30周年が来たりて笛を吹く #28「WELCOME TO MY DOGHOUSE」2001.01.08東京ドーム

解散前最後のライヴ、2001年1月8日東京ドームのラストナンバー。ここでは入っていませんが、この曲に入る前に吉井がアコギで発売前だった「プライマル。」の一節を弾くところがTHE YELLOW MONKEY LIVE AT TOKYO DOMEのDVDでは確認できます。

 

この段階ではあくまでも「休止」でしたのでファンは「これが最後」という聞き方をしていなかったですし、解散を発表したあとの東京ドームでJAMをやっているので、厳密にいえばこれはTHE YELLOW MONKEYの解散前最後の1曲、ではないと言えるんだけど、あとから振り返ればこのWELCOME TO MY DOGHOUSEこそがTHE YELLOW MONKEYの最後の1曲だったんだなと思いましたし、この曲に始まり、この曲に終わる、というのがこのバンドらしいところだなと思ったことを思い出します。実際、2017年の東京ドーム公演のときに、この曲で幕開けを飾ったのも、ご当人たちにもその意識がおありになったからではないでしょうか。

 

私はこの曲を「犬小屋」という愛称で呼ぶのが大好きなんですけど、文字通りバンドの誕生の時からずっとライヴにおける「極め付き」の1曲の座を譲らずにきた楽曲ならではの貫禄が大好きです。この楽曲をやっているときの彼らは、天井知らずにかっこいい。どれだけカッコよさを積み上げても、必ずこの曲でそのカッコよさの最高到達点を超えてくる。

 

2019年8月6日に行われたLa.mamaでのスペシャルライヴでも最後の曲はこの犬小屋でしたが、この曲の歌詞「華やかに見える道化師の黒い見世物小屋へようこそ」はまさにあの低い、黒い天井を見ながら歌うためのものとおもえるし、それをもっとも大きなハコである東京ドームで同じように「ここから早く出たいよ」と歌って絵になるのが、本当にこのバンドのドラマチックなところだなと感心してしまいます。

 

来月の東京ドームは延期にむけて調整中となりましたが、またいつかこの極め付きの楽曲をあの場所でぶちかましてくれることを信じて待っています。