君のセクシーが好きだ

斉藤和義20th Anniversary Live 1993-2013“20<21"~これからもヨロチクビ~」神戸ワールド初日にいってきました。もはや2週間も前の話なのでレポートでもなんでもない雑談のようなものですが、個人的にとても印象に残ることがあったので、それも含めてすこしだけ。

せっちゃんのデビュー20周年記念ライブ、「これからもヨロチクビ」ってタイトルがまずいいよね。チケット買うときとかにタイトルを言わなきゃいけない場面(今やあんまりないんだけど)を想像して萌えるっつーか、せっちゃん的にはそういう想像の楽しさもあるのかしら。ないのかしら。チケットカウンターでかわいいお姉さんが「ヨロチクビ2枚でお間違いないですか?」的なことを考え…ないか(笑)

最初にせっちゃんが「言っておくけどね、今日長いから!」「立って見るライブの限界って感じだろうと思う」と仰っていたように実に3時間半、30曲近い楽曲、とてんこもりのライブでした。「お祭りみたいなもんだと思ってる」という言葉通り、隅々まで飽きさせない工夫がされていてお祭り大好きな私にはたいへんたのしかったです。

いわゆる「ヒット曲」を序盤中盤終盤と散らせているセットリストの流れもよく考えられてたなーと思うし、逆に「久しぶりの楽曲」を待ちわびるファンへのサービスもあって、せっちゃんていつ見ても,独りよがりなところがないとこが素敵だよなあと改めて思ったり。独りよがりなところはないけど、かといって迎合しているようなところはもっとないもんね。

個人的には、「空に星が綺麗」を聴けたのはうれしかったなあ。20周年のライブに行きたいなと思ったのは、20周年のライブならこれやるかも、と思ったのもあったのです。うれしい。2011年の4月にせっちゃんが毎週この歌をインターネットの向こうから届けてくれたことは、地味に私のなかで大きかったんだなーとあとになって思う場面が多かった。いろんなことがあるけど、空には星がきれい。

MCで「あまちゃんにはまってる、この間『朝まであまテレビ』見てからはまってる」って話をしてそのあと「能年ちゃん処女なのかなあ…」とか言うところがほんとせっちゃんさすがだよ名に恥じないよとしか言えませんが、それでもピックの○せのマークをお子さんに「これなーに?」って聞かれて「とーちゃんのマークだよ」「なんて書いてるのー?」「とーちゃんの、マークだよ」って答えたエピには爆笑しつつ哀愁も感じました。「とうとうきたかーって。字が読めるようになったらもうだめだなー」。お父さんは心配性、じゃないけど、いやいやきっと息子さんは父を誇りにおもってくれるはず!

今回はアンコ待ちのときにスクリーンに過去のせっちゃんの写真やミュージシャン仲間からのVTRコメントが流れたりで、待ってる間にもこのサービス精神、ありがたし。神戸初日はトータス、フラカンPerfumeでした。全員に「ヨロチクビ」言わせてたけど、あ~ちゃんが「本当はこんなこと言いたくないけどぉ、大好きな斉藤さんのためなので!」みたいなことを前置きしててマジ男心わかりすぎてるぜ…!って震撼しましたね。かわいかった。神戸2日目には民生せんせいが、さいたまには吉井のVTRも流れたそうですね。よかった、吉井呼ばれててよかった、もうそれだけが心配でした(母心)

アンコールというか第2部というのか、なんとバクステを作っていてそこでアコギ1本で歌ってくれるというサービスぶり!それで、バクステ2曲目にやった「僕をうずめて」という曲で、突然せっちゃんが演奏をやめてしまった。左手が攣ってしまったようで、なんどもぶんぶんと振ったり、指を伸ばしたり。その間も喋って観客を和ませていたんだけど(バクステの時のMCが音響の関係か聞き取り辛かったのですが、すげー後方の客にウケてた)、いやーさすがにこの曲数で弾きっぱなし歌いっぱなしでせっちゃん大変だよなあ、上手の手から水がってこともあるんもんだなあ、なんて思っていたのです。

メインステージに戻って最初の「君の顔が好きだ」。まったくもって安定のエロさ(ワード的にも、鍵盤弾き的にも)。さっきのことについて、もうヤダねえ~歳は取りたくないよぉ、とせっちゃんはぼやいていた。でも、とそのあとに続いたお言葉はさすがに自主規制しておきます(笑)元気ね~え!

新曲のAlwaysで再びせっちゃんの指が攣った。最初はなんとか戻ろうとしたけど、演奏は続いていて、瞬時に無理だと判断したのか、せっちゃんはギターを背中に回してマイクスタンドに手をかけた。そしてマイクをスタンドから外し、ハンドマイクで残りを歌いきったのだった。

カラオケとかじゃなくて(チャウ大…)ギターを持たずに歌うせっちゃんを見るの私は初めてですし、以前吉井とラジオで対談したとき「ギター持たずに歌うの無理」「パンツ下ろされちゃった気分だよね」とか仰っていたことも思い出し、そうか今せっちゃんはパンツを…なんてことはもちろん考えません、考えませんけど、でも不思議なことに、両手が空いて物理的には自由になったはずなのに、ギターを持ってないせっちゃんはどこか負荷がかかっているように見えて、つまり、とてもセクシーだったってことです。私は男性の、そういう一瞬のセクシーにとてもよわい。

もちろんせっちゃん的には万全な演奏ができるほうがいいに決まってるし、私個人としても「完成されたもの」を好むたちですが、でも起こさないようにしていても起きるのがアクシデント、そのときに負荷を感じながらもショウマストゴーオンの精神を見せてくれるアーティストがかっこよくないわけがあろうか。いやない。

ラストの「歩いて帰ろう」では天井から大量の風船が!という演出もふくめてほんとうに盛大なお祭りでした。せっちゃん、かわいかったしかっこよかった。それにしても改めて思うけど、せっちゃん+アコギの攻撃性ってなんなんでしょうね。せっちゃんがギブソン・アコースティックで初の日本人アーティストモデルに選ばれたのもむべなるかなですよ。この日のライブでも、聞かせる曲はエレキ、ガンガン踊らせる曲でアコギをよく使ってた。せっちゃんがアコギ持つとキターー!って気になるものなあ。神戸ワールド二日間超満、すごいよ、すごすぎるよ。そしていつもながらそのチケットをとってくださるお友達に感謝!