届いた手紙

 

Live Loud (初回盤)

Live Loud (初回盤)

 

 

フ、フ、フ、フラゲ日ですよってにーーーー!!(お久しぶりです)

 

仕事を超特急で片付けて定時であがって予約していた恵方巻受け取ってアルバムも無事お届けいただきました。物流に感謝。

 

先ほどDisc1から通して聴き終わったところです。

 

これね、20年ぶりのライヴアルバムじゃないですか。でもって、わたし20年前のSO ALIVEをちょっと引くぐらい聴き倒してるんですよね。その聴き倒してる身からするとこの20年の歳月で何を想うかって

 

むちゃくちゃうまくなっとる

 もしくは

 むちゃくちゃ安定しとる

 

ってことです。いや途中何度か「これライヴ音源?まじで?」って思うのありましたもん。もちろん、普通のCDでは聴けない、ライヴならではのお遊びだったり、コール&レスポンスだったり、ギターやベースのアレンジだったり、吉井の叩きつけるような歌い方(大好物)だったりが聴けて、まさに耳のご馳走これにありですけど、だとしてもやっぱむちゃくちゃうまくなってんなー!と思ったんですよね。いやお前どこから目線で言うとるんじゃ。お前の目線はどこから?私は鼻から。言うとる場合か。

 

曲間の繋ぎも、3か所のライヴから切り貼りしてるのに、追憶からの楽園みたいにお見事!というようなものもあれば、JAMからプライマル。のように前曲の拍手がシームレスにつながっているようなものもあって、さすが曲間の繋ぎにうるさい男だね、違いの分かる男だね(昭和)と思ったりしました。

 

Disc1はALRIGHTからスタートで、メンバー紹介のときの「30周年おめでとう!」で幕を開けるのがすごく「らしい」し、「未来はみないで」で幕を閉じるのも、もともとこの曲がALRIGHTの前は再集結いっぱつめに予定されていたことを思うと、いい円環だよなあって思います。

 

Disc2はTHE YELLOW MONKEYのライヴの楽しさ、醍醐味これにありというような、ファンが偏愛する楽曲が綺羅星のごとくで、いっやーMOONLIGHT DRIVEとか控えめに言っても最高すぎた。あとわかってたはずなのに”I”で「ひゃっ!」つって飛び上がったし、えっこんな煽りしてたっけ…ってお前は配信で見たんじゃないのか!!ってどれだけ記憶をなくせば気が済むのか、みたいな羽目に陥ったので本当もうだめです。いやーこのスター軍団の中に入れてもらえてよかったね"I"よ…(楽曲をヒト視するの禁止)。

 

ボーナストラックのヤフオクドームのも、当たり前だけどあの現場以来なので、Smileからの流れと見せかけてのWedding Dressぶっこみに思わず爆笑しましたし、かと思えばそこからのマリーにくちづけ含めて「まじ名曲しかないんかこのバンド…」とかうっとりしてたのでこれは危険です。お薬多めに出しておきますね。

 

東京ドームからの収録曲は観客のコール&レスポンスはなかったわけだけど、Sing Loud企画で事前収録された全国のファンの声がこのライヴ盤でも流れている。

 

JAMでいつも吉井が観客にシンガロングを託すところ、会場のオーディエンスの声の代わりにその届けられた声がいつもの旋律を歌うわけだけど、その場にいない人にむかって言葉を残す、ってそれは手紙じゃん、この歌声はどうしても届けたいと願ったひとからTHE YELLOW MONKEYへの手紙なんだな、と聴きながら思って、思った瞬間にどうしようもなく涙がこぼれた。

 

いまここにいない人に向かって残す言葉って、どうしても純粋なものにならざるを得ないし、だからなのかその純粋さの結晶がスピーカーからあふれてくるように思えた。

 

実際に東京ドームの観客席にいたときよりも、こうしてライヴアルバムという音だけを媒介しているからか、その純粋さがどうしようもなく切なく、美しく感じられて、ほんとうにすごいものを形にして残したな、という感慨でいっぱいになってしまった。

 

最初に言ったようにわたしはSO ALIVEというアルバムが大好きで、そこに収録されているJAMが大好きで、いちど聴いてもらえればわかると思うけれど、本当に必死な、すがるような、痛々しささえ感じられるJAMで、それが「おれたちときみたちのロックンロール」の美しい在り様だと私はずっと思ってきたのだ。

 

吉井さんがソロでJAMを弾き語りしたり、バンドアレンジで演奏したり、もちろん再集結後も何度となく演奏されてきた代表曲だけれど、あの頃のとがったような手触りはかなり早い段階で鳴りをひそめていて、私はそれをどこか残念に思っていたところもあった。

 

でも誤解を恐れずに言えば、もうそんなフェーズじゃないってことなんだろう。それがこの音源を聴くとはっきりとわかる。もっと大きなものを歌っているし、包んでいるし、託されている楽曲なのだった。もっと大きな意味での「おれたちときみたちのロックンロール」なのだということを、こんなにも鮮やかに思い知らされようとは。

 

それなりに長い付き合いになったけれど、いつでも私にシンパシーとワンダーをもたらしてくれるバンドだなあと改めて感じ入りました。

 

20年ぶりのライヴアルバム、発売おめでとうございます。

幸先のいい31年目ですね。