THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その7"メカラ ウロコ・7"

 1998年10月にVHS発売、2000年12月DVD化。公演自体は1996年12月に行われたものだから、映像化に実に2年近い歳月を要した。当日の公演の完全版ではないが、レア曲の連打で当時からすでに伝説と名高く、後追いファンの憧れでもあった「メカラ7」の夜をパッケージした今作の発売は、文字通り首を長くして待たれていた。

 

メカラ・ウロコ楽団の演奏するラルゴの「なつかしい木陰よ(オンブラ・マイ・フ)」から、ピアフの「愛の讃歌」、そして「月光」に繋がるのは当日のオープニングの流れそのままである。ここでバックに流れる懐かしい映像もファンには嬉しい。

 

1曲目の「MORALITY SLAVE」では、「追憶の銀幕」のオープニングで上半身裸の女性ふたりが支柱に縛られた姿で出てくるのを再現しているが、当時予算の関係でふたりしか呼べなかったリベンジと称し、この武道館では大量に女性が投入されている。ただし、着衣。残念ですね。

 

吉井和哉は後年ことあるごとに、このメカラ7を「自身最高のライヴ」と称してやまず、解散後には「あんなのが残ってるから再結成しろって言われちゃうんだよ、いい時ばっかなんだもん残ってるのが」と語ってもいた。中でも、この日本物のオーケストラと演奏した「真珠色の革命時代」は殊の外印象深いと言っており、「今思うとこわいほど、自分にとっては感動的だった」と振り返っている。

 

DVD化された際の特典映像は、1998年のメカラウロコ9で演奏された「Merry X’mas」。吉井が「4年に一度あらわれる」マリーさんの装いで歌った1曲が収録されている(DVDBOXではボーナスディスクに収録)。

 

この「メカラウロコ7」に未収録となった楽曲のうちいくつかはNHKの特番で放送されたことがあるが、2009年12月に一連の「メカラウロコ」ライヴが完全版LIVEDVDBOXとして発売されている。