30周年が来たりて笛を吹く #22「Foxy Blue Love」1992.07.30 渋谷ON AIR

前回から一気に時を遡りましてこれまたかなり初期のレア映像でございます。この渋谷ON AIR(この時まだEASTついてなかった)でのライヴはテレビ神奈川のLIVE TOMATOで一部放送されたことがありますね。本当にテレビ神奈川(とテレビ埼玉)はTHE YELLOW MONKEYレア映像の宝庫だね!

 

オタクの性として、THE YELLOW MONKEYにハマりたての頃、目の色を変えて過去映像の蒐集に血道をあげたわけですが、あまりにも短期間に大量の映像を集めたため「なにがなんだかよくわからなくなる」とこれまたオタクあるあるの現象が当然起きたわけですね。で、当時はVHS(!)だった映像をDVDに焼くときに、番組名とか曲名だけじゃなく自分でどのライヴかわかるようにメモを付け加えてたんですが、このLIVE TOMATOにつけたメモが「エマの服が妖精」だったという。

 

改めて見てもエマの衣装、いつシェイクスピアの夏の夜の夢の妖精パックでございといいだしてもおかしくない(んなこたない)ファンタジーぶりですごい。襟だけじゃなく、袖にもひらひらがあしらわれているのがまたすごい。でもこれよく見ると、エマだけじゃなくてメンバー全員それこそ「クセがすごい」衣装ばかりですよね。もう個性メーター振り切ってる。ヒーセもヒーセで頭のてっぺんからつま先まで組み合わせが濃厚すぎる。

 

私はFoxyが大好きで目の中に入れてもいたくないほどかわいいんですが、最新のライヴでも27年前のこのライヴでも全く変わらないグルーヴ感があって、つまりこの頃からほぼ完成形、というようなところに到達していたんだなと思います。「人格を殺し仮面をつけて」へ至る楽曲の展開、何度聴いてもゾクゾクしますね。後年はこのアウトロにSLEEPLESSのイントロが繋がり、タンバリンが飛んでくる…というのも、ファンにとっては大好物の展開。

 

この日の吉井さんはちょっと声が焼けていて、いつもよりもがなるような歌い方になっているのがまた新鮮。いまはこういう歌い方しないもんなあ。そういうねじ伏せるようなやり方は、確かにこのときの彼らの若さをあらわしているよなあと思います。