球根

14thシングル。  

THE YELLOW MONKEYの歴史の中で、唯一シングルチャート№1に輝いた曲である。

SPARKでもBURNでもLOVE LOVE SHOWでもなく、この曲がオリコンの1位になったのは色々な要素が絡み合っているのだろうけども、しかし1位になったのがこの曲でよかった、と心底思う。順位に大した意味などないが、ただTHE YELLOW MONKEYとはこの「球根」を1位に輝かせるバンドだった、と記録されるのが単純に嬉しいのだ。

ラジオのエアチェックをほとんどしない私にしては珍しく、初聴きがラジオだった。 その日チャットで友人と「聴いた!?」「聴いた!」「いいよね!?」「いい!」と興奮して会話した。POPJAMのエンディングテーマ曲で、毎週聴けるのが嬉しかったなあ。

ファンの子には当初から圧倒的な支持を得ていたと思うけども、ある時まったくイエローモンキーに興味のないひとに「辛気くさい曲」と言われてドタマにきたことを思い出す。 ファンの友達に話すと「これを辛気くさいというようなやつは何もわかっていないのである」と言われて「ですよねーですよねー」と頷き返したものだ。 あの頃きみは若かった、と言われそうなエピソードだけども、でも好き嫌いの差こそあれ、これを「辛気くさい」という言葉で評するひとにはちょっとついていけない、と今でも思います。

DVDは3.10と、そしてライブ帝国に5.2の神奈川県民ホールのものが収録されている。 ライブ帝国のブックレットにも書いてあるように、5.2はhideが亡くなった日だった。会場前で泣いているファンの子も大勢いたらしい。私はこの日のライブに参加してはいないが、どこかのMCで吉井が「こんな日にもライブをやらなければならないなんてね」と言っていたことをあとで聞いた。吉井和哉がどういう思いで演ったのかはもちろん彼のみぞ知るだけれども、そのことを思い出さずにこの「球根」のライブ映像を見ることは私には出来ない。魂の入った、素晴らしい演奏であると思う。

世界は粉々になった でも希望の水を僕は撒いて