレポとかいらん!と言われそうですけどこれはもうわたしの業なのでいやだとおもっても見逃して下さい。照明のお仕事見るの大好き(はあと)

さて以下は具体的なセトリバレがありますので畳みます!

終演後お友達と「やーすごかった」「すごかったよね?」「すごかったすごかった」と同じことをひたすら繰り返していたわけですが、やーすごかったです。気合いが入っていたというのは勿論だしそれはこの日に限らずなんですが、なんなんだろうなあ、もうずっと高温で発火してる炎みたいでした。キレッキレのシャープな吉井ちゃん。

セットリストはアンコールの1曲を除いて新潟と変わらずだったんですが、今回の新旧新旧ツートンカラーセットリストがぐっと締まってまとまってきている印象を受けました。やっぱり仕上げてくるよな~~吉井ちゃん。最初の20GOでテルミンを操る手の動きも美しかったし(と思うわ!遠目で見てただけなので半分妄想だけど!)、欲望のドントタッチミーだ、で叫ぶとこも身体を折り曲げて絞り出すように叫んでたの、めっちゃ格好良かったです。そしてSPARKのあの身体のキレ!

しかしここまでで相当汗をかいていると思うのに途中でジャケットを脱がない吉井ちゃん。MCしながらジャケットのボタンとめ直してたもんね!いままでボタンを外す吉井は数限りなく見たけどボタンとめてる吉井ってちょっとレア?とか考えて自分のヲタヲタしさに嫌気がさしたね!

最初のMC終わってロンサムジョージからCALL MEまでの4曲の濃密度もすごかった!もう、ロンサムジョージの最初の「ヘイ!」から掴んでたもんね。声もものすごく出てて、あれっこれこんなカッコイイ曲だったんだっけ…!とか改めて再発見したような気持ち。SIDE BY SIDEへ流れていくのもすっごくしっくりきてた。ジャケットをはだけてみせたけどここでは脱がず!こーのー、焦らし上手め!この曲の最後のとこ、無理に笑うのよせ、で赤いピンスポがさあっと円を描くように吉井を囲んでブラックアウトするのがすんげえよかったです。そうそう、母いすゞのあの首吊りのところのスポットの動きも大好きなんだけど、吉井ちゃんこの日はマイクスタンドを掲げてそれに吊られてるようなシルエットになってたんだよね…2階席で、照明が過ぎる一瞬しか姿が見えなかっただけに逆に鮮烈にシルエットが刻まれた感じがしたなあ。

そして、私はこの日あろうことかCALL MEで相当感極まってしまったのだった。あろうことかってことはないけど、ちょっと自分でも抑えられない感じだったのですよね。終わったあとにお友達と、この10年、みたいなのを振り返ってたんですけど(マジキモヲタで申し訳ない)、このCALL MEがリリースされたころのインタビューで吉井はこれは神様に向かって「いつ呼んでくれてもいい」と言っているといい、他方そのあとのインタビューでは「引退しそうな俺をだれか連れ戻してくれ」と歌っていたんだと思う、とも言っていたのだった。

その曲で吉井はこの日「たまに星がきれいだってことを 君に 君と」と歌ったのだ。たった一文字だけれど、はっと胸を衝かれるものがあった。この曲で、君と、って歌うようになったんだなあ、つまりは、そういう心境になったんだなあ、という感傷が一気に襲ってきて、どうしようもなく泣けてきてしまった。

I LOVE YOUが灰になる、の最後の伸びも胸に迫るものがあって、こんなに何回も聴いた曲なのにまた新しく出会うことができるっていうのは音楽の、ライブの醍醐味だなあと改めて思いました。

これはあくまで個人的な感覚なんだけど、ここまではもう揺るぎなく出来上がってる!って感じになってるのにノーパンの爆発力が、もう一声!って感じなんだよね…(笑)いや、やっぱ最高潮に出来上がったノーパンの記憶があるからさあ、もっとだ、もっと!って求めてしまうわけなんですよ。ここはもっと吉井ちゃんギターかき鳴らしてよ!的な。お前のノーパンこんなもんじゃねえだろ?的な。ってもうここだけ読んだら完全に変態の域ですよコレ、ノーパンノーパン連呼して!

新潟のときはアンコールまでジャケット脱がなかったけど、この日は熱帯夜のイントロのリフであのキックをやったあと、名古屋~~!!!で脱ぎ捨ててました。投げ捨ててましたGUCCIを。しかもそのあと「野生に帰ろうぜ~!」ギャーーー!!ちょっと…!この曲でその台詞!もう!ばか!好き!

いやもうこのあたりから吉井の身体に火がついてるみたいな、もうすべての動きがキレッキレでシャープでかっこよくて、VSで左右両花道をダッシュで駆け抜けていくときのシルエットとかマジ美しすぎた。点描のイントロのタンバリン、吉井がタンバリンを持って萌えないヲタなどいない(勝手な決めつけ)わけですが、それをあいつ投げよったからね!ハイ大好物きましたーみたいな。それでさ、この日も吉井ちゃん私の大好きなスタンドプレイをいろいろやってくれてたんだけど、ビルマニアの間奏のとこでさ、あのスタンド持ってぐるぐる回すやつ、そう、SUCKのあの動きですよ、あれが出たんだよ!ギャー!つった、素で。ちょっと吉井…おまえ嬉しいやつすぎる!!

TALIの前にベスト盤の告知をしていましたが、その時にカバーも入るので(朝日のあたる家のことだよね?)、それもまた次のツアーでやれたらな…みたいなことを言っていた気がします。やーやってくれたら嬉しいな。新録も新曲もあるので、レンタルでもいいから!と言ったところで客席から買う買う~、買うよ~の大合唱。やさしみ…。とにかく聴いてもらえたら嬉しいです、と。

昔のクソ暗い曲(と吉井が言ったんですよ!私じゃないよ!)もこうして今聴いてみると違って響くんじゃないかな~、と…特に明るい名古屋のお客さんには!(そうなの?)ね?違って聞こえるでしょ?違って聞こえるんだよ~、とひとりで納得していた吉井さんですが、いや吉井さんに言われるまでもなく違って聞こえますヨ!だって歌ってるひとも違う心境で歌ってるんだから!ww

アンコールではこれ以前にもあったと思いますが、まだ灯りがついていないときにひとり真っ先に駆け込んできて仁王立ち、観客慌てて立ち上がるの図、というのをまたやってました(笑)「アンコール聴きたいですか?聴きたいですか?」と言ったあと「君たちはあれか、欲しいものがあるとき座ったままなのか」wwイヤイヤイヤwwとか言ってここで観客が一斉に「アンコール!アンコール!」とかやるとそれはそれで「いい、いい、ごめんごめん」とかいう吉井クオリティよ…「みんなも座りたいよね!俺たちだって座ってるもん。なんならもう寝転がってるもん!」

俺たちもそろそろアンコールやめるバンドになってみようかな~とか。本編で全力を出し切る!みたいな、とか仰ってましたけど、まあそういうのも勿論スタイルとしてカッコイイかもとは思いますけれども、吉井ちゃんってそういうタイプでもないような気がするよわたし!アンコールも含めた構成を考える方が得意なような感じがするよ!うん、ごめん、じゃあ座らずにコールしろって話ですねスイマセンww

ロックンロールのメソッドはめっちゃくちゃ照明がカッコいいのね!気がつかなかった新潟では。やー好みだった…メンバー紹介のバーニーのソロから曲に戻っていくところもすげえ格好良かったです。そしてあれだね、Painは消えたね…wそしてP繋がり?(んな訳ない)でPHOENIXが登板!安定の格好良さ!いや安定以上の格好良さ!あのブレイクのところの吉井の「俺がすべてを握っている感」たるや、あーたまんねえ。

WEEKENDERがなぜかちょっとgdgdになったのはあれなんだったんでしょうか…なんか「朝からねひつまぶしで」「今年一番の鰻になりそうで」ご当地だけども確かに…っていうwしかも最後鰻をつかむジェスチャーで終わるという不思議さ!そしてこの間はかなりの時間ウブちゃんを見ていた私なのに、今日はこのWEEKENDERまでほぼ吉井しか見ていなかったことに気がついた次第。それほどやつの引力がすごかったっていう…吉井和哉、吸引力の変わらないロックスター…的な…このネタ前にも使った…(うなだれ)

2003年の10月1日にソロデビューして来年で10年(バンドの方も20周年で、お世話になってます、いつまでも愛されるって幸せだねってみんな言ってました、とも)、18の時に家出して、それからずっと家出しているような人生なのかなっておもいます。でもそういう人生でいいのかな、とも…。ソロになって、最初は吉井ロビンソンとしてやっていたけど、ある日突然「吉井和哉です」ってなっちゃったから、ちゃんとさよならもできていなかった気がする。でも誰の心の中にも吉井ロビンソンはいるんじゃないかなあ。彼はきっと今頃北国の雪の中を旅しているんじゃないかとおもう。やさしくしてくれてありがとう、って伝えて下さいって。

イントロのときに、吉井がスタンドの前に立って、両手で髪をかき上げたまましばらく動かずにいて、なんだか儀式めいたような、荘厳な雰囲気を感じたりしました。

今回のツアーは、私は2回目だけど、なによりもこの最後の新曲を聴けることに価値があるような気がしていて、いちばん新しい曲をいちばん楽しみにできるってすごく嬉しいことだよなあとしみじみ思っています。その前のMCの言葉が残っていて、だから「追いつけないほど遠くへ行ったけどあなたはいつもそばにいる気がした」って歌詞に、ほんとにあの頃の坊主頭の、がりがりに痩せてマイクスタンドを掴んでステージ上で一歩を踏み出すこともためらっていた、最初のツアーの彼が浮かんでくるような気がしました。

ほんと、吉井ってやっぱりライブのひと、もっと言うとツアーのひとなんだなーって改めて思う。だって成熟度合いがハンパないもの、もう。どんどん客の反応吸収して、どんどんライブモンスターになっていく。それに輪をかけて、なんだか禁煙後の自分の声のコントロール、みたいなものもがっつり掴んできた気配があるし、ほんとにこの夜は完全に吉井に支配された感じがありました。あー、あとツアーとして行けるのは城ホールだけなんだなー。贅沢な話だとわかっていつつも早くも待ち遠しいです。

吉井和哉.HEARTS TOUR 2012@名古屋センチュリーホールセットリスト

20GO

煩悩コントロール

欲望

SPARK

ロンサムジョージ

SIDE BY SIDE

いすゞ

CALL ME

ノーパン

Black Cock’s Horse

熱帯夜

ONE DAY

VS

点描のしくみ

ビルマニア

TALI

~EN~

ロックンロールのメソッド

Phoenix

WEEKENDER

HEARTS