”I"

では1曲目。 なんで”I”が最初かというと別に私の陰謀でもなんでもなく「“」という記号で始まっているからなんですねえ。

で、”I”です。4thアルバム「smile」収録。smileというのは結構かわいそうなアルバムで、ジャガー以前の「特別感」とFOUR SEASONS以降の「脂の乗り切った感」に挟まれているとでもいうのか、実はイエローモンキーのアルバムの中でもっとも偏愛度が低いアルバムのような気がする。 私も正直ベストの1枚といわれてこの名前はなかなか出てきにくい。

しかし、この1曲に関していえば私はそれはもう偏愛しているといっても過言ではないのであって、実際吉井和哉が手がけた楽曲の中でそれほど突出した何かがあるわけではないと思うのだが、しかしそんなことはどうでもいいじゃないか、と言いきりたくなるほどこの曲を歌う吉井和哉は格好いい。 「僕は愛撫のために生きてます “I”!」ドッドッドッドッドッドッドッドッド デン! というイントロを生で聞くことを待ちわびていたけども、結局その栄に浴すことは一度もなかった。

しかし私が偏愛するきっかけとなった(そして吉井オチするきっかけになった)1995.12.31渋谷公会堂「LIVE DI;GA」での“I”が昨年DVD「ライブ帝国」に収録され、いつでもどこでも誰とでも死ぬほど格好いい吉井和哉を美しい映像で拝めることになったのは本当に喜ばしい。

“I”はもちろん初武道館ライブを収めたDVD「Cherry Blossom Revolution」にも収録されていて、この二つとも「僕は愛撫のために生きてます」といって始まるのだが、これもかつてLiveyで放送された本牧イカルシアターでのライブでは「オマエラ何のために生きてんだー!僕は愛撫のために生きてます!」という変則バージョンでスタートしており、これを「オマエラ何のために生きてんだバージョン」と勝手に名付けているわけだが、是非ライブ帝国第2弾を出す暁にはこちらも入れていただきたいと熱望する次第である。 ちなみに「喜びと苦しみ秘めた花 胸に刺して」で吉井が胸に突き立てる仕草をするのが吉井ファン的には見逃せないポイント。

ふしだらと誠実を勲章に 灰になって