THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016@国立代々木競技場第一体育館に行ってきたのよ

行ってきたのよ…とかそんな牧歌的なテンションでいいのか!おい!そう、行ってきましたツアー初日&2日目!行った!見た!勝った!

 

再集結が発表されてからというもの、生活の照準を5.11に合わせて、合わせすぎて、この日までは、この日までは、這ってでも物理的にも社会的にも生き延びなければ、と大袈裟でなく思っていましたし、体調に気をつけようと思うあまり体調が悪いような気がしてくるという典型的な自家中毒の様相を呈しておりました。つまるところ緊張がハンパなかった。当日午前中は仕事して新幹線に飛び乗ってきたんですが、新大阪から品川までの距離がこんなに長いと思ったのも初めてでしたし、品川に着いた瞬間、もうこっちのもんだ、ここまでくればなんとかなる、と小さくガッツポーズまででる始末でした。

 

そうそう、入場時の身分確認ですが、初日は開場直後に入りましたが特に何もチェックされず、2日目は30分すぎに入りましたが、そのときはほぼ全員が身分証チェックされていましたね。でも入場列が長蛇にもなってなかったし、両日とも入場は非常にスムーズだった印象。

 

以下、具体的な曲名を含む感想です。バレ回避中の方はお気をつけて。

 

各メディアで1曲目の生中継が行われるのでさすがに開演が押すことに定評のあったTHE YELLOW MONKEYも今日ばかりは定刻であろうということで(そしてさすがに初日は客も緊張して気が急いていた)、スタッフの必死の呼びかけの甲斐もあり定刻前の着席率はなかなかの高さでした。ステージをぐるっと紗幕が覆い、そこに19時までのカウントダウンの秒数が映し出されていましたが、すいません、この秒数を咄嗟に分単位に換算できないおばかさんですよってに、どんどん減っていく数字を見ながら「テンションの持っていき方がわかんない!」「なんかまだ実感!わかない!」などと友人と浮き足立っておりましたとも。

 

120切ったあたりで会場がどよめきだし、残り60でほぼ、総立ちの状態に。拍手と、歓声と、カウントダウンの声。0:00になった瞬間に暗転。最初に聞こえてきたのは「バラ色」のREMIXでした。バラか!一瞬そう思ったものの、次に聞こえてきたのは「プライマル。」のギターのフレーズでした。紗幕の中に映し出される4人。

 

「プライマル。」はご存知の通り最後のシングルでしたが、ライブで演奏されたことがなく、ゆえに今回のツアーでぜひ演奏してほしいと思っていた人は少なくなかったのではないでしょうか。しかし、それと同時に、当時感じたこの曲に込められた「訣別」の味を思い出すからこそ、再集結のツアーに演奏してくれるものだろうか?と思っていた人もいたと思います。しかし、ふたを開けて見れば、こんなにも1曲目に相応しい曲はなかった。皆が知っている曲でありながら、誰も見たことのないイエローモンキーであり、過去への訣別と同時に、もう一度ここから、を歌い上げるキックスタートのような歌詞。初日の1曲目、というだけではなく、このツアーの1曲目としての視点から選ばれた、まさに、これしかない、と思わせる幕開け。

 

紗幕がなかなか落ちず、吉井さんの声が緊張しているな、とそんなことを考えながら見ていました。不思議と涙は出ませんでした。幕が振り落とされ、そこに私の知っている、あんなにもなんども渇望し、諦め、またを夢を見て、それを打ち消していた4人がいて、喜びと興奮だけが私の中からとめどなく溢れてくるようでした。さようなら、きっと好きだった…

 

2曲目楽園。いやもう、最初からエマがエマで、ヒーセがヒーセで、アニーがアニーすぎて、なんかもはや笑えてきました。すげえなおい。エマよ、エマよ、そんなニジマスみたいな服を着て、あれっ昨日パンチのツアーだったんだっけ?みたいな縦横無尽ぶり。ヒーセのおしゃれ番長健在、デコラティブな装いがよくお似合い、そして、ああ、ベースの音のこの大きさ!これだよ!!そしてアニー、アニー、なんでそんなに嬉しそうなんだよー!私も嬉しいよー!泣けるー!生中継も楽園の途中まではやってくれていたみたいですね。猫も連れていこうで仔猫連れて行ってる感激カワだった。でもってこれ1日目も2日目も「静脈のハイウェイ」で歌ってたのでおおっ!となりました。このあとA HENの前のMCで「こういうバンドなので不適切な表現も多々あるけど」って前振りしていたけど、この楽園の一節も不適切どんと来いな気持ちの表れだったりするんでしょうか。間奏のあと、吉井さんが緊張を振り払うかのようにマイクスタンドぶっ倒したので「で、でたー!ありがとうございます!!」と(マイク)スタンドプレイ大好きっ子としては拝まざるを得ない!

 

3曲目ラブコミ!シングル連打。まるで我が身はむせび泣く、でエマを指して「ギター!」ってやれる喜び…!もちろん天使と女神と♪のコール&レスポンスも楽しい楽しい。これは全体を通して言えることだけど、一番自分たちにもファンにも身にしみついている形でやってくれている、それが「やろうとしている」なのか「自然とそうなっちゃう」なのかわかんないけど、本当に些末なことでも「こうだった、こうだった」と思えるものばかりだったの、うれしかったなあ。4曲め、1日目はここでチェルシー、そして2日目はなんとZOOPHILIA!ぎゃおーん!チェルシーはアレだね、今後回を重ねるごとにもっと早くなるだろうね(予言)。ZOOPHILIA嬉しかった…懐かしいし、いつぶりだよ!だし、いつぶりって、どの曲もバンドとして聞くのは15年以上ぶりなのは間違いないんだけど、でもほんと…パンチ以来じゃないか?

 

最初のMCで吉井が「今日だけは素直に言わせてください…ただいま」って言って、みんなが「おかえりー!」って両手あげて拍手がずーっと続いて、いやーもうライブ始まって4曲もやってるのに、なんか「夢かなあコレ…」みたいな気持ちになってました。いっぱい話したいことあるけど、今日はそれよりもこのバンドの音を1曲でも多く!皆さんにお届けしたい。イエー!そうだ!それでこそだ!やっぱりこのバンドの命はライブにこそありだ!そこにあの「Let’s Go」でギターのリフ!ぎゃーーーーんA HENきたわよおおおお!!!

 

私、A HENで何が好きって、もちろん吉井のクネクネ踊りとか本当は苦しいのよたまらない、の独特の艶とか針千本のときの当て振りとか、いやもう、全部好きだ!好きなんだけど、この日なによりほぎゃー!となったのはやはり間奏でエマとヒーセがセンターに寄って例によって例の如くブインブイン弾きまくってくれたことです。これ、ほんとうに、これが見たかった…!

 

続いてTactics。イントロ聞いて思わず「なつかしー!」声に出たわ!ところがここで持った吉井のギターがチューニングが狂ってたのか調子が悪かったのか吉井がパパッと手を振ってギターを置いて、バンドはそのままイントロ続けてて、代わりのギターがくるまで繋ぐというなかなかのハプニングもありつつでしたが、「代々木~!よがふたつです、代々木~」とか訳のわからないことも差し挟みつつ、「イエローモンキーはこの代々木でやるのは

初めて、記念すべき初夜を皆さんと過ごしたい」とかザ・吉井節も飛び出したりして、これが昔取った杵柄ってやつ…?って感心しました。あとこのトラブルのせいで明日以降Tacticsがセトリから消えたら完全に浜松の再来じゃねえか!と思って怯えましたけどちゃんとありましたね。よかったよかった。

 

LOVERSの前のMCだったかな、初めての人もいるのかな、これが君たちの見たかった金ぴか星人です、って言ったの笑ったし、そのあと「おそ松くんがおそ松さんになったようなものです」って松ネタぶっこんできて「流行りおさえてはる…!」って思いました。2日目はこの代々木にほど近い渋谷のラママというライヴハウスで生まれた、THE YELLOW MONKEY誕生の曲を、って言ってました。LOVERSとかもさあ、ほんとに久々に4人でやるんだろうに、マジで「違和感仕事して」ってこういうことなの?ってぐらいすーっと入ってくる感じがしたなあ。

 

吉井さんは明らかに最初は緊張していたし、金ぴか星人と言われるだけあって金ぴかのジャケットで、でもここまでジャケット脱いでなくて、やっぱり、髪もうちょっと長い方がいいよなーなんて思っていたけど、やってるうちにべろん、べろんと皮がむけるように顔が変わっていったのが如実だった。それがこの薔薇娼婦麗奈で爆発した感じがしました。やっぱりジャガーの曲の特別さってあるのかなあ。アレンジはあの、最初に巻き舌の「麗奈~!」が入るメカラ7と同じやつですね。もうねえ、モニターはかなりいろんな角度からおさえた映像を見せてくれてましたけど、この麗奈の時の吉井さんの顔がどこを切り取っても子宮にくる格好良さで、しかもイントロでジャケットプレイも飛び出すし、「泣いてもダメ」のときのイッちゃった顔とか最高オブ最高以外のなにものでもない。

 

2日目はこの枠にFINE FINE FINEがきて、おいおい~~どっちも大好物ですけど!?盆と正月かよ!?ていやまあ何がきても大好物だけれども!FINEのアニーのドラム、最高ですよね。最高ですよね。首吊りの木でジェスチャーやってくれてきゃーってなったし、間奏でまたもや両サイドのやらずぶったくり男たち(エマとヒーセ)がどちゃくそかっこいいし、マジで眼がいくつあっても足らない!

 

次の曲がエマのギターソロから始まったので、あっ天国旅行かなって思ったんですよね。ここで天国旅行だとかなりメカラ7のセトリに近いな…とか。でも「球根」でした。あれかなあ、できるだけ全部のアルバムからまんべんなく選曲するようにしてくれたのかな。この曲から背面のモニターにドレープの入ったカーテンのようなものがかかって、数曲モニタなしの状態に。でも、アリーナでモニターなしでやる、それでもまったく不満を抱かせない、って形で何十本ものアリーナツアーをやった人たちだからこそというか、それがぜんぜん嫌じゃなかったし、むしろモニタないと集中できるなって感じすらしました。

 

セトリにカナリヤが入ったのは意外だった!っていうか吉井さんカナリヤ好きだよね。スペーシーなSEが入って、待ってましたホテル宇宙船。2日目だったかな、「可能、可能、叶姉妹!」とか駄洒落をぶっ込むとは吉井テメエ…余裕あるじゃねえか…(ニヤリ)このあとが花吹雪だったのでヒーセのかっこいいとこいっぱい頂けるコーナーでもありましたね。だって花吹雪って即ちヒーセのベースじゃない?(何を言っているのか)花吹雪を聴く度にあの駆け上がっていくヒーセのベースにうっとりする私ですよ。背面のカーテンの照明の変化も相俟って美しさに拍車のかかった曲だなあ…と思いながら見ていました。続く「空の青」のイントロでそのカーテンが振り落とし。一本のライブで2回も振り落としがあるなんて、お金かかってる!正しい!この曲はなんといってもアウトロのエマのギターなんだけど、マイクスタンドに手をかけて微動だにしない吉井、吉井越しのアニー、おさえたヒーセのベース、っていう構図がほんとに完璧で、完璧すぎて、この日何度目かわからない「これが見たかったんだよなあ」って思いを新たにしていました。

 

ここで一旦メンバー退場。あっ本編終わりってこと?空の青終わりとはちと意外、と思っていたらモニターに今、まさに見ていたライブが逆回し再生されていって、カウントがもどっていくという趣向。そこに時々リハーサルらしき4人の映像がインサートされたりして。でもって、画面に「奇跡を信じていましたか?」の文字。これ、2日目は「夢の続きを見にいきましょう」だった気がするので、えっ毎日違うのか!?と思ったけど、お友達は「そんなにネタある…?」と言っておりそれもそうかと思うので2パターンだけなのかもしれない。

 

青く光るペンライト(ペンが光るから文字通りペンライト…って誰がうまいこと言えと)の企画が発表になったので、あー新曲は1曲目ではないなっていうのは確信してたんですけど、ここでALRIGHTがきました。しかし、実際4人で新曲をやっている姿を見て改めて、こういう場所に「新しい何か」があることの重要性を痛感した気がします。私自身は、とにかく彼ら4人が揃ってライブをやってくれること、に重きを置きすぎていたので、新曲があるかどうかというのを重要視したことはなかったけれど、また新たに4人でやる、という時に「彼らにとっても初めてのこと」があるかないかはものすごく重要なんだなって。でもって、その新しい何か、をやっている時の4人が、これ以上ないぐらい楽しそうで、それが何よりも印象に残っています。観客との息も、演奏も、これからどんどん間合いが合っていく、その楽しさは多分他のどの曲よりもこの曲の振り幅が大きいと思うんですよね。

 

続いてSPARK。THE YELLOW MONKEYお得意の、後半怒涛のアッパー攻撃進撃開始って感じ、しますよねこの曲。SPARKは特に2日目が印象的!キレッキレだったしどんどん呼吸が合っていく感じがたまらなかった。吉井も思わずという感じで「THE YELLOW MONKEY最高!!」って叫んでたね。このあとに見てないようで見てるって、わかりましたイエローモンキーさん!ころしにきてますね!ファンの足を!っていうこの感覚もいつか来た道すぎたなあ。あれだよ、もっとスピードあげてもいいよ、なんつってツアー後半に「もう無理~~!」ってなってるかもだけど。いや、なっていたい!そうそう、確かこの曲のアウトロだったと思うけど、吉井とエマとヒーセがそれぞれドラムを囲んで立ってアニーを見て、最後の曲締めやるのがすっごい楽しそうで、ほんとに楽しそうで、わーん楽しい~~、これを待ってた~~ってまた泣きそうになったな…!

 

あのアニーのスネア二発が響いて、お待ちかね、THE YELLOW MONKEY楽曲四天王(私調べ)のSUCK OF LIFE。SUCKなんて、いつ何時聴いても大好きに決まってるんだけど、SUCKはその時それぞれで絡みがあったりなかったり、メンバー紹介あったりなかったりでアレンジがいろいろあるんですよね。で、さすがというかこのツアーでは全部乗せでした。つまり、絡みがあってメンバー紹介があってそれぞれのソロがあるっていう全部乗せ!SUCKに戻るときに「なっげえ!」って思わず口にでましたもの。こんな、15年も待っていて、待ち続けて、飢えて飢えきっていたのにいざ食べさせる時にはもういいよと言っても口の中にねじ込むように詰め込むTHE YELLOW MONKEYというバンド、おそろしすぎます!アニーのソロの時に1日目は「喋るか?」つってやおらアニーに喋らせたりしたのは新しかった(でもドラムス、きくちひ…つったのはダメだ。ありゃだめだ)。あとエマの紹介の時に「この人は今日のライブのことを考えたら緊張で眠りが浅かったんですって」「初めて人を殺す夢を見たらしい」「パン屋にいたらしい」「浅田真央ちゃんがでてきたらしい」どうでもいいわ!!!!え!?その話を!楽屋で!エマが一生懸命話してるところ想像しろってか!したわ!和む!和むわ!しかも鶴ちゃんのキーボードソロとかやらせておいてまったく聴いてない吉井!エマにたしなめられる吉井!おちけつ!いや、落ち着けよ!2日目は2日目で「めんぼーを紹介します」「メンバーよメンバー。私すべってないわよ」と終始オネエ口調であった。うんうん、そうかそうか、楽しいんだね!

 

オープニングにREMIXが流れたバラ色はここで登場。15年前ぼくは悔いのない大人になってほしいと言ったけど、いろんなことが皆さんにも、ぼくらにも、この国にもありました、でもこうしてまたここで集まって、みんなと会えて、奇跡のように思える、って吉井が言って、やっぱりどうしたって15年前の、あの冬を思い出さないではいられなかったけど、でもってこの曲をソロで初めてやった日とか、そういうことも思い出したりしたけど、でも演奏が始まってしまえばそういう「意味」から音楽が解き放たれて軽くなっていくようで、それがとても嬉しかった。もう過剰なセンチメンタルをこの曲に感じなくてもいいんだってことが。

 

バラ色のアウトロで、吉井がマイクをスタンドから外して、「あかつきにー!」って叫んだとき、多分そのときが、一番泣いたな、わたし。ずっと、ずっと、ずーーーーっと、わたしがこの15年待ち続けた瞬間だった、それは。ASIANだけは、この4人に残しておいてほしいって思ったり、でもそれは私の勝手な思い入れにすぎないって思ったり、もう一度4人でこの曲を聴けるなら、この先の人生の願い事半分が叶わなくてもいいって強欲なんだか謙虚なんだかわかんないことを考えたり、そういうまさに「重い想い」が解き放たれた瞬間だった。あの特効の火花をくぐり抜けて、吉井が上下に走るのもあの頃のままだったけど、電飾がLEDになっていて、イマドキになっていたのがなんだかおかしかった。牙を立てる、のとこ、2日目はわざわざボタンをはずしてやってくれてたなあ。そういうのって、だんだん思い出したりするんだろうか。アウトロのヒーセとエマがまた無双にかっこいい。そしてあの会場を埋め尽くすワイパーの波…。メンバーにあの光景を久しぶりにみた感想を聞いてみたい気がする。私?私は幸せでした。これ以上ないぐらい。

 

ここまででもう相当に充実のライブ!厳選されたセットリスト!って感じだったので、アンコール待ちながら、私の予想ではJAMは絶対やるだろうからJAMともう1曲か、もしくは新曲か、ぐらいじゃない?とか思ってたんですけど、甘かったですね。まさかアンコ1発目にROMANTIST TASTEが来るとは!びびったなんてもんじゃない。後ろに倒れかけました(支えてくれたお友達感謝)。よくよく考えてみればあと1,2曲なのにヒーセがここでお帽子かぶってくるとかないし、そこは衣装で読めよ!って感じですね。修行が足らない。しかしこうしてみると、ドラム始まりの印象的な曲多いんだなあ。吉井が途中で私の大好物な手で首を掻き切る仕草をやってくれたのがほんとにありがとうだったし、色眼鏡は踏みつぶしただけでなくぐりぐり砕いていて念を入れすぎでした。

 

さらにこのあとBURN!ワーオ!どんだけサービスするんやー!しかもこの枠、2日目はラブショーになったんですが、BURNの時炎の特効を結構な本数使っていて、あんなギミック仕込みの曲を1日だけって、贅沢かよー!ってなりました。90年代バンドのお金のかけ方容赦ないわ!しかし、BURNは私の中で完全にアニー曲なので、そうだよ!これだよ!これがBURNのドラムだよ!って正解ボタンを押して回りたい心境に。続いてBRILLIANT WORLD、これもなつい…!ボーカルの音がAメロBメロと結構低い音が続くので、最終盤のここにきてこの低音吉井苦しくないのかな~なんて思ったりしましたけど、これもまたあの頃に聴いたのとは違う感覚で聴くことができてよかったです。最高な世界へ、わかんない、だけど君と、って、今言われるとぐっとこざるを得ない。

 

もう、もはやこの辺になると、1曲終わるたびに、あっ、まだ、やるんだねみたいな、いつ終わっても全然不思議じゃないって感じだったんだけど、それってしみじみすごいよなって思います。だって15年待ち続けたバンドのライブの初日よ!?終わって欲しくない!みたいなアレになって然るべきなんだろうに、もう、もう、お腹いっぱいだよ~!ってなってるのにまだまだ出てくる、しかもその出てくるメニューが食べざるを得ないやつ…!っていうなんだろうこの状態。きたからには完全に満腹+αにして帰すぜ!物足りないとは言わせないぜ!感すごすぎる。

 

ASIANとSUCKやったし、今回はパスなのかなーと勝手に予想していた犬小屋。トドメ。「私たち、普通の野良犬から、ちょっとスーパーな野良犬に戻ります。WELCOME!」もう、もはや、え~あの曲もやって~とか、言えない、いや言えるけど、言えない、それぐらいの満漢全席。しかししみじみ、犬小屋は4人の格好良さがつまった曲だね。この曲はそれぞれのパートを、それぞれのメンバーが磨いて磨いて到達した格好良さの結晶のような曲だって思うし、改めてそれを見せつけられました。左右花道で客の視線をがっつり惹きつけるギタリストとベーシスト、ドラムのあの独特のリズム、圧倒的なボーカル。聴く度に思う、犬小屋はすごい、やっぱり、WELCOME TO MY DOGHOUSEは別格。

 

最後の1曲は、やはりJAMでした。これも、もうあの東京ドームの、ずっと歌っててください…というあのJAMを、もう思い出さなくてもいい、4人のJAMで上書きできるという喜び。やっぱり、最初にこの曲を聴いた時のこと、思い出したりしました。最後にARE YOU DREAMER?のリフレインのない、ほぼCDの原曲アレンジに近い形で、そこもすごくよかったです。

 

最後にメンバーが捌ける時、1日目も2日目もアニーと吉井が左右の花道でわちゃわちゃと仲よさげにしていて、その光景もめっちゃくちゃいい光景だったんですが、2日目はなんと最後までステージに残ったアニーがマイクを通して「サンキューグンナイ!」って言っちゃうっていう!爆笑しました。あいつやりおった!1日目も最後まで残ってたんですがマイク通さずにありがとー言うてたんですな。代々木2日間、まさかのアニーで〆。いいんじゃない!

 

ということで、これを(長いけど)読んで頂ければおわかりの通り、めちゃくちゃ楽しかったです。もはや、おセンチの入り込む余地すらないほどぎゅうぎゅうに楽しみました。それにもまして、やっている4人が楽しそうで、本当に楽しそうで、あー面白くって仕方ねえなあ!って顔ばっかりで、なんというか、それに尽きる。

 

途中でも書いていますが、吉井さんの顔がほんとうにみるみる変わっていくのが面白いほどでしたし、1日目よりも2日目はさらにバンドの音がこなれてまとまってきていて、たとえばラブショーや、チェルシーや、見てないようで見てるみたいな楽曲はスピードも煽りもどんどん加速していくんだろうなって感じさせるものばかりでした。吉井さんも、どんどんすごくなる、さいたまではもっとすごくなる…って、関東圏だからかな?さいたま限定で名前挙げていたのがおかしかったです。

 

終演後ツイッターに、15年の距離が一瞬でゼロになるって書いたけど、もはや、15年間この人たちが、このバンドが存在していなかったことがウソみたいな…。みんな変わってない。変わってないというと語弊があるし、そりゃ容貌だって音だって声だって変わってるんだろうけど、バンドの中の力学は変わってない、お互いがお互いにもたらす作用反作用は変わってない、そこからあふれ出てくるものが変わってない、いやもうどれだけ言葉にしても、表現しきれている気がしません。

 

あまりにも変わらなさすぎて、今回キーボードとしてサポートに入ってくれているのが鶴谷さんで、そのキーボードの音だけが記憶とずれるっていう不思議な現象が。しかし、鶴谷さんもこれ受けるの結構な勇気だったと思うし、引き受けてくださってありがとうと言いたい。吉井はMCで三国さんのことを「旅に出た」だの「行方不明だ」だの言ってましたが、また彼とやることもあるかも、とも言っていたので、そう遠くない未来にそれが実現すると嬉しいです(そもそも、なんも予定がなかったらこういうことも言わないのではって気もする!)

 

エマがアニーの方向いてなんかちょっかいかけて、アニーがそれに大笑いしたり、アニーが吉井と一緒に歌っちゃってたり、ヒーセとエマの…そう、この年上組ふたりの数々のアイコンタクト、息のあったプレイ、ヒーセと吉井の間にある信頼感、エマと吉井が並び立った時のゴージャス感、それでいて全員がぐんぐん前に出てくるあの感じ。ほんとうにどこを見ていいかわからない!ってなるし、そういうことのすべてに、私が見たかったものはこれだったんだよなあって思いました。

 

1日目、吉井はMCで、これからも活動を続けていく、と語ったのだけど、2日目は「たぶん、いやたぶんじゃないな、絶対、THE YELLOW MONKEYは解散しない」と彼は言ったのだった。その言葉をもちろん、うれしく思う。まだふわふわしている、ここでこうして、集まれたことが奇跡だと思う、自分の中では解散していなかったような気持ちになっている…いろんな言葉があったけれど、でもこの2日間で私が一番うれしかった言葉は、ちょっと時代錯誤で、金ぴかで、花柄のロックンロールをやっていく、と吉井さんが言ったことです。

 

このブログにも、何度も何度も書いてきたけれど、私はもはやそういった将来への約束を信じ切ることはできないだろうとおもう。でもあなたが、花柄のロックンロールをやっていくと言うなら、それについていく。そこに私の欲しいものがあると思うから。涙はもうない。欲しいのはノスタルジーではない。ちょっと時代錯誤な金ぴかのロックスターたちがくれる、熱狂と興奮がほしい。それをもらいに行く。それだけです。

 

でも今日だけは素直に言わせて。

おかえりなさい、私がもっとも愛するバンド、THE YELLOW MONKEY!!!!!